2019年第4四半期のGDP成長率、前年同期比3.7%

(ポーランド)

ワルシャワ発

2020年03月09日

ポーランド中央統計局(GUS)は2月28日、2019年第4四半期(10~12月)の実質GDP成長率(季節調整済み)を前年同期比で3.7%、前期比で0.3%と発表した(添付資料参照)。前年同期比は2月14日に発表した速報値から0.2ポイント上方修正した。前年同期の成長率より0.9ポイント下落し、2017年第1四半期以来初めて4%を割り込んだ。

第4四半期を需要項目別にみると、総固定資本形成が前期から1.2ポイント上昇の前年同期比6.1%増と好調だった。総資本形成も前年同期比1.3%増と、前期から1.5ポイント増で増加に転じた。一方、貿易関連の伸びは落ち込んでおり、輸出は前年同期比1.3%増と増加を保ったものの、前期から3.8ポイント減となった。輸入は前年同期比0.2%減(前期から3.0ポイント減)と、マイナスを記録した。

今回の発表に関して開発省は、引き続き内需、特に消費が成長を牽引したとしている。非常に良好な労働市場の状況などにより、内需はさらなるプラスの影響を受けるだろうと指摘している。また、総固定資本形成について、民間セクターが2020年以降も国民経済の投資を加速させる役割を維持するとも予想している。外需については、ユーロ圏の経済状況や世界的な貿易緊張にもかかわらず、経済成長に比較的貢献したとした。これは、ポーランドの企業が不利な条件下でも力を引き続き発揮しており、特定の市場では競争力が強くなっていることを意味していると分析している。

なお、GUSは1月29日、2019年通年のGDP成長率は4.0%と発表しており、通年では2017年以降4.0%を割り込んでいない(表参照)。

表 年別実質GDP成長率(前年比)の推移

(楢橋広基)

(ポーランド)

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