上海市は自動車販売促進に向けた政策を導入、ナンバープレートも発給増
(中国)
上海発
2020年04月30日
上海市発展改革委員会は4月23日の記者会見で、6大重点分野を通じて自動車消費を促進するための政策(以下、政策)を導入すると発表した(添付資料表1参照)。
このうち、表1の「1」では、上海市は2020年3月から年末までに年度計画に対して発給枚数を4万枚増加させるとしている。上海市の場合、ガソリン車など内燃車のナンバープレートは競売方式になっており、当選率は5~6%程度だったが、発給増となった3月以降は、当選率は9~10%に上がっている(添付資料表2参照)。
また、添付資料表1の「2」は、自動車販売企業に対して政府の補助金を基に、消費者に一定程度の恩典を与えることで相乗効果を生み出し、買い替え需要の喚起を求めている。
同表1の「3」は、中央政府の新エネルギー車購入補助金に加えて、充電費用を補助しよういうものだ。
同表1の「4」については、バス、タクシーなどの公共領域に新エネ車を導入するもので、2,500台のバスと5,000台のタクシーを新エネ車に置き換える。燃料電池自動車(FCV)のモデル応用推進として、一定の条件で物流など公共領域のFCVモデルルートを増加させ、年内に5カ所の水素ステーションを新設する。また、新エネ車のナンバープレート無料の政策を継続し、消費者の内燃車から新エネ車への買い替え促進など、新エネ車の導入促進を図るものとなっている。
2019年に中央政府が発表した消費刺激策を受けて、上海市も協力策を発表したが、補助金策や、ナンバープレート発給増などの対応策を取らなかった(2019年4月16日記事参照)。しかし、今回の新型コロナウイルスの経済への影響は大きく、上海市の2020年第1四半期の小売売上高は前年同期比20.4%減と大きく落ち込んだことから、消費を回復させるための対策を急いで講じる姿勢がみられる。
(高橋大輔)
(中国)
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