4月の自動車販売台数は前月比で減少、買い替え補助金政策への期待が高まる

(中国)

上海発

2024年05月16日

中国自動車工業協会(CAAM)は5月11日、2024年4月の自動車販売台数が前年同月比9.3%増の235万9,000台、生産台数が12.8%増の240万6,000台だったと発表した。ただし、前月比ではそれぞれ12.5%減と10.5%減だった。

販売台数の内訳は、乗用車が200万1,000台(前年同月比10.5%増)、商用車が35万7,000台(2.8%増)だった。うち、新エネルギー車は85万台(33.5%増)となり、自動車販売台数全体に占める割合は36.0%となった。また、自動車輸出台数は50万4,000台(34.0%増)だった。

1~4月の累計販売台数は907万9,000台(前年同期比10.2%増)で、生産台数は販売台数とほぼ同水準の901万2,000台(7.9%増)となった。販売台数の内訳をみると、乗用車は768万9,000台(10.6%増)、商用車は139万台(8.1%増)だった。新エネルギー車は294万台(同32.3%増)で、自動車販売台数全体に占める割合は32.4%となった。また、同期の自動車輸出台数は、182万7,000台(33.4%増)で好調を維持した。輸出の内訳は、乗用車が153万9,000台(34.8%増)、商用車が28万8,000台(26.5%増)で、うち新エネルギー車が42万1,000台(20.8%増)となった。

1~3月の自動車輸出台数の上位10カ国は、ロシア(17万6,000台)、メキシコ(11万台)、ベルギー(6万8,000台)、ブラジル(5万9,000台)、英国(5万8,000台)、アラブ首長国連邦(5万5,000台)、サウジアラビア(5万2,000台)、フィリピン(4万1,000台)、オーストラリア(4万1,000台)、トルコ(3万8,000台)だった。新エネルギー車の輸出台数の上位3カ国は、ベルギー、ブラジル、英国だった。

中国では、商務部など14部門が4月12日に「消費財の買い替えを推進するための行動プラン」を発表(2024年4月18日記事参照)。4月26日には、同行動プランで示した自動車の買い替え促進策について具体化した「自動車買い替え補助金実施細則」(2024年5月2日記事参照)が発表された。こうした施策の動きについて、乗用車市場信息聯席会(CPCA)は5月10日、「WeChat(微信)」の同会公式アカウントにおいて「自動車の買い替えに関する補助金政策が(具体化され)明確になり、着実に実施されることは、自動車市場に大きく利する。5月は連休期間(注)が長いが、同月の自動車販売実績は4月を超える見込み」との見方を示した。

(注)中国では、2024年5月1~5日がメーデー連休期間だった。

(龐婷婷)

(中国)

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