サイバーデーで2億5,800万ドル超の売り上げを記録

(チリ)

サンティアゴ発

2019年06月19日

サンティアゴ商工会議所主催で5月27~29日の3日間、チリ国内最大の電子商取引(EC)イベントであるサイバーデーが開催された。出展者数は過去最高の371、ウェブサイト訪問者数は1億人を超え、200万件以上の商談、2億5,800万ドルの売上高を記録した(添付資料の図1、2、3参照)。

出展業種は、アパレル・靴(70)、スポーツ・アウトドア(50)、家庭用品(46)、健康・美容(39)、テクノロジー(26)、子供用品(26)、旅行(20)、百貨店・スーパーマーケット(19)、食料(19)などとなっており、371店のうち102店が初参加だった。

同商工会議所は、ECの利用拡大を図るため、オンラインショップにおけるホリデーシーズンのセール開始日に当たるサイバーマンデー(11月)を2011年から、サイバーデー(5月)を2014年から企画しており、年々規模が拡大している。

ECのさらなる普及の課題として、引き渡し方法の整備が挙げられる。オンライン購入時、配送もしくは店舗引き取りの2通りを提示されるパターンが多いが、店舗取引を希望する消費者が多い。細かい配送時間指定に対応している業者が少なく、大型商品を除けば、店舗での引き取りの方がタイムロスもなく、配送料を抑えられるため、効率的と捉える消費者が多いとみられる。

サンティアゴ商工会議所が2017年に公表したアンケート結果でも、過去半年以内にオンライン購入した人のうち、店舗引き取りを利用した人が47%と高い割合だった。ECの拡大に対応すべく、スーパーや百貨店などでは引き取り専用カウンターを近年、急速に整備、拡充させている。また、配送サービスの活用も促そうと、「送料1ペソ(約0.16円)」キャンペーンなどを不定期に実施している。

チリの2018年におけるEC 市場規模(BtoC)は52億ドルで前年比30%増となった(添付資料の表4参照)。今後も2019年に70億ドル、2020年に90億ドルと急速な成長が見込まれている。

(中山泰弘)

(チリ)

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