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ドイツ経済への影響軽微、国内原発稼動方針を変更(ドイツ)

記事詳細

2011年3月17日 デュッセルドルフ・センター発

1.経済関係に及ぼす影響

欧州経済研究センター(ZEW)のエコノミスト ウォルフガング・フランツ(Wolfgang Franz)氏によれば、「今回の事態が世界不況を引き起こすとは考えない。日本向け輸出に過度に依存している国々は暫く困難に面する可能性もあり得るが、ドイツ経済への影響は少ない」としている。(3月14日付・国営放送「ドイチェヴェレ」)

キール世界経済研究所のエコノミスト シュテファン・クーツ(Stefan Kooths)氏は「日本・ドイツ間のビジネス関係は余り強くないため影響は限られる。ドイツ製品の2%が日本に輸出され、日本製品の3%がドイツで消費される。ドイツ製造業は殆ど日本国内に生産拠点を保有していない」との見方。(3月14日付・国営放送「ドイチェヴェレ」紙)

シーメンス、BMW、BASF、メトロなどの在日ドイツ企業への被害は比較的軽微。元々、在日ドイツ企業数は少ない。(3月14日付「ヴィルトシャフトヴォッヘ」紙)

これに対して、3月15日付「シュピーゲル」紙は、ドイツ機械メーカにとっては、日本製の機械部品の調達に影響があるかも知れない、との記事を掲載している。

2.日本経済に与える影響

自動車産業など主要産業の生産停止のため、日本経済が不況に陥る可能性がある。他方、被災地復旧のために必要な投資は経済(有効需要の創出)に貢献するという見解もある。世界規模の不況の懸念はない。(3月13日付「フランクフルター・アルゲマイネ」紙)

欧州経済研究センター(ZEW)のエコノミスト ウォルフガング・フランツ(Wolfgang Franz)氏によれば、(日本政府は)財政赤字の更なる増加を回避するため、増税を通じて復興資金を調達することになるとしている。(3月14日付・国営放送「ドイチェヴェレ」紙)

3.日本進出のドイツ企業が受ける影響

東北地方や東京、横浜に居住する在日ドイツ人に対して、滞在が必要でない場合、出国することを勧める(3月16日付・ドイツ外務省)。

在日ドイツ人に対して、福島原発事故の問題が解決するまで一時的に西日本に滞在することを勧める(3月16日付・在日本ドイツ大使館)。

在日ドイツ大使館は3月17日に東京での同大使館業務を一時停止して、機能を大阪のドイツ総領事館に移すことを明らかにした。在日ドイツ人の西日本への移動を支援するチームを大阪・神戸で組織する方針。

4.原発被災を浮けた論調等

3月14日、福島第1原子力発電所の事故を受け、2010年の法改正で実現したドイツ国内の原発の稼働延長を3カ月間、凍結すると発表(3月14日付・連邦政府)。

ドイツ政府は、2010年9月に既存の原発の稼働期間を平均12年延長することを決定。原発の稼働期間は2002年に当時の社会民主党(SPD)と緑の党の連立政権下で定められた「脱・原発法」で現在17基あるすべての商用原発が2021年までに停止することになっていた。(2010年9月10日付・ジェトロ「通商弘報」)

ドイツ政府は3月15日、国内にある17基の原発の中、1980年以前に稼働開始した7基について一時運転を停止すると発表。国内の全原発の安全点検に万全を期すため。(3月15日付・連邦政府)

5.その他日本に対する論調、具体的動き

3月15日以降のドイツ発フライトより、 ルフトハンザ・ドイツ航空外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます は当面、成田空港発着のフライトを関西空港または中部空港発着に変更して運航する。スケジュールは上記のウェブサイトの通りで、最短でも3月21日ドイツ発および3月22日日本発まで継続。全てのフライトがソウル(仁川)にて途中降機、乗務員交代と給油を行う。(ルフトハンザ、3月16日10時30分現在)