湖北省、初のラオス向け国際貨物列車が運行開始

(中国、ラオス、タイ)

武漢発

2022年05月23日

中国の湖北省武漢市からラオスのルアンパバーンに向けた国際貨物列車が5月17日、運行を開始した。湖北省からラオス向け貨物列車の運行は初めてとなる。輸送した貨物は硫酸アンモニウムなど化学肥料原料。

武漢~ルアンパバーンの国際貨物列車の輸送日数は7~10日間とされる(「湖北日報」5月18日)。今回の貨物便を手配した武漢江洋雲海農資の熊雲峰総経理は「これまで武漢市からラオスに貨物を輸送する際は、武漢市の陽邏港から長江、東シナ海、南シナ海を経由してベトナムで陸揚げした後、陸路でラオスに貨物を輸送していた。そのため、1回の輸送日数は20日以上を要していたほか、高コストで、かつ輸送中には制御できないリスクもあった。それが(貨物列車を利用すると)7日間でラオスに貨物を輸送できる。(輸送)コストも半減し、利益も5%増加することが見込まれる」と述べた(「光明網」5月18日)。

中国からラオスへのスムーズなアクセス実現

中国雲南省昆明市~ビエンチャンの1,035キロを結ぶ中国ラオス鉄道は2021年12月3日に開通した(2021年12月9日記事参照)。同鉄道は中国の鉄道網と同じ規格を採用しているため、中国からラオスへスムーズなアクセスを可能にしている(「央視網」1月15日)。

湖北省以外でも中国ラオス鉄道を利用した輸送が行われている。4月21日に甘粛省敦煌市からタイの首都バンコクに向けて530トンのアスベストなど、翌22日には遼寧省瀋陽市からラオスの首都ビエンチャンに向けて電気機械、日用品、自動車部品が輸送された。

(楢橋広基)

(中国、ラオス、タイ)

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