サウジアラビア、イスラエルとハマスの暴力の激化を止めるよう呼びかけ

(サウジアラビア、イスラエル、パレスチナ、米国)

リヤド発

2023年10月10日

イスラエルとパレスチナ自治区のガザを実効支配するイスラム原理主義組織ハマスとの武力衝突に関して(2023年10月10日記事参照)、サウジアラビア国営通信社(SPA)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますは10月7日、「サウジアラビアは、双方間のエスカレーションの即時停止、民間人の保護、自制を求める。サウジアラビアは国際社会に対し、自らの責任を引き受け、地域の安全と平和を達成し、民間人を保護するための2国家解決につながる信頼できる和平プロセスを活性化するようあらためて呼びかける」と報じた。

サウジアラビアのファイサル・ビン・ファルハーン・アール・サウード外相は10月8日、アントニー・ブリンケン米国務長官と電話会談を行った。両首脳は、ガザとその周辺における前例のない状況の進展とエスカレーションの即時阻止に取り組む必要性について話し合い、いかなるかたちでも民間人を標的にすることをサウジアラビアが拒否していること、すべての当事者が国際人道法を尊重する必要があることを強調した、と報じられている。ファイサル外相は、状況を沈静化し、さらなる暴力を避けるための共同努力の必要性を強調した(10月8日付外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますSPA)。本会談について主要現地紙の1つ「アラブ・ニュース」(10月8日付)は、サウジアラビア外務省の声明として「両首脳は、国際的な平和と安全の維持に貢献する方法で、危機の影響を軽減するために国際社会が団結する必要性についても議論した」と報じている。

ファイサル外相は同8日、EUのジョセップ・ボレル・フォンテーリャス外務・安全保障政策上級代表(欧州委員会副委員長兼任)とも電話会談を行った。また、エジプト、カタール、ヨルダン、オランダ、フランスなど各国の首脳とも電話会談などを行い、サウジアラビアの立場を繰り返し説明した。

ムハンマド・ビン・サルマン皇太子兼首相は、エジプトのアブドゥルファッターハ・エルシーシ大統領、ヨルダンのアブドゥッラー2世国王とそれぞれ電話会談を行い、ガザとその周辺地域でのエスカレーションを阻止し、地域内での拡大を阻止するための国際的および地域的取り組みを強化する必要性について合意した。ムハンマド皇太子は「サウジアラビアは、パレスチナ国民の正当な権利を実現し、彼らの希望と願望を実現し、公正で恒久的な平和を達成するためにパレスチナ国民を支持する」と述べたと報じられている(10月10日付SPA外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます同日付SPA外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)。

(林憲忠)

(サウジアラビア、イスラエル、パレスチナ、米国)

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