イタリアの州・自治県協議会が大阪・関西万博で協力合意

(イタリア、日本)

ミラノ発

2024年03月25日

イタリアの州・自治県協議会は3月12日、大阪・関西万博イタリアパビリオン(以下、イタリア館)事務局長のマリオ・バッターニ氏と、2025年大阪・関西万博における協力合意スキームを承認した(プレスリリース、イタリア語外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)。州・自治県協議会が万博のイタリア館と協力合意を結ぶのは、2021年にアラブ首長国連邦で開催されたドバイ万博に続き2回目。

州・自治県協議会会長のマッシミリアーノ・フェドリガ氏は「イタリアの国としてのビジョンを共有し、各州の特色を生かした参加を促し、計画することが可能になる」と述べ、大阪・関西万博がイタリアの各州の国際化に向けた重要なショーケースだとの認識を示した。また、バッターニ事務局長は「イタリア館は各州の農業から科学、ファッション、技術、デザイン、研究開発まで、あらゆる分野の卓越性を伝えることができる」と期待を込めた。

2024年1月11日には、ロンバルディア州経団連とイタリア館が協力合意書に署名。また3月16日には、マルケ州ウルビーノにおいて、大阪・関西万博に向けた科学と食産業におけるトリュフの組織的なサプライチェーンの取り組みについてのプレゼンテーションが行われるなど、地域と連携した万博への取り組みが進行しつつある。

イタリア館は2023年12月19日、他国のパビリオンに先駆けて起工式外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを行った。同館は、大阪・関西万博の全体テーマである「いのち輝く未来社会のデザイン」と連動し、「芸術はいのちを輝かせる(L’Arte rigenera la vita)」をテーマに建設される。ルネサンス期の「理想都市」から発想を得て、建築家のマリオ・クチネッラ氏が設計し、社交場としての広場や劇場を伴った造りとなっているほか、屋上にはイタリア式の庭園が海を見渡すテラスのように配置される予定。また、イタリア館の文化担当責任者には、ミラノ大学准教授で東洋美術史を専門とするロッセッラ・メネガッツォ氏が2024年3月に任命されている。

ジョルジャ・メローニ首相も2月に訪日した際、「イタリアがパビリオン建設に着手した最初の国となったことを誇りに思う。われわれがこのイベントを重視していることの証しだ」とコメントした。

(平川容子)

(イタリア、日本)

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