オーストリア、中国からの渡航者に対して新型コロナの陰性証明書提出を義務付け

(オーストリア、中国)

ウィーン発

2023年01月16日

オーストリア連邦政府は1月6日、EU加盟国による中国からの渡航者に対する新型コロナウイルス(以下、新型コロナ)陰性証明書提出の義務付けを推奨する合意(2023年1月5日記事参照)に対応し、1月7日以降の中国からの渡航者に対して出発前48時間以内に実施した、新型コロナ感染症の陰性証明書の提出を義務付ける外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますと発表した。

既に1月4日からは、中国からウィーン空港への直行便の排水検査、中国観光客が多く訪れる観光地の排水検査も開始しており、新型コロナの新たな変異株の出現を監視している。また外務省は、中国への不要不急の渡航を自粛するように勧告している(外務省情報外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)。

中国からの渡航者に対する新たな措置の導入について、オーストリアのヨハネス・ラウヒ保健相は1月5日、現在のところオーストリアの新型コロナ感染状況の悪化を心配していないとした。「これまでゼロコロナ戦略に頼ってきた中国とは対照的に、オーストリアでは、中国でも優勢なオミクロン変異株に対する免疫が広く存在する」と述べた。

オーストリアでは他の国・地域からの渡航者に対し同様の措置はないため、在オーストリア中国大使館は今回の措置に対して、「中国からの旅行者に対する非科学的かつ差別的な入国制限」として厳しく批判している(「クーリーア」紙1月11日)。

(金子マヌエル)

(オーストリア、中国)

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