入国管理を緩和、ワクチン接種証明の提示や検査・隔離も原則撤廃

(ベルギー)

ブリュッセル発

2022年05月24日

ベルギー連邦政府は5月20日、新型コロナウイルスの新規感染者数および新規入院患者数がともに減少傾向にあるとして、5月23日から出入国管理やマスク着用義務の緩和を発表(プレスリリース外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)した。詳細は以下のとおり。

出入国管理では23日より、EU域外からベルギーへの不要不急な渡航が可能となり、入国時のワクチン接種証明書の提示が不要となった。また、入国前に記入が義務付けられていた渡航者位置特定フォーム(PLF)も不要となり、同書類に基づき判断されていた入国時の検査や自主隔離義務もなくなった(2022年5月2日記事参照)。ただし、新たな変異株の発生などにより、「高リスク国」に指定された国からの渡航者は、PLFの記入やワクチン接種証明書の提示が引き続き求められる。

公共交通機関などで適用されていたマスク着用義務は、病院や保健・医療施設、薬局を除き、解除された。

ベルギーでは、新型コロナウイルス感染拡大以降、防止措置として特に検査や接触追跡、ワクチン接種、室内換気の徹底などを強化し、医療体制や精神医療の面でも政策的な支援を拡大してきた。今後もこれらの防疫措置を定着させつつ、今後発生しうる新たな変異株対策として、追加ブースター接種の可能性やその方法を検証していくとしている。

なお、ベルギーでは5月21日時点で4件のサル痘感染が確認されている。報道によれば、新型コロナウイルスに比べ感染力は低いとしながらも、保健専門家による協議の結果、予防的措置として、サル痘感染者は21日間の自主隔離が求められる。

(大中登紀子)

(ベルギー)

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