ロシア、EUなどによる陸上貨物輸送を禁止

(ロシア、EU、英国、ノルウェー、ウクライナ)

欧州ロシアCIS課

2022年10月12日

ロシアのミハイル・ミシュスチン首相は930日、EU加盟国と英国、ノルウェー、ウクライナの運送会社によるロシアとの国際陸上貨物輸送を禁止する政府決定に署名した(2022年9月30日付連邦政府決定第1728外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)。有効期間は1010日から1231日まで。この決定はウラジーミル・プーチン大統領が929日に署名した大統領を受けてのもの(2022年9月29日付大統領令第681外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)。

同措置により、対象国の運送会社の車両による、同国とロシア間の陸上貨物輸送のみならず、ロシアを通過するトランジット輸送や、ロシアと第三国間の輸送も禁止された。輸送する物品は国境でロシアの車両に積み替えられることになる(「コメルサント」102日)。

ただし、肉や魚、卵、野菜などの一部食品や医薬品、化学肥料などの輸送は禁止の対象外。郵便物の配達も引き続き陸路で行われる。ロシア飛び地のカリーニングラードへの輸送も禁止の対象外とした。

今回の措置の有効性には疑問を呈する声が出ている。ロシアの調査会社インフォラインのイバン・フェジャコフ社長は「今回の規制がEUとロシアの貿易に深刻な影響を与えることはないだろう」と述べている(「コメルサント」102日)。

(宮下恵輔)

(ロシア、EU、英国、ノルウェー、ウクライナ)

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