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日本からの輸入規制に関する官報公示に遅れ(メキシコ)

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2011年5月13日 メキシコ事務所発

日本から輸入される貨物に対して導入する予定である輸入規制の官報公示が遅れている。公示が遅れている原因について関連当局から明確な回答はないが、規制が正式に公示されるまでは日本から食品等を輸入するのに際し、特別な証明書等は一切必要ないと税関総局は認めている。

<現時点で特別な証明書は不要>
4月20日付でメキシコ外務省から在メキシコ日本大使館に送付された連邦衛生リスク対策委員会(COFEPRIS)、農牧省国家衛生無害性品質機構(SENASICA)、経済省、エネルギー省国家原子力安全保護委員会(CNSNS)の4機関の名が記された回章によると、メキシコでも日本の食品や医薬品等を対象に輸入規制が導入され、福島県、群馬県、茨城県、栃木県および千葉県北東部(旭市、香取市、多古町)の生産品には「非放射能汚染証明書」を、それ以外の地域の産品には、「原産地を示す証明書」を要求する内容になる予定だった( 2011年4月20日付記事 参照)。

メキシコ外務省のエクトル・ウエルタ・ナバ二国間経済関係局アジア大洋州二国間経済関係課長が在メキシコ日本大使館に4月20日に伝えた情報によると、上記規制内容は4月25~29日の週に緊急措置として官報公示される予定だったが、5月13日現在も、当該輸入規制について何ら官報公示がなされていない。

4月28日にジェトロが国税庁(SAT)税関総局税関規則課に確認したところ、政府が規制措置を官報公示していない間は、日本からの輸入品に対して税関で特別な証明書の提出を求めることはないとのこと。政府はたとえ官報公示されたとしても、公示から実際の適用まで猶予期間を設ける方針であるため、当面の間は日本産品の輸入に際し、メキシコで証明書が求められることはなさそうだ。仮に地方税関職員が誤った理解の下で輸入者に対して証明書を求め、通関が止まるようなことがあったとしても、中央税関は問題の解決に協力する意向を示している。

なお、5月初めに日本産の食品がマンサニージョ港で輸入通関されたが、その際には何ら証明書を求められることなく通関することができている。

現時点で税関が正式なかたちで公示している規則は、日本から直接輸入する場合、マンサニージョ港、ベラクルス港、メキシコ市国際空港の3税関に通関が限定される品目を指定する細則である。2011年4月20日付官報で公示された「2010年度の貿易に関する一般規則を改定する第3次決定」の第13条に盛り込まれた規則であり、既に税関の3月30日付情報告示により輸入者に対して連絡されていた内容である。以下に分類される貨物については、日本から直接メキシコに輸入される場合、3つの税関でしか通関できない。

【マンサニージョ港、ベラクルス港、メキシコ市国際空港の3税関に通関が限定される商品】
HS01類:生きた動物、HS02類:食肉、HS03類:魚介類、HS04類:乳製品・卵・酪農品等、HS05類:その他の動物性産品、HS07類:野菜・根菜、HS08類:果実・ナッツ、HS09類:コーヒー・茶・スパイス、HS10類:穀物、HS11類:穀粉・加工穀物、HS12類:油糧種子・飼料用植物、HS13類:ラック・ガム・樹脂類、HS15類:動物性・植物性油脂、HS16類:肉・魚介類の加工品、HS17類:糖類・砂糖菓子、HS18類:カカオ・同調製品、HS19類:穀物加工品・ベーカリー製品、HS20類:野菜・果実加工品、HS21類:各種調整食料品、HS22類:飲料・アルコール・食酢、HS23類:食品工業のくず・調整飼料、HS24類:タバコ類

なお、SATの3月30日付情報告示によると、日本から直接輸入されず、米国など第3国を経由して輸入される対象商品については、輸入申告書に「NE」の識別コードを入力し、補足17(Complemento 17)の欄に「日本経由商品ではない」と記載する必要がある。

5月13日現在、農水産品や食品以外の貨物を前述の3税関以外で通関することは法的に禁止されていない。