システムキッチンの輸入手続き:日本

システムキッチン(流し台、調理台)の輸入手続きについて教えてください。

?.関税分類番号(HSコード)

「システムキッチン」というパッケージでのHS番号は存在しません。このため、輸入に際しての実務的な手続きは、実際に輸入しようとするユニットの詳細情報を以って税関相談官室に照会し、HS番号を確認する必要があります(事前教示制度の活用をお勧めします)。
また、ユニットに組み込まれる付属品(水栓留め具、照明器具、食洗機、電子レンジ等)によって、関連法令は多岐にわたり、多くの留意点があります。本項では主な法令について簡単に列挙するのみにとどめます。それぞれの詳細については文末に記載したウェブサイト等を参照ください。

II. 輸入時の規制
1. 食品衛生法
調理器具を内蔵したものなど食品に直接触れる部分や付属器具がある場合は同法の対象となります。


2. 電気用品安全法
照明器具、食洗機、電子レンジなど電気用品を内蔵したものは、それぞれ同法に基づく技術基準への適合が求められます。また輸入販売に当たって事業者届出や検査義務およびPSEマーク表示など様々な定めに対応しなければなりません。


III. 販売時の規制 

1. 家庭用品品質表示法
品質表示規程(合成樹脂加工品、電気機械器具、雑貨工業品)において製品別に表示義務事項が定められている家庭用品(浄水器など)が付属している場合は、同法に基づく表示が必要です。「表示者名、連絡先」の表示については、日本国内に営業拠点のある事業者(輸入業者、販売業者)が行います。


2. 不当景品類及び不当表示防止法(景品表示法)
過大な景品付販売や消費者に誤認されるおそれのある誇大・虚偽表示等が禁止されています。また、家電製品に関しては全国家庭電気製品公正取引協議会による規約として、「家庭電気製品業における景品類の提供に関する公正競争規約」、「家庭電気製品製造業における表示に関する公正競争規約」、「家庭電気製品小売業における表示に関する公正競争規約」があります。製造・輸入業者は、事業者名および住所、品名、仕様、取扱上の注意、修理事項、保証期間等の表示を行うことが任意で取り決められています。


3. 水道法
水栓金具の構造・材質基準等については同法に基づく定めがあります。また、ビルトインタイプの食洗機のように水道管に直結して給排水する機器については、厚生労働省令で定める基準への適合について自己認証または第三者認証が必要です。詳細は日本水道協会へお問い合わせください。


4. 建築基準法
火気使用場所設置の際には内装制限を受ける場合があります。また、食洗機などを集合住宅等で使用する場合、配水管や他の家庭への影響から間接排水が義務付けられています。


5. 消費生活用製品安全法
A. 重大事故情報報告・公表制度
消費生活用製品の輸入事業者は、その輸入に係る消費生活用製品について重大製品事故が生じたことを知ったときから10日以内に、内閣総理大臣に報告しなければなりません(消安法第35条第1項及び第2項、施行規則第3条)。報告内容は当該消費生活用製品の名称および型式、事故の内容ならびに当該消費生活用製品を製造し、または輸入した数量および販売した数量です。企業規模あるいは企業形態を問わず、国内にあるすべての消費生活用製品の輸入事業者は事故報告が義務付けられています。
特にガス機器については、多くの事故例が報告されているため注意が必要です。


B. SGマーク制度
製品安全協会が認定するSGマークは、安全な製品としての必要基準を定め、この基準に適合していると認められた製品に付けられる任意マークです。 「食器棚」、「クッキングヒータ用調理器具」、「レンジ台付収納庫」は同制度の対象品目となっています。


C. 長期使用製品安全点検・表示制度
経年劣化による重大事故発生の恐れがある特定保守製品(「屋内式ガス瞬間湯沸器(都市ガス用、LPガス用)」、「ビルトイン式電気食器洗機」、消費生活用製品安全法施行令別表第三)の製造・輸入事業者は、事業届けおよび製品本体へ以下3件の表示などが義務付けられています。

  1. 設計標準試用期間
  2. 点検期間
  3. 点検の要請を容易にする為の問合せ連絡先


6. エネルギー使用の合理化に関する法律(省エネ法)
「蛍光ランプのみを主光源とする照明器具」、「電気冷蔵庫」、「ガス調理機器、ガス温水機器」、「石油温水機器」、「電子レンジ」は同法に基づく特定機器とされ、省エネ性能向上やエネルギー消費効率に関する表示などの義務付けがあります。また、エネルギー消費効率の目標基準を定めたトップランナー制度の対象として、一定数量以上の輸入業者は、現在商品化されている製品のうち最も優れている機器の性能以上の目標基準が定められています。 トップランナー制度については、文末の資源エネルギー庁ウェブサイトを参照ください。


7. ガス事業法/液化石油ガスの保安の確保及び取引の適正化に関する法律(ガスこんろのみ。PSTG/PSLPGマーク)
同法の指定対象ガスこんろの輸入者は国が定めた安全基準を満たし、PSTGマークまたはPSLPGマークを表示した上で販売しなければなりません。


8. 工業標準化法(JIS規格)/業界基準
「キッチン設備の寸法(JISA0017)」、「キッチン設備の構成材(JISA4420)」などにはJIS規格(任意)があります。
また、建築基準法に関連して、日本建材・住宅設備産業協会が定めた住宅部品表示ガイドライン(化粧板等のホルムアルデヒド発散等級自主表示など)があります。
その他、製造物責任法(PL法)や特定化学物質規制関連(住宅部品VOC表示ガイドラインほか)、リサイクル関連(資源有効利用促進法、家電リサイクル法など表示・リサイクル義務等)への対応などが考えられます。


関係機関
税関相談官室(税関手続きや税番、税率に関する問い合わせ)
公益社団法人 全国家庭電気製品公正取引協議会
公益社団法人 日本水道協会 品質認証センター
消費生活用製品安全法(消費者庁 消費者安全課)
一般財団法人 製品安全協会(SGマーク)
日本工業標準調査会(JIS規格)
一般社団法人 日本建材・住宅設備産業協会
一般社団法人 リビングアメニティ協会
キッチン・バス工業会
資源エネルギー庁(トップランナー制度)


参考資料・情報
税関:
事前教示制度
厚生労働省 検疫所:
食品衛生法に基づく輸入手続き
食品衛生法に基づく輸入手続き(器具・容器包装の規格基準)
経済産業省 製品安全課:
電気用品安全法
電気用品安全法(手続きの流れ)
長期使用製品安全点検・表示制度
長期使用製品安全点検・表示制度解説、ガイドライン
ガスこんろの規制について
消費者庁 表示対策課:
家庭用品品質表示法
(例:浄水器)
(例:食器棚他)
(例:クッキングヒータ用調理器具他)
一般財団法人 省エネルギーセンター:
省エネ法に基づく特定機器判断基準
経済産業省:
ガス事業法 PSTGマーク制度
液化石油ガスの保安の確保及び取引の適正化に関する法律 PSLPGマーク制度
全国公正取引協議会連合会:
家庭電気製品業における景品類の提供に関する公正競争規約
家庭電気製品製造業における表示に関する公正競争規約
家庭電気製品小売業における表示に関する公正競争規約
ジェトロ:
貿易・投資相談Q&A
食品衛生法
特定電気用品の輸入における検査
景品表示法


調査時点:2013/07

記事番号: M-010620

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