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健康サプリメントの現地輸入規則および留意点:シンガポール

シンガポールに健康サプリメントを輸出します。輸出者として留意すべき点を教えてください。

健康サプリメント製品は、健康科学庁(Health Science Authority: HSA)が管轄しています。健康サプリメントの輸入、販売、製造にあたり規制はありませんが、税関で健康食品または医薬品等と判断されるケースもありますので、事前にHSAに確認することをお勧めします。

I. 健康サプリメントの定義

保健省傘下の健康科学庁(Health Science Authority: HSA)は、健康サプリメントを「通常の栄養素を上回る利点を有して食事を補完し、かつ、人体の健康な機能をサポートまたは維持するために使用される製品」で、以下のいずれか、または組み合わせたものと定義しています(「健康サプリメント・ガイドライン」)。また、薬事法、薬事(広告・販売)法、薬物販売法、毒物法で規制されている成分を含まないものとしています。

  1. 成分に(天然または合成の)ビタミン、ミネラル、アミノ酸が含まれる
  2. 抽出、遊離、濃縮した形態で動植物を含む天然由来の物質を含む
  3. カプセル、ソフトゲル、錠剤、液体、シロップおよびHSAが承認した他の形態の小さな単位用量で服用される

HSAは健康食品と健康サプリメントの分類を明確化するため、農食品・家畜庁(Agri-food and Veterinary Authority: AVA)と共同で「食品・健康製品分類ツリー」を作成しています。

食品・健康製品分類ツリーによる分類

食品 健康サプリメント
  • 日々の食事(Daily diet)となるもの
  • 通常の食品の形状であるもの(Conventional presentation)
  • 服用量を特に謳っていないもの(No defined dosage)
  • 食事の補完として摂取するもの(Taken as supplementation to a diet)
  • 医療目的で摂取するもの(Taken for medicinal purpose)
  • 形状が錠剤やカプセルなど医薬品と同様であるもの(Pharmaceutical presentation)
  • 服用量が定義されているもの(Defined dosage)

ただし、この分類はあくまでガイドに過ぎません。いずれの分類に属する製品か不明な場合は、所定フォームに製品詳細を記入してHSAに問い合わせができます。

機能性食品など健康食品は、加工食品の一部に分類され、加工食品の輸入および販売を監督するAVAの管轄下にあります。輸入業者は事前にAVAに加工食品の輸入業者として登録することが義務付けられています。さらに、輸入する健康食品の成分およびラベル表示は食品販売法(Sale of Food Act)およびその附属規定の食品規定(Food Regulation)に準じたものでなければなりません。

II. 輸入時の規制

  1. 健康サプリメント製品は医薬品、漢方薬、医療機器、化粧品などとともにHSAの監督下に置かれています。HSAは健康サプリメントのラベル表示および安全品質基準を含む「健康サプリメント・ガイドライン」を策定しています。健康サプリメントの輸入・販売・製造にあたっては、免許要件および販売前の製品登録は義務付けておらず、輸入業者など取扱事業者の自主管理に委ねています。
  2. 健康サプリメント製品の輸入にあたり、輸入者はHSAから輸入ライセンスを取得する必要はありません。ただし、税関で健康食品または医薬品等と判断されるケースがあるため、初めて製品を輸入する際には事前にHSAに製品の詳細を知らせて健康サプリメント製品として判断されるかどうかを問い合わせることをお勧めします。

III. 販売時の規制

  1. 輸入と同様、健康サプリメントの販売には特に規制はなく、販売事業者の自主管理に委ねられています。
  2. 健康サプリメントのうち、ビタミン剤、ミネラル剤、ハーブ類製品の販売広告については薬事広告規制を受けます。HSAの薬事広報課(Medical Advertisement Unit)に事前に問い合わせることをお勧めします。
  3. HSAは、インターネット上での監視、市場からの製品サンプリング、あるいは医師や一般の人からの有害事象の報告などによって、健康関連商品の市販後調査および取り締りを行っています。不正に薬品成分を混入した製品が摘発され、毒物法、健康製品法、薬物法違反などで検挙される事例も報告されています。これら商品のなかには、美容、痩身、除痛効果を謳うものが多く、薬品または毒物成分を含むにもかかわらず、100%天然成分などと偽表記されて健康サプリメントや健康食品として販売されているケースもあります。また、インターネットでの販売、小売店での販売、個人販売など流通経路は多岐にわたります。

IV. 現地流通時の表示、ラベル規制

「健康サプリメント・ガイドライン」は、次の表示項目を英語で記載するよう奨励しています。

  1. ラベル表示
    1. 健康サプリメントの製品名
    2. すべての有効成分の名称と重量
    3. 甘味料、保存料、着色剤、添加物等すべての非活性成分の名称
    4. シンガポール標準または権威のある国際標準に基づく1日当たりの推奨摂取量
    5. 1日当たりの推奨用量
    6. 正しい服用法
    7. 内容量
    8. 消費期限
    9. 製造バッチ番号
    10. 製造者または(個別梱包業者)の社名および住所
    11. 現地輸入業者、販売代理店の社名および住所
    12. 使用上の注意事項
  2. 健康強調表示(Nutritional Health Claims)

    栄養健康強調表示は、一般的な参考文献にその機能が説明されている成分が含まれていることを条件として容認されます。ビタミン剤やミネラル剤は、製品が1日当たりの推奨摂取量の30%を超える量を含んでいる場合にのみ強調表示が容認されます。販売業者は文献等の証拠を保持することをお勧めします。

    容認される強調表示の例
    「Support good health and growth」
    「Supplementing nutrition」
    「Nourish the body」
    「Strengthen the body(特定の身体器官を表示してはならない)」
    「Relieve general tiredness, weakness」など

  3. 機能的健康強調表示(Functional Health Claims)

    機能的健康強調表示は、成分ベースの証拠、または必要に応じて製品ベースの証拠によって立証されなければなりません。販売業者はこれら強調表示をサポートする書類を保持し、HSAから求められた際に証拠を提示しなければなりません。強調表示に疑義がある際には、HSAの健康補完製品部(Complementary Health Products Branch)に問い合わせることが望まれます。

    容認される強調表示の例
    「General support maintenance of healthy function」
    「Support healthy function of the human body such as maintaining healthy joints, support natural physiological processes e.g. immune system, circulation, etc」
    「Manage mild discomfort associated with menopausal symptoms」
    「Assist in maintaining joint mobility」など

  4. 健康サプリメントの表示制限
    健康サプリメントは、特定の病気や傷害の治癒を目的としたラベル表示、広告、販売促進が禁止されています。「健康サプリメント・ガイドライン」の表5には使用が禁止されている病気や傷害の例が記載されています。さらに、同ガイドラインの表6には十分な科学的証拠で立証することが困難であり、薬事法の付属書で使用が禁止されている19の文言が掲載されています。

V. 健康サプリメントの安全・品質基準

「健康サプリメント・ガイドライン」による健康サプリメントの安全・品質基準は以下のとおりです。

  1. ラベルに表示された成分以外の成分を含んではならない。
  2. 人体の一部または人体の一部に由来する物質を含んではならない。
  3. 毒物法の付属書に記載された成分を含んではならない。
  4. 同ガイドラインの表1および表2に記載された微生物汚染および毒性重金属の許容量を超えてはならない。
  5. ビタミン、ミネラルなど制限物質リストが同ガイドラインの表3に記載された上限値を超えてはならない。
  6. 同ガイドラインの付属書1に規定された禁止物質リストにある成分を含んではならない。
  7. 薬用使用するための薬理学的作用を発揮する動物、植物、ミネラルの遊離構成物である有効物質を含んではならない。
  8. 製品を摂取する人の健康に悪影響を与える物質を含んではならない。
  9. 同ガイドラインの表5および表6に掲載されたリストにある病気・傷害への治療効能を直接または間接的に表現使用してはならない。
  10. 製品が動物由来の成分を含む場合、感染性海綿状脳症(TSE)など動物伝染病に導く恐れのある薬剤を含んではならない。
  11. シンガポールの気象条件の下で製品の安定性において受容できる品質基準を有し、十分な製品耐性を持ち、適切な条件の下で製造された製品でなければならない。
  12. 製品が絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律〔Endangered Species(Import & Export)Act〕に抵触する物質を含む場合、ワシントン条約(CITES)の輸入許可が必要である。輸入者は必要な許可を取得するためAVAの野生動植物規制部(Wildlife Regulatory Branch)に連絡することが望まれる。

関係機関

保健科学庁(Health Science Authority: HSA)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
農食品・家畜庁(Agri-Food & Veterinary Authority: AVA) 外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます

関係法令

Attorney General’s Chambers:
薬事法(Medicines Act)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
薬事(広告・販売)法(Medicines(Advertisement & Sale)Act)PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(26KB)
薬物販売法(Sale of Drugs Act)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
毒物法(Poisons Act)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
食品販売法(Sale of Food Act)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
食品規定(Food Regulations)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます

参考資料・情報

保健科学庁:
健康サプリメント(Health Supplements)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
健康サプリメント・ガイドライン2015年2月版(Guidelines for Health Supplements)PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(308KB)
食品-健康製品分類(Food-Health Product Classification)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
HSA問い合わせフォーム(Health Product Enquiry Form)PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(935KB)

調査時点:2017/3

記事番号: S-140201

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