米運輸省、公共交通バスの自動運転実証プログラムを採択、2022年度は6件に1,160万ドルを拠出

(米国)

米州課

2023年06月09日

米国運輸省連邦交通局(FTA)は6月8日、公共交通バス用高度運転支援システム(ADAS)の実証と公共交通バスの保守・バックヤード業務自動化の実証に関する2022年度採択で、道路上およびバス整備場の安全性、効率性、アクセス性を向上させる6つの公共交通バスの自動化研究プロジェクトに、総額1,160万ドルを拠出すると発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。

採択されたのは、アラバマ大学、コロラド州運輸局、コネチカット州運輸局、フロリダ州ピネラス・サンコースト交通局、テキサス州オースティンのキャピタルメトロ交通局、バージニア工科大学のプロジェクト。これらのプロジェクトには、例えば、公共交通バスと歩行者の衝突防止戦略、緊急ブレーキの改善、バスの給油や給電、メンテナンスのための位置精度動作の向上が含まれている。またプロジェクトの多くは、自動化が既存の仕事にどのような影響を与えるか、交通事業者やメンテナンス作業者の新しいスキルの習得にどのように役立つのか、に関する労働力分析やトレーニングが含まれている。採択された事業者は今後、バスの衝突削減、施設の運用改善、サービスのアクセス性と効率の改善に寄与する技術の実証を行う予定だ。

FTAのヌリア・フェルナンデス局長は「技術の進歩は、より安全で効率的な公共交通システムの実現に大きく貢献する。われわれが資金を提供する革新的な研究プロジェクトは、最先端の自動運転技術を実社会に組み込むための重要なステップであり、交通機関が運転手や利用者、交通弱者を保護するのに役立つものだ」と述べている。

(見並一明)

(米国)

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