英トラス首相、国連総会出席のため訪米、各国首脳と会談

(英国、米国、フランス、日本)

ロンドン発

2022年09月21日

英国のエリザベス・トラス首相は9月20日、国連総会への出席のため訪米した。首相就任後、初の外国訪問となる。22日に国連総会で演説をする予定となっている。演説では、ロシアによる侵攻の影響を受けるウクライナに対し、英国の長期的な軍事、人道、政治面のコミットメントを強調するとしている。トラス首相の訪米に合わせてなされた政府発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますによると、2023年のウクライナへの軍事支援の金額について、2022年に約束した23億ポンド(約3,749億円、1ポンド=約163円)と同等以上とすることを宣言する予定とされている。また、あらゆるエネルギーに関し、ロシアへの依存を終了するよう呼びかけるとしている。

トラス首相は9月20日、フランスのエマニュエル・マクロン大統領と会談外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます。ウクライナへの軍事的、経済的、政治的支援の重要性について合意したほか、ロシアへのエネルギー依存の終了とエネルギー安全保障の強化のために協力することの重要性を強調した。さらに、エネルギー市場の変動性低減と家計負担の削減に向けてエネルギーに関する協力強化に合意した。

トラス首相は同日、日本の岸田文雄首相とも会談外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。両者は、環太平洋パートナーシップに関する包括的および先進的な協定(CPTPP、いわゆるTPP11)への加入や、「将来戦闘航空システム」プログラムなどの防衛・安全保障への投資を通じて、日英関係が拡大することに期待するとした。さらに両者は、経済安全保障、エネルギー安全保障の強化に向けて協力することに合意した。また両者は、中国による戦略的脅威に対処するために取り組む決意をしたとされた。

翌21日には、米国のジョー・バイデン大統領、欧州委員会のウルズラ・フォン・デア・ライエン委員長との会談予定が報じられている。

(山田恭之)

(英国、米国、フランス、日本)

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