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自転車の輸入手続き:日本

自転車、自転車部品および付属品の輸入手続きについて教えてください。

I. 輸入時にかかわる法令
自転車輸入時に特に規制する法令はありませんが、留意すべき法令には以下が挙げられます。


1. 知的財産を侵害する物品(関税法第69条の2)
偽キャラクターや紛らわしい名称の無断利用など知的財産権(商標権、著作権、著作隣接権、特許権、実用新案権、意匠権など)を侵害する物品の輸入は禁止されています。不正競争防止法などにより、輸入者が違法と知らなくても侵害物品として輸入が差し止められます。 キャラクターなどの商標を付した自転車を輸入する際は、必ず当該知的財産の使用許諾書、ライセンス契約書を事前入手し、輸入申告時に求められた場合は速やかに提出できるよう準備しておくことが必要です。


2. アスベストが含有される自転車および部品の輸入禁止(外国為替および外国貿易法)
アスベストが含まれる自転車および部品は輸入できません。具体的には自転車のクラッチまたはブレーキに用いられる摩擦材部品(クラッチフェーシング、クラッチライニング、ブレーキパッド、ブレーキライニング)に注意が必要です。
労働安全衛生法(2004年10月政令)を受けた外為法輸入公表(2005年9月)より、アスベスト含有部品を使用していない証明が求められています。(二の二号承認、第2の5)


関税分類はHS8712.00(電動アシスト付は8711.90)で、現在は協定税率、基本税率のいずれも無税ですが、部品や付属品(8714)の分類は複雑ですので、詳細は税関相談官室に確認されることをお勧めします。


II. 国内販売時にかかわる法規、業界基準
国内販売時にかかわる法規、業界標準には以下が挙げられます。


1. 国内販売時にかかわる法規

A. 消費生活用製品安全法

a. 事故発生時の報告義務
自転車は製品の特性上、万が一欠陥による事故が発生した場合などには、製造業者または輸入者は消費生活用製品安全法に基づき、速やかに報告を行う義務があります。
消費生活用製品の製造事業者または輸入事業者は、当該製品について重大製品事故が生じたことを知ったときは10日以内に、当該製品の名称・型式、事故の内容並びに当該消費生活用製品を輸入し、販売した数量を内閣総理大臣に報告しなければなりません(第35条)。これは義務であり、企業規模あるいは企業形態を問わず、国内にあるすべての消費生活用製品の製造事業者または輸入事業者は事故報告の義務を負います。製造物責任法(PL法)への対応も別途必要です。


b. SGマーク表示(任意取得)
一般社団法人製品安全協会が認定するSGマークは、安全な製品としての必要基準を定め、この基準に適合していると認められた製品に付けられる任意マークです。万が一、SGマーク製品の欠陥により事故が起きた場合は、一定金額の範囲内で対人賠償保険が付いています。自転車用品および付属品としては以下の製品が対象品目となっています。


・自転車
・自転車用/電動車いす等用および走行遊具用のヘルメット
・自転車用幼児座席
・自転車用空気ポンプ


B. 資源有効利用促進法(電動アシスト自転車の場合)
電動アシスト自転車は経済産業者管轄である同法の「指定再利用促進製品(再生資源または再生部品の利用促進に取り組むことが求められる製品)」および「指定再資源化製品(密閉型蓄電池を部品として使用する製品)」に該当し、一定台数量(生産または販売台数1,000台以上)の輸入販売業者に対しても3R(リデュース・リユース・リサイクル)への取組みが義務付けられています。


C. 道路交通法(TSマーク/任意取得)
普通自転車、電動アシスト(駆動補助機付)自転車などは基準が定められており、製作・組立または販売を業とする者は国家公安委員会による型式認定を受けた後、任意保険を付帯したものには基準適合TSマーク(Traffic Safety)を表示することができます。型式認定試験審査は、公益財団法人日本交通管理技術協会が行っています。


D. 工業標準化法(JIS規格/任意取得)
経済産業大臣が制定した日本工業規格で、工業標準化法に基づき、国に登録された機関(登録認証機関)から認証を受けた事業者(認証製造業者等)が、認証を受けた製品またはその包装などにJISマークを表示することができます。JIS規格にも「一般用自転車(JISD9301)」「幼児用自転車(JISD9302)」などさまざまな自転車および部品などの関連規格があります。
 

2. 業界基準

A. BAAマーク(任意取得)
一般社団法人自転車協会の「自転車安全基準」に基づく型式検査を受けて認証されたものにはBAAマーク(Bicycle Association (Japan) Approved)を表示することができます。型式検査は(財)日本車両検査協会や(財)自転車産業振興協会技術研究所で行っています。
万が一、製造上の欠陥で事故が発生した場合には、製造業者または輸入事業者の責任で補償されます(製造業者または輸入事業者がBAAマークを貼付する場合には、生産物賠償責任保険(PL保険)に加入することを義務付けています)。
なお、2008年10月から原則全ての自転車構成部品を対象に、環境負荷の高い6物質(鉛、水銀、カドミウム等)について使用削減のための新基準が設けられています。


上記の国内販売時の法規で輸入者が特に留意すべきなのは、消費生活用製品安全法で定められている事故発生時の報告義務、電動アシスト自転車の資源有効利用促進法です。そのほかの規格、基準は任意ではありますが、自転車は万が一の製品欠陥が大きな事故を引き起こす可能性もあります。一般的には上記規格、基準を満たしマークが添付されている商品は消費者にとってはより安全性の高い商品という認識を受けますので、販売時の意向・目指す基準を製造業者とよく確認し、対応することも重要です。


関係機関
消費者庁
財団法人 自転車産業振興協会

財団法人 日本車両検査協会


関係法令
厚生労働省: 労働安全衛生法
財団法人 製品安全協会: SGマーク
経済産業省 リサイクル推進課: 資源有効利用促進法
財団法人 日本交通管理技術協会: TSマーク
日本工業標準調査会: JIS規格
社団法人 自転車協会: BAAマーク


参考資料・情報
税関:
税関手続きや税番、税率に関する問い合わせ(税関相談官室)
税関による知的財産侵害物品の取締り


調査時点:2012/09

記事番号: M-010862

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