戦闘終結後に首相になってほしい人、ガンツ前国防相が23%、現首相が15%、世論調査

(イスラエル)

テルアビブ発

2024年01月10日

シンクタンクのイスラエル民主主義研究所(注)は1月2日、イスラエルとハマスの軍事衝突や国内政治に関する世論調査結果を発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。

米国がイスラエルに対し、人口密集地への激しい爆撃を減らし、パレスチナ自治区ガザでの戦闘を次の段階に移行するよう求めていることについて、イスラエルはこの要求に「応じるべきではない」は66.0%に達し、「応じるべき」は22.7%にとどまった。

ヒズボラがイスラエル北部を砲撃していることに関し、「北部に別の戦線を開く犠牲を払ってでも、ヒズボラに大打撃を与えるべき」が50.9%、「ヒズボラとの間に新たな戦線を開くことを避けるため、あらゆる努力を払うべき」は34.1%だった。

ハマス打倒と人質救出という目標を達成できる可能性はそれぞれどのくらいかという問いでは、ハマス打倒の可能性が高いと答えたのは62.4%だったが、人質の救出については53.4%だった。

ハマスが拘束しているイスラエル人の人質を解放する最善の方法について、「集中的な戦闘継続による人質解放」が56.1%、「全ての人質の解放と引き換えに全てのパレスチナ人の囚人を解放」は24.0%だった。

戦闘終結後に誰に首相になってほしいかとの問いでは、現在、戦争内閣に参加している野党「ナショナル・ユニティ」党首のベニー・ガンツ前国防相が23%で、現職のベンヤミン・ネタニヤフ首相は15%にとどまった。続いて、ナフタリ・ベネット元首相が6.5%、ヤイル・ラピッド前首相が6.2%だった。

調査は12月25日から28日にかけて実施され、605人の男女がヘブライ語で、151人がアラビア語でインタビューを受けた。

イスラエルとハマスの衝突の詳細についてはジェトロの特集を参照。

(注)イスラエルの民主主義の基盤を強化することを目的とした無党派の独立シンクタンク。

(中溝丘)

(イスラエル)

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