タイにおける食品の模倣品等対策調査 ―事前・事後の対応策―

2024年03月29日

最終更新日:

日本の農林水産物・食品はタイでも高く評価されている一方で、模倣品と疑われる商品の流通が複数確認されている。これにより、ジャパンブランドが毀損され、潜在的な輸出の機会を逸している可能性がある。
このため、日本産食品でないにもかかわらず、日本産食品と誤認を与える等の商品について、2023年11月には農林水産物・食品の海外での模倣品等対策相談窓口を設置し、2024年3月には対処方法を取りまとめるとともに、タイにおいて地理的表示(GI)や商標等の知的財産権を取得することによる防御策、知的財産権以外の対策等、ジャパンブランド保護強化のための方策を明確にし、これを周知することを目的として、調査報告書、マニュアルを取りまとめた。

本調査報告書では、まずタイ国内の模倣品対策に関する関連法令について解説し、次に、被害を防止するための、知的財産権の取得をはじめとする事前の防御策について解説する。さらに、実際に被害が発生した場合の事後の対応策について、知的財産権に基づく対策および知的財産権以外の対策の両面から解説する。

本マニュアルでは、模倣品被害の状況について概説したうえで、模倣品対策として、事前の対応策(知財権の取得)と事後の対応策(調査、知財権に基づく対策、知財権以外の対策)について紹介する。

また、2024年3月5日に「タイにおける食品の模倣品等対策勉強会」を開催した。 同勉強会では、専門家を招き、商標等の知財権を取得することによる模倣品への対応策、日本産食品でないにもかかわらず日本産食品と誤認を与える等の商品への対応について、知財権やその他の方法を含め、対処方法を解説していただいた。同勉強会資料も併せて参照されたい。

本レポートが、タイにおける模倣品等対策の一助となれば幸いである。

※政府は、日本産農林水産物・食品の有望な輸出先国・地域において輸出支援プラットフォームを設置し、農林水産物・食品の輸出拡大にむけた環境整備の取組を実施することとしています。 ジェトロ海外事務所は、在外公館やJFOODO海外駐在員とともに、輸出支援プラットフォームの主な構成員として参画しています。
本報告書は、輸出支援プラットフォームの活動の一環として作成しました。

発行年月:
2024年03月
作成部署:
ジェトロ・バンコク事務所
総ページ数:
48ページ

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