とうもろこし(スイートコーン)の輸入手続き:日本

とうもろこし(スイートコーン)の輸入手続きについて教えてください。

I. 関税分類番号(HSコード)
トウモロコシの性状等によりHS番号が異なります。スイートコーンはとうもろこしの甘味種です。

生鮮・冷蔵(HS0709.99.100)
冷凍(HS0710.40)
スイートコーンを主成分として他の野菜を混合した冷凍のもの(HS0710.90.100)
乾燥(HS0712.90.031/039)
食酢や酢酸により調製または保存加工したもの(HS2001.90.120/230)
砂糖を加えて冷凍したもの(HS2004.90.110)
砂糖を加えず冷凍したもの(HS2004.90.230)
その他の調製処理をしたもの(HS2005.80)など


II. 輸入時の規制
1. 植物防疫法
A. 輸入手続き
輸入時は農林水産省植物防疫所に検査申請を行います。
その際、輸出国の植物検疫機関発行の、病害虫が付着していない旨が記載された、国際植物防疫条約に定める様式の「植物検疫証明書」が必要です。
植物防疫所での検査の結果、病害虫等の付着が判明した場合は、消毒、駆除、廃棄等の措置が命じられます。なお、土が付いたものは輸入できません。
同法第9条(輸入禁止地域および輸入禁止植物)において、施行規則別表2に掲げるカンキツネモグリセンチュウ(検疫有害動植物)の分布する国および地域からのとうもろこしの輸入と、同別表1の2に掲げるバナナネモグリセンチュウ、とうもろこし萎ちょう細菌病菌およびとうもろこし葉枯細菌病菌の分布する国・地域以外のものの栽培用種子の輸入は禁止されています。また、同法第5条の4(栽培地検査を要する植物等)において、同別表1の2に掲げる国や地域以外のものについては、輸出国での培地検査を行った旨の植物検査証明書の添付が必要です。


B. 輸入植物検疫制度の改正
近年、輸入植物の種類や輸出国が増加・多様化しています。
より効率的な植物検疫措置のため、2011年3月と2012年7月に改正・植物防疫法施行規則が施行され、検疫有害植物リスト、植物検疫措置内容の見直しが行われました。
改正の概要については文末の「参考資料・情報」ジェトロ貿易・投資相談Q&A「植物防疫法」を参照ください。


2. 食品衛生法
A. 規制内容
輸入時は、農産物の農薬残留基準(農薬の各食品中の残留量の限度)に留意します。
これは食品衛生法に基づく厚生省告示第370号「食品、添加物等の規格基準」で規定されています(残留農薬等に関するポジティブリスト制度)。
なお、ポジティブリストになく基準が設定されていない農薬等が許容される一定量は0.01ppm以下です。
また、食品添加物や使用基準が定められている物質の含有にも注意を要します。日本では使用が規制されている発色剤、着色料、保存料等の食品添加物が使用されている場合があります。


B. 基本的な手続き
販売目的で輸入する場合、厚生労働省検疫所食品等輸入届出受付窓口に「食品等輸入届出書」と必要書類(原材料、成分または製造工程等に関する説明書、衛生証明書(必要に応じて)、試験成績書(必要に応じて)を届け出る必要があります。
審査の結果、規格基準や安全性の確認が必要と判断されたものは検査が実施されます。審査・検査で同法上問題がなければ、税関への輸入申告時に通関書類とともに、検疫所から発行される「食品等輸入届出済証」を提出します。不適格と判断されたものは輸入できないため、輸入者は積戻し・廃棄等の措置を取ります。


III. 表示方法
1. 農林物資の規格化及び品質表示の適正化に関する法律(JAS法)
国内販売時は、JAS法に基づく品質表示基準に従って一括表示を行う必要があります。輸入品には原産地(国)表示が義務付けられています。
生鮮品は「生鮮食品品質表示基準」、加工品は「加工食品品質表示基準」、冷凍品は「野菜冷凍食品品質表示基準」など、関連する品質表示基準の確認が必要です。
なお、「有機」、「オーガニック」と表示するためには、有機JAS基準に基づく登録認定機関の検査を受け、認定を受ける必要があります。


近年とうもろこしは遺伝子組換えされた品種も多く、その場合は「遺伝子組換えに関する品質表示基準」の定めに従い、表示義務がありますので特に注意を要します。


2. 食品表示法
現在は以下3つの法律で定められていますが、2年以内に一元化される予定です。
A. 食品衛生法
添加物やアレルギーなど安全性に関する表示
B. 農林物資の価格化及び品質表示の適正化に関する法律(JAS法)
原材料や内容量など品質についての表示
C. 健康増進法
エネルギーや炭水化物など健康に影響する栄養成分表示


「食品表示法」の詳細については文末の関係機関、消費者庁「食品表示一元化情報」を参照ください。


関係機関
厚生労働省:
食品等の輸入届出の手続の流れ
食品衛生法に基づく輸入手続きについて
食品添加物
植物防疫所:
植物検疫に関する問い合わせ
輸入の禁止について
植物等輸出検査申請書
農林水産省 表示規格課:
食品表示とJAS規格
有機食品の検査認証制度
有機登録認定機関一覧
生鮮品品質表示基準
消費者庁:
食品表示一元化情報
品質表示基準
遺伝子組換え食品に関する品質表示基準


参考資料・情報
日本食品化学研究振興財団:
残留農薬等ポジティブリスト制度について(食品に残留する農薬、飼料添加物及び動物用医薬品の限度量)
関西空港検疫所:
食品等輸入届出書の記載方法と記入例
ジェトロ 貿易・投資相談Q&A:
遺伝子組換え食品の表示制度
植物防疫法


調査時点:2013/08

記事番号: M-010630

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