ブラジルのめがね枠市場(輸出促進調査シリーズ) 2004年3月
最終更新日: 2005年07月04日
ブラジルのめがね業界の市場は、全伯めがね生産者組合(SINIOP)の統計によれば、2002年度には約7億ドル規模であった。めがね枠及びサングラスに限ると、卸値ベースで国産品4,600万ドルに対して輸入品8,300万ドル(密輸品を加算すると2億3,200万ドル)と、輸入品が市場を支配している。
攻勢を強める輸入品に対して国内のメーカー事情は小規模な企業が次々と姿を消し、大手メーカーが欧米の有名ブランド品を「ライセンス生産」、あるいは部品を輸入して「組み立て生産」する等により対抗する図式となっている。
めがねの使用人口は約3,000万人と推定され、さらに潜在需要は約6,000万人といわれている。
同業界の特徴、問題点としては、以下のものが挙げられる。
a)消費者、潜在消費者(所得350ドル以上)の所得に対してめがねの価格が割高である。
b)めがねを作る際、眼科医の処方箋が必要であり、めがね代金以外の費用及び時間がかかる。
c)学校、職場などでの検眼制度がなく、検眼の機会が少ないことからめがねを必要としていながら気がついていない人が多い。
d)密輸品、模造品、不正な形での輸入品(例えばSUBFATURAMENTOと呼ばれる操作―INVOICEの数字と現物の実数の間に相違がある)等が多量に流入しており、製品の安全性・信頼性および業界の健全性に問題がある。
実用品であり、かつまたファッション的色彩の濃い商品を取り扱う業界としての種々の思惑、問題点があり、統一した整合性のあるデーターが乏しく、実態を正確に把握することは困難である。しかし6,000万人といわれる潜在需要人口を有する業界であることから、市場は拡大が見込まれる。
主な図表:
・ブラジル国内における生産動向(p.9)
・めがね枠 輸入動向(p.16)
・サングラスの国別輸入動向(p.22)
・輸入/輸出業者 上位10社(p.33)
発行年月 :2004年03月
作成部署 :経済情報部 産業情報課
総ページ数:56ページ
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記事番号:05000901