日本の食品と観光を消費者にPR、植物園内でイベント開催

(シンガポール)

シンガポール発

2024年04月10日

在シンガポール日本大使館、日本政府観光局(JNTO)、ジェトロおよび日本食品海外プロモーションセンター(JFOODO)は3月22日から24日まで、シンガポール中心部の植物園「ガーデンズ・バイ・ザ・ベイ」内で日本の食品と観光をPRするイベント「Touring Spring Time Japan」を開催した。このイベントは、同会場で3月23日から開催された「さくらまつり」(注1)の機会を捉え、現地消費者へ日本の食品や観光の魅力を発信する目的で実施したもので、一般来場者の入場を受け付けた23日、24日の2日間で約1万人が来場した。

イベントでは、主にシンガポールで流通している日本食品を、製品情報とその食品を製造する地域の特色とを併せて現地消費者向けに発信した。会場には、「関東」「九州」などの地域ごとに文化と食品を紹介するブースを設置し、来場者に各ブースのサンプル品の中から最も試食したいと思う商品を1種類ずつ選んでもらい、提供した。神奈川県の企業が製造する日本産フルーツを使用したゼリーや、北海道の企業が製造するあんパンなどが好評だった。サンプル品の提供に際して、来場者にアンケート(注2)を依頼し、2,943人から回答を得た。「購入したいがシンガポールで手に入らない日本食」を尋ねる設問では、餅や餅菓子、和菓子と回答した来場者が多かった。

高知県馬路村産ユズを使用したジュースを出展した、現地マーケティング会社アルケミストの青木康子ダイレクターは「サンプル提供の開始前から多くの人が各地域のブースに集まり、日本産食品や特色ある日本の各地域への観光に対する関心の高さがうかがえた。シンガポールの人は甘いものを好むが、健康も気にしている。弊社出展の商品については、特に『砂糖不使用』という点に興味を持つ人が多く、おいしくて健康によい食品への需要の高さが感じられた」とイベント参加への手応えを述べた。

写真 各地域のブースの様子(ジェトロ撮影)

各地域のブースの様子(ジェトロ撮影)

写真 餅つき実演の様子(ジェトロ撮影)

餅つき実演の様子(ジェトロ撮影)

(注1)ガーデンズ・バイ・ザ・ベイ内で、日本から輸送して開花させた桜を約1カ月間にわたり展示する企画展。毎年3~4月ごろに実施している。

(注2)アンケートを通じて得た来場者からの意見は、サンプルを提供した企業と共有し、各企業の今後の食品輸出のPR方針策定などに活用予定。

(糸川更恵、伊藤哲也)

(シンガポール)

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