日本企業がキーウで「ウクライナ・日本ビジネスフォーラム」に参加

ウクライナ・キーウで11月20日、「ウクライナ・日本ビジネスフォーラム」（主催：ウクライナ商工会議所、在ウクライナ日本大使館）が開催され、ウクライナと日本両国の企業・政府関係者が参加した。同フォーラムは2時間弱にわたり、エネルギー、インフラ、農業、製造などの分野ごとに分かれて日本企業がプレゼンテーションを行ったほか、ビジネスマッチングの機会も設けられ、活発な交流が行われた。日本からは、経済産業省、内閣官房、外務省などの政府関係者のほか、10社の民間企業が参加した。

ウクライナ商工会議所のワレリー・コロリ副会長はジェトロのメールでの取材（11月22日）に対し、「ウクライナ・日本ビジネスフォーラムには主にエネルギー、インフラ、ITなどウクライナ経済のさまざまな分野を代表する100人を超える同国企業の代表者が集まった。これは、ウクライナ企業が日本市場に深い関心を持っており、戦略的パートナーシップを構築し、技術交換を行い、双方のビジネスチャンスをさらに積極的に拡大したいという意欲を証明するものと思う。日本のパートナーとのB2B交渉の成功は、世界で最も強力な市場の1つの代表者とビジネス関係を確立し、ウクライナ再建のプロセスに日本企業を関与させたいというウクライナ企業の決意を裏付けるものだ」と述べた。

日本の企業関係者は、11月20日にキーウ市内において、辻清人外務副大臣と岩田和親経済産業副大臣をはじめとする日本の訪問団とともに、ウクライナのデニス・シュミハリ首相への表敬を行った。その中でシュミハリ首相は、日本のこれまでの支援およびG7議長国としての取り組みに対して感謝の意が表され、ウクライナの復旧・復興に向けた日本の役割に期待しており、2024年2月19日に東京で開催予定の日ウクライナ経済復興推進会議に向けて引き続き連携していきたい旨の発言があった（外務省発表11月21日）。

本フォーラムに先立つ11月8日、岸田文雄首相とボロディミル・ゼレンスキー大統領が電話会談を行っており、その中で2024年2月19日には東京において「日ウクライナ経済復興推進会議」を開催することで同意し、同会議に向け、官民一体となった取り組みをさらに進めることを確認していた（外務省発表11月8日）。

（柴田哲男、坂口良平）