広東省、2022年の専利権などの登録件数は引き続き全国首位に

(中国)

広州発

2023年05月01日

中国・広東省政府は4月24日、同省での2022年度の知的財産権の出願や保護の状況をまとめた「2022年広東省知的財産権保護状況」白書(以下、「白書」)を発表した。

「白書」によると、2022年の広東省の専利権(注1)の登録件数は83万7,300万件で、うち、発明特許の登録件数は前年比11.9%増の約11万5,100件になった。2022年末までの各累計登録件数は、専利権が546万4,300件(中国全体に占める割合は18.3%)、発明特許が64万7,400件(同15.3%)となり、ともに全国1位になった。商標登録についても同様で、2022年の広東省の商標登録件数は全国1位の114万3,878件、2022年末までの有効登録件数は累計779万5,886件となった。

なお、広東省での2022年のPCT国際特許出願件数は2万4,290件だった。これにより、2022年末までのPCT国際特許出願件数は累計25万7,600件となり、中国全体の46.7%を占めた。

模倣品の行政取り締まりについては、広東省内の各税関で知的財産権保護特別行動を実施しており、これらの特別行動などにより摘発された権利侵害の貨物は2,881万件に上った。広東省と香港税関およびマカオ税関と連携した知的財産権保護特別行動を3回実施し、摘発した権利侵害貨物は201万件に上った。広東省市場監督管理局による取り締まりでは、知的財産案件4,346件を摘発、そのうち、商標案件は3,988件、専利案件は327件だった。摘発額は約2億9,500万元(約56億円、1元=約19円)で、罰金額は7,500万元となった。

なお、記者会見では、知的財産権の登録件数のほか、広東省が2022年に他省に先駆けて発表した知的財産関連条例「広東省知識産権保護条例」(2022年5月施行、注2)、「広東省版権条例」(2023年1月施行、注3)、「広東省地理表示条例」(2023年1月施行)を紹介した。

(注1)中国では特許権、実用新案権、意匠権を含む。

(注2)「広東省知識産権保護条例」はジェトロ・ウェブサイトを参照。

(注3)「広東省版権条例」はジェトロ・ウェブサイトを参照。

(謝暁儀)

(中国)

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