虫除け剤の輸入要件を緩和、デング熱の大流行に対応

(アルゼンチン)

ブエノスアイレス発

2024年04月12日

アルゼンチン国家医薬品・食品・医療技術監督庁(ANMAT)は4月4日、8日から30暦日の間、ANMATの輸入許可取得対象から虫除け剤を除外すると発表した。同国ではデング熱の感染者数が例年に比べて爆発的に増えており、市中では虫除け剤の入手が困難になっている。この状況を受け、政府は虫除け剤の輸入要件を緩和した。

ANMATの輸入許可取得対象から除外される虫除け剤は、スプレー、クリーム、ジェルタイプのもので、有効成分とその濃度が規定されている。条件を満たす虫除け剤を第三者へ販売したり、市場での流通目的に輸入したりする場合は、輸入申告時に宣誓供述書を提出するだけで、ANMATの許可を取得する必要はない。

保健省によると、2023年8月第1週から2024年3月最終週の累計感染者数は23万2,996人、デング熱による死者数は161人に達した。過去の感染者数と比較すると、2015年8月~2016年3月以降では感染者数が突出して増えている(添付資料図参照)。今期の感染者数は、ブエノスアイレス州、ブエノスアイレス市、コルドバ州などアルゼンチン中央部、北東部のチャコ州、北西部のトゥクマン州が特に多く、国や自治体は国民に注意を呼びかけている。

アルゼンチンでは、2023年4月にANMATが武田薬品工業のデング熱ワクチン「QDENGA」を承認したが、現時点で国が行う定期予防接種には含まれておらず、保健省の4月2日の発表によると、定期予防接種への「QDENGA」導入を慎重に検討している。

(西澤裕介)

(アルゼンチン)

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