香港居住者の自家用車が港珠澳大橋を経由して広東省へ移動可能に、7月1日から

香港特別行政区（以下、香港）政府および広東省政府は5月1日、香港居住者の自家用車が、香港・珠海・マカオ大橋（港珠澳大橋）を経由して香港と広東省間を移動できる「港車北上」（以下、本スキーム）利用のための申請を6月1日の午前9時から受け付け開始すると発表した。承認された香港居住者の自家用車は、7月1日の午前0時から港珠澳大橋を経由して香港と広東省間を移動することが可能となる。

香港で登録済み82万台の車両のうち、約45万台が本スキームの対象となる（「ザ・スタンダード」5月2日）。申請はコンピュータ抽選で割り当てられ、6月の第1週は1営業日に200件、第2週以降は1営業日に300件の割当が行われ、必要に応じて受理する申請件数を段階的に増やす予定だ。

最初の申請手続きは5月29日と30日に開始し、結果は31日に公表される。受理者は6月1日の午前9時から必要書類を提出することが可能で、7月1日夜半から中国本土に自家用車で向かうことができる。なお、申請の条件は以下のとおり。詳細は広東省政府が発表した通知や申請用の専用ウェブサイトなどで確認できる。

1. 18歳以上であること
2. 通行許可証保持者である香港居住者であること
3. 香港で登録済みの6メートル未満で運転席含め8人乗り以下の自家用車であること
4. 香港および中国本土で有効な運転免許証を保有していること
5. 中国本土から要請があれば、香港内の指定された車両センターで検査すること
6. 連続30日超の滞在は不可。年間180日以上を超えて中国本土に滞在しないこと
7. 中国本土や香港の規定に基づく保険に加入すること
8. 特別許可のため、年間540香港ドル（約9,180円、1香港ドル＝約17円）または月額54香港ドルを支払うこと

香港と広東省両政府は、本スキームの実証実験を活用し、香港居住者の自家用車が広東省の東部と西部を移動できるよう、深セン市と香港の陸上境界をつなぐ入出境検査場に本スキームを拡張することに向けて積極的に検討するとした。

（松浦広子）