日本農林規格(JAS規格):日本

JAS規格とは何ですか。

日本農林規格(Japanese Agricultural Standards:JAS)は「農林物質の規格化及び品質表示の適正化に関する法律(JAS法)」に基づく食品等に関するわが国の国家規格です。品質表示制度(義務表示)とJAS規格制度(JASマーク認定制度、任意表示)の、大きく2つの制度があります。


I. 品質表示制度
すべての飲食料品は生鮮食品か加工食品に大別でき、それぞれ品質表示基準の定めがあります。生鮮食品(加工食品の原材料となるものを含む)を対象とする「生鮮食品品質表示基準」では名称と原産地を表示すること、また、加工食品(容器包装に入れられた生鮮食品を含む)を対象とする「加工食品品質表示基準」では名称・原材料名・内容量・賞味期限・保存方法・原料原産地名・製造業者等の氏名または名称および住所等をわかりやすく表示することを製造者や輸入販売業者等に義務付けています。
遺伝子組換え食品(大豆・とうもろこし等)については、「遺伝子組換え食品に関する品質表示基準」があります。個別に品質表示基準が定められている生鮮食品(玄米および精米、水産物、しいたけ)や加工食品(食料缶詰および食料瓶詰、飲料、食肉製品や魚肉ねり製品、穀物加工品、水産物加工品、調味料ほか多数)もあります。加工食品のなかでも原料原産地表示が特に厳格に義務付けられている個別品目(野菜冷凍食品、農産物漬物、うなぎ加工品、削りぶし)もあります。JAS法では産地偽装に対する直罰規定も設けられています。また地方農政局・農政事務所・都道府県等は、品質表示が適正であるかどうかを店頭調査から仕入れ元にまでさかのぼる立入調査を適宜実施し、不適切な品質表示が認められた場合は必要な行政措置をとることができます。
食品表示については、食品衛生法や計量法などJAS法以外の法律による義務表示や任意表示(特定保健用食品など)制度もあるため、実際に輸入する商品毎に注意が必要です。


II. JAS規格制度
JAS規格に定める品質を満たしていることを確認(格付)された食品等にJASマークの表示を認める制度です。JASマークは規格の主旨等によって以下の5種類があります。

  1. JASマーク:品位・成分・性能等のJAS規格に適合していると判定された製品(飲食料品や林産物)に表示できます。
  2. 特定JASマーク:特別な生産や製造方法についての一定の規格を満たす食品や同種の標準的な製品に比べ 品質等に特色があることを内容とした規格を満たす食品に表示できます。
  3. 有機JASマーク:有機JAS基準に適合した有機食品等(農産物、加工食品、飼料、畜産物)に表示できます。有機農産物と加工食品については、日本の格付制度と同等の水準にあると認められている国が33カ国あります(2013年8月現在) 。
  4. 生産情報公表JASマーク:事業者(牛肉、豚肉、農産物、豆腐およびこんにゃく、養殖魚の生産者)が自主的に生産情報(生産地、生産者、農薬・肥料の使用情報など)を消費者に正確に伝えていることを第三者機関(登録認定機関)が認定したものに表示されます。
  5. 定温管理流通JASマーク:製造から販売までの流通行程を一貫して一定の温度を保って流通させるという、流通の方法に特色がある加工食品に付されるマークです。米飯を用いた弁当類(寿司、チャーハン等を含む)について認定を受けることができます。


これらの規格は農林物資規格調査会(JAS調査会:学識経験者、流通関係者、生産者、消費者などから構成)による議決を経て農林水産大臣によって制定されますが、表示行政に関しては消費者庁に移管されています。また、JAS規格は社会情勢の変化に応じて見直しが行われ、CODEX規格などの国際動向も加味されます。
登録認定機関による認定を受け、JASマークを付すことが認められた認定事業者が引続き規格に適合し、適正表示を行っているかどうかについては、登録認定機関が定期的に調査を行います。また、登録認定機関のJAS格付業務が適正に行われているかどうかの監視は、農林水産安全消費技術センターが行います。


III. 食品表示法
現在の食品表示は、「食品衛生法(添加物やアレルギーなど安全性に関する表示)」、「農林物資の価格化および品質表示の適正化に関する法律(JAS法)(原材料や内容量など品質についての表示)」、「健康増進法(エネルギーや炭水化物など健康に影響する栄養成分表示)」の3つの法律で規定されています。これらの規定では、食品によって表示方法や項目が異なり、食品表示が分かりにくいとの声が消費者から政府に寄せられていました。このことから、政府は2013年6月28日、食品の原材料や添加物、栄養成分などの表示方法を統一する「食品表示法」を公布しました。公布日から2年以内に施行されます。食品表示法一元化の詳細については 消費者庁 のウェブサイトを参照ください。


関係機関
農林水産省(食品表示とJAS規格)
独立行政法人 農林水産消費安全技術センター
消費者庁



調査時点:2013/08

記事番号: M-100402

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