2024年米大統領選、バイデン大統領とトランプ前大統領が候補者指名獲得の見込み

(米国)

アトランタ発

2024年03月14日

米国で3月12日、2024年大統領選挙に向けてジョージア州など(注1)で予備選挙が行われた。民主党ではジョー・バイデン大統領が勝利し、代議員の過半を獲得して民主党の候補者に指名されると報道された(議会専門誌「ザ・ヒル」3月12日)。共和党のドナルド・トランプ前大統領もワシントン州での勝利を受け、代議員の過半を獲得した。

CNNによると、3月13日までにバイデン氏は民主党代議員3,934人のうち2,099人、トランプ氏は共和党代議員2,429人のうち1,247人を獲得した。

なお、共和党ではニッキー・ヘイリー元国連大使をはじめ、トランプ氏の主要な対立候補者は既に予備選挙からの撤退を表明している(2024年3月7日記事参照)。

ジョージア州は「スイングステート」の1つに挙げられ、勝利政党が変動しやすい激戦州と言われている。2020年の大統領選挙では、ジョージア州でバイデン氏がトランプ氏を0.3ポイントという僅差で上回った。バイデン陣営は同州を大統領選挙の重要州と捉えており、3月9日には一般教書演説後の遊説の一環として同州を訪れている(CNN3月12日)。

CBSニュースが3月12日に発表したジョージア州での世論調査結果外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます(注2)によると、2024年11月の大統領選挙でバイデン氏とトランプ氏の直接対決を想定した問いでは、トランプ氏が51%と、バイデン氏の48%を上回った。一方で、大統領選に必ず投票すると回答した有権者は、共和党支持者が91%で、民主党支持者の85%を上回っている。さらに、2020年大統領選挙でバイデン氏に投票したが、2024年はトランプ氏に投票するとした有権者は7%、トランプ氏からバイデン氏へ投票先を変更するとした有権者の3%を上回っている。バイデン氏が多くの支持を集める有色人種の有権者について、ジョージア州の有権者の3分の1近くを占める黒人有権者の17%がトランプ氏を支持しており、2020年選挙時の11%よりも上昇している。ただし、裁判が行われているトランプ氏の選挙介入問題について、同氏が有罪となった場合、22%の共和党員は同氏が大統領にふさわしくないとしている。

ジェトロの特集ページ「2024年米国大統領選挙に向けての動き」では、大統領選挙に関する最新動向を随時紹介している。

(注1)民主党の予備選挙が行われたのはジョージア州、ワシントン州、ミシシッピ州。共和党の予備選挙が行われたのはジョージア州、ワシントン州、ミシシッピ州、ハワイ州。

(注2)ジョージア州の登録有権者1,133人を対象に、3月4~11日に実施。

(檀野浩規)

(米国)

ビジネス短信 753212fe74c0ed5e