2024年米大統領選で再選目指すバイデン大統領に民主党支持者の懸念高まる、世論調査

(米国)

調査部米州課

2023年09月08日

米国の2024年大統領選挙で再選を目指すジョー・バイデン大統領に対して、80歳という年齢を懸念する声が民主党支持者の間で高まっていることが最近の世論調査からわかった。

米国メディアCNNは9月7日、2024年大統領選挙に関する世論調査結果(注1)を発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。それによると、民主党支持者が2024年大統領選挙の民主党候補を「バイデン氏以外にすべき」とする割合は67%と、3月の調査時(54%)より13ポイント上昇した。「バイデン氏にすべき」は33%で、3月の調査時(44%)より11ポイント低下した。

民主党候補としてバイデン氏を懸念する理由としては、「高齢、より若い候補者が必要」が49%で最も高く、「精神的能力、鋭さ、老衰」(7%)、「健康状態」(7%)、「職務遂行能力」(7%)、「不人気、2024年は勝てないかもしれない」(6%)が続いた。

「ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)」紙電子版(9月4日)が8月に実施した世論調査(注2)では、バイデン氏は「大統領候補として高齢過ぎる」と73%が回答した。一方、77歳のドナルド・トランプ前大統領に対しては47%だった。また「精神的に職務に耐えられる」ではバイデン氏は36%、トランプ氏は46%、「大統領として強力な実績がある」ではバイデン氏は40%で、トランプ氏が51%と、いずれもトランプ氏がバイデン氏を上回った。

バイデン大統領の「経済」や「インフレ、物価上昇」への対応への支持は、それぞれ37%、34%と低調だった。

同紙では、バイデン大統領はインフラなどへの大型投資やインフレ率が低下し(2023年8月14日記事参照)、経済全般が好調を維持しているなどの実績はあるものの、有権者の評価につながらないことも指摘している(「WSJ」紙電子版9月4日)。

(注1)実施時期は8月25~31日、対象者は全米の成人1,503人。うち民主党支持の登録有権者391人。

(注2)実施時期は8月24~30日、対象者は全米の登録有権者1,500人。

(松岡智恵子)

(米国)

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