カナダのシャンパーニュ・イノベーション・科学・産業相が萩生田経済産業相と会談
(カナダ、日本)
米州課
2022年07月08日
訪日中のカナダのフランソワフィリップ・シャンパーニュ・イノベーション・科学・産業相は7月7日、萩生田光一経済産業相と会談した。
同日付の経済産業省の発表によると、両相は、ウクライナ情勢などを受けて、国際秩序の変化や世界経済の先行きの不透明さが増す中、会談ではデジタル、自動車、技術協力などの分野で協力を深めていくことを確認したという。
具体的には、萩生田経済産業相から、データー・フリーフロー・ウィズ・トラスト(信頼性のある自由なデータ流通、DFFT)の具体化に向けたG7などでの連携強化のほか、自動車部門の脱炭素化や強靱(きょうじん)で持続可能なサプライチェーン構築の重要性、さらには産業技術総合研究所(AIST)とカナダ国立研究機構(NRC)の研究協力の促進、エネルギー安定供給に向けた日加連携の重要性などについて述べたという。
カナダのイノベーション・科学・産業省の発表によると、シャンパーニュ・イノベーション・科学・産業相にとっては、今回の会談は、カナダが日本にとって信頼でき、安定した、そして魅力的な経済パートナーであり、グリーンサプライヤーとして選ばれる対象であることを強調する機会となったと評価した。同相は、重要物資のための弾力的で安全なサプライチェーンを確保し、インド太平洋地域におけるルールに基づく経済秩序を促進するために日本と協力していくとのコミットメントをあらためて表明したとしている。
両相は、環太平洋パートナーシップに関する包括的および先進的な協定(CPTPP、いわゆるTPP11)の文脈における協力の新たな機会についても協議した。今後の相互協力の可能性のある分野としては、人工知能(AI)、量子および水素技術、ゼロエミッション乗用車、バッテリーのバリューチェーンが含まれるという。
シャンパーニュ・イノベーション・科学・産業相はまた、日本が2022年の「AIに関するグローバルパートナーシップ(GPAI)」サミットをホスト開催することと、2023年にはG7の議長国となることに祝意を表明した。
(高山さわ)
(カナダ、日本)
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