世界最大規模の海洋開発技術会議・展示会「OTC 2024」開催
(米国)
ヒューストン発
2024年05月16日
世界最大規模の海洋開発技術会議・展示会「OTC 2024」が5月6~9日、米国ヒューストン市内のNRGセンターで開催された。主催者によると、107カ国から3万人以上が来場した。
OTCは1969年から続く、海洋石油ガス開発関連技術を対象とした会議と展示会からなるイベントで、15の産業団体と学会の支援の下で開催されている。ただし、近年は、洋上風力発電や太陽光発電、水素利用などオフショアの新たな技術について議論するプログラムが増えてきている。
「OTC 2024」では、参加者の多くが、海洋石油ガス開発に関連する新技術の論文発表会のほか、石油ガス産業の温室効果ガス削減やデジタル化への取り組みに関する講演、展示会などに出席した。
「OTC 2024」には、英国、フランス、ブラジル、中国、韓国などの14のインターナショナルパビリオンが設置された。日本舶用工業会(JSMEA)が取りまとめるジャパンパビリオンには、13社(INPEX、潮冷熱、オメガシミュレーション、JFEスチール、商船三井、シンコー、大同特殊鋼、ダイハツディーゼル、日本海事協会、日本製鉄、ハイボット、白山工業、富士貿易)が出展し、海洋石油ガス分野に関する取り組みや日本製のオフショア関連製品などのPRを行ったほか、来場した世界各国の海洋石油ガス関係者らと情報交換を行った。また、ジャパンパビリオン内に、日本財団が支援を行う、日本企業とディープスター(注)による連携技術開発プロジェクト(2023年5月9日記事参照)に関するコーナーを設置し、日本財団担当者による説明、意見交換を実施した。ジェトロは、同プロジェクトや日本企業による出展内容などに関する補足説明などで支援した。
(注)ディープスターとは、上流企業と呼ばれるシェブロン(米国)、シェル(英国)、エクイノール(ノルウェー)など、世界中の海洋石油・天然ガスの探査・開発・生産を担う企業や、これら企業に製品・サービスを提供する企業、大学、研究機関などから成る海洋技術開発のコンソーシアム。
(深石晃)
(米国)
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