米テキサス州コーパスクリスティー港、航路拡張プロジェクトが最終段階へ

(米国)

ヒューストン発

2022年12月28日

米国テキサス州のコーパスクリスティー港は12月26日、航路拡張プロジェクトの最終段階(フェーズ4)に向け、1億5,730万ドルの連邦政府資金を確保したと発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。フェーズ4は2023年に開始され、プロジェクトは2024年に完了予定としている。

今回の航路拡張プロジェクトでは、航路の水深を54フィート(約16.5メートル)にし、幅を530フィートまで拡張する。なお、同じテキサス州のヒューストン港でも2022年6月に、航路の水深を46.5フィートにし、幅を700フィートまで拡張するプロジェクトの実施が発表されている(2022年6月10日記事参照)。

コーパスクリスティー港のショーン・ストローブリッジ最高経営責任者(CEO)は「30年以上をかけて進めてきた当港航路拡張プロジェクトにより、われわれの顧客や港の関係者はより多くの貨物を安全かつ効率的に輸送する能力を大幅に向上させることができる。ロシア・ウクライナ紛争の影響を受けている欧州の同盟国への、テキサス産の原油や液化天然ガス(LNG)などの重要なエネルギー製品の供給に限らず、国内外の米軍兵士を支援するための軍事貨物を輸送したり、次世代のクリーンエネルギーソリューションに備えたりする場合も、当港とその顧客は国内外のニーズを満たすために戦略的かつ人道的な役割を果たしている」と述べた。

コーパスクリスティー港は、貨物取扱量増加と脱炭素化の両立に向け、港湾設備投資を拡大している。同港は7月、2022年第2四半期と上半期(1~6月)の貨物取扱量がそれぞれ過去最多を記録したと発表した(2022年8月2日記事参照)。8月には混雑の緩和に向け、港内の新規短距離鉄道路線として、テキサス・コースタル・ベンド鉄道の運行を開始したほか(2022年8月3日記事参照)、バックアイ・パートナーズに同港湾内の土地をリースし太陽光発電所を設置する(2022年8月18日記事参照)と発表している。

(沖本憲司)

(米国)

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