世界のCVCが注目「コーポレート・ベンチャー・イン・ブラジル 2022」開催

(日本、ブラジル)

イノベーション促進課

2022年11月16日

グローバルコーポレートベンチャー(GCV)とブラジル輸出投資促進庁(Apex-Brasil)は102526日、「コーポレート・ベンチャー・イン・ブラジル(Corporate Venture in Brasil2022」をブラジル・サンパウロで開催した。世界のコーポレートベンチャーキャピタル(CVC)(注1)によるトークセッションや、現地スタートアップによるピッチセッションのほか、参加者同士のネットワーキングも活発に行われた。南米だけでなく世界各地からCVC、大企業、スタートアップなど約600人が参加登録し、会期中には200以上のビジネスミーティングが行われた。

写真 会場の様子(ジェトロ撮影)

会場の様子(ジェトロ撮影)

スタートアップによるピッチセッションには、「スケール・アップ・イン・ブラジル(Scale Up in Brazil)」(注2)に参画する日本、イスラエル、シンガポールから5社が登壇した。日本からは、オンライン融資プラットフォームを企画・開発・運営するクレジットエンジン外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますと超小型衛星の開発から打ち上げ・運用までをトータルに展開するアクセルスペース外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますが登壇し、ブラジル市場における事業展望と戦略的パートナーの必要性を訴えた。

写真 ピッチセッションの様子(ジェトロ撮影)

ピッチセッションの様子(ジェトロ撮影)

「インターナショナル・コーポレート・ベンチャー・キャピタリスツ・インサイツ・ケース&トレンド(International Corporate Venture Capitalists Insights – Cases & Trends)」と題されたトークセッションでは、国際的に活動するCVCからみたブラジル市場の優位性などが議論された。登壇者の1人であるBASF ベンチャーキャピタル外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますのマネージングディレクター、マーカス・ソリビエダ氏は「ブラジルはフィンテックやアグリテックの領域に強く、社会課題に沿った独自のスタートアップエコシステムを形成している。今後もブラジルのスタートアップに積極的に投資していきたい」とブラジルでの投資活動に意欲的な姿勢を示した。

GCVは11月16日にGCV Asia Congress 2022外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを東京で開催する。アジアのスタートアップエコシステムを構成するCVC、VCなどのプレイヤーが一堂に会し、日本をはじめとするアジアへの投資活動やその成功事例について議論する。ブラジルから日本へ舞台が変わり、さらに多くのビジネス機会の創出が期待される。

(注1)事業会社が社外のスタートアップに対して投資を行う活動、または事業会社によって設立されたスタートアップに対して投資を行う会社。

(注2)Apex-Brasilがジェトロやイスラエル貿易投資庁、シンガポール企業庁と共催で実施する、スタートアップ企業向けのブラジルにおけるビジネス展開支援プログラム(2022年9月21日記事、参照)

(飯村道、植田百香)

(日本、ブラジル)

ビジネス短信 dd754731b184c923