スペイン入国には引き続きワクチン接種証明書または回復証明書が必要

(スペイン)

マドリード発

2022年05月19日

スペイン政府は5月13日、日本を含むEUとEFTA(アイスランド、ノルウェー、スイス、リヒテンシュタイン)以外からの入国制限に関する内務省令の適用を6月15日まで延長した。これにより、日本からの観光客や出張者がスペインに入国する場合は、ワクチン接種証明書または回復証明書が要求され、18歳以上の者の陰性証明による入国は引き続き不可となっている。なお、水際での検査・隔離は既に行われていない。

準備すべき書類・手続き:健康状態申告+証明書

日本からの入国者(12歳以上)は、スペイン保健省の渡航者向け健康状態申告書のウェブサイトまたは専用アプリ「SpTH外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」で氏名や到着日、フライト便名、新型コロナのワクチン接種情報や罹患(りかん)歴などを登録し、事前にQRコードを取得しておく必要がある。また、この登録内容を証明するものとして、以下の証明書のうち、いずれか1つを取得しておかなければならない。

  • ワクチン証明書:有効期間は最終接種日の14日後から270日以内(ブースター接種の場合は、接種日当日から有効)。少なくとも最後に接種したワクチンが、欧州医薬品庁(EMA)または世界保健機関(WHO)が承認したもの。18歳未満でワクチン未接種の場合は、出発の72時間前に実施したPCR検査の陰性証明書を代わりに提出できる。
  • 回復証明書:有効期間は、医療機関が実施するPCR検査または迅速抗原検出検査による最初の陽性結果から11日後から180日以内。

18歳以上の場合、陰性証明書はスペインに入国するうえでは本来不要だが、現在、日本とスペインの間に直行便がなく、乗り継ぎ地の規則によっては要求される可能性もあるため、事前に取得の要否を確認することが推奨される。

また、EU・EFTA居住者をはじめ、EUデジタルCOVID証明書(または同等の証明書)の所持者がスペインに入国する際は、SpTHの登録も不要だ。

入国手続きの手順

上記のQRコードと証明書は、原則、日本出国前のチェックイン時と到着時に提示が求められる。当地の日系旅行代理店によると、出国時に証明書の記載が英語でないなどの書類不備を指摘され、日本からの出国を拒否されたケースもあり、書類の確認や準備は時間の余裕を持って慎重に行うことが望ましい。

入国後の行動制限は、現時点では公共交通機関や医療機関、薬局でのマスク着用義務がある程度で、ウィズコロナが定着している。

(伊藤裕規子)

(スペイン)

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