1. サイトトップ
  2. 国・地域別に見る
  3. 特集 東日本大震災の国際ビジネスへの影響
  4. 電力・エネルギー相、「初の原発計画に影響なし」(エジプト)

電力・エネルギー相、「初の原発計画に影響なし」(エジプト)

記事詳細

2011年3月22日 カイロ・センター発

(1)日本とエジプトの経済関係に及ぼす影響

中東地域紙(Asharq Al-Awsat)によると、東北地方太平洋沖地震によるエジプトと日本の両国間の経済への影響は限定的。エジプトにとっては隣国リビアやチュニジアでの政変に伴う一連の出来事による経済、貿易への影響が深刻との論調。

エジプトと日本の貿易関係は、一時的に50%~80%減少する可能性があるが、エジプトには日本が復興に際し必要となる建設材やエネルギー関連が豊富にあるため、新たなビジネス関係が生まれる可能性も指摘している。

同紙によると2010年度のエジプトから日本への輸出額は8,800万ドル、日本からエジプトへの輸出額は14億3,500万ドル。エジプトは日本から自動車、鉄道車両、機械製品を輸入し、日本に天然ガス、カーペット、オリーブオイルを輸出している。日本側通関統計(2009年計)によると、日本からエジプトへの輸出は工業製品が95.6%を占め、食料品は2.7%(冷凍サバ、その他の冷凍魚)と限定的。このため、放射能関連の検査強化などに触れる情報はみられない。

(2)原発被災を受けた論調等

現地経済紙(Al-Mal)によると、電力・エネルギー相は、同国が進めている「初の原子力発電建設計画への影響はないとしている。あらゆる予防措置を取っている点、国家原子力安全管理センター(National Center for Nuclear Safety and Radiation Control, NCNSRC)が複数の調査を実施した結果、建設予定地(ダバー)は地震、火山地区ではないとされている点などを理由にあげている。

エジプトはチェルノブイリ原発事故により、原子力発電計画を中断していたが、2007年にムバラク大統領(当時)が「エジプト原子力発電事業計画(2007年改定版)」を発表。2010年には建設予定地を発表し(エジプト北部海岸沿い「ダバー」)、2025年までに4,000MWに相当する4つの原子力発電所を建設する計画を推進している。入札公示は2011年1月~2月頃を予定されていたが、一連の政府への抗議デモを受け、現在一時的に入札公示を延期している。

(3)その他日本に対する論調

現地アル・アハラム紙によると、タンタウィ国軍最高評議会長(ムバラク大統領退陣に伴う現在の国家元首)は、3月12日に天皇陛下及び菅首相に弔電を送った。また、現地エジプシャン・ガゼット紙によると、「1月25日運動」の若者グループの代表者が3月20日に在エジプト日本大使館を弔問に訪れた。