アニメ原画・セル画の輸入手続き:日本

アニメ原画・セル画の輸入手続きについて教えてください。

I.関税分類番号(HSコード)
アニメ原画(HS4911.91)
セル画(HS3705)


II.輸入時の規制
輸入にあたり、特段の規制はありません。
ただし、ビジネスとして著作権、版権等の権利処理が適正なものであることが輸入の大前提です。コピー商品など知的財産侵害物品の輸入は犯罪です。輸入者が違法と知らなかった場合であっても輸入が差し止められます。知的財産権、著作権については十分に確認してください。


1. 知的財産権侵害物品(関税法)
原産地の虚偽または誤認表示がある製品および偽キャラクターや偽ブランド商品など知的財産侵害物品の輸入は禁止されています。輸入者が偽物と知らなかった場合であっても侵害物品は輸入が差止められます。侵害物品と認定された場合、原則として税関で没収・廃棄処分されます。また、場合によっては「10年以下の懲役」または「1,000万円以下の罰金」、あるいはその両方が科せられることもあります。


認定手続(関税法)
知的財産侵害物品に該当すると思われる貨物は「侵害疑義物品」と呼ばれます。「認定手続」は、輸入しようとする物品が侵害物品に該当するか否かを認定する手続きです。(関税法第69条の12第1項、同施行令第62条の16)

A. 税関検査で発見された侵害疑義物品の一般的な認定手続き
税関は、輸入申告貨物または国際郵便物の税関検査で侵害疑義物品を発見した場合で犯則調査を行わない場合、「認定手続」を開始し、輸入者および権利者に対して「認定手続開始通知書」を送付します。税関書類等により生産者が明らかである場合は、生産者の名称もしくは氏名または住所を権利者に通知します。
権利者と輸入者の双方は通知書の日付から10執務日以内に疑義貨物にかかる意見・証拠を税関に提出します。両者の反論を確認後、その内容に基づき、税関は当該疑義貨物が侵害品に該当するか否かの認定を行います(1カ月以内を目途)。
輸入者は権利者と争わず、疑義貨物を滅却し、廃棄し、任意放棄し、積戻し、あるいは権利者から輸入同意書を取得し、または貨物の侵害部分を切除する等の修正を行うなど、「自発的処理」を行うことができます。輸入同意書の取得、切除等の修正の場合は非該当認定となり、輸入が許可されます。その他の場合については「認定手続」が差し止められます。
税関は、権利者と輸入者双方に認定通知書を交付し、認定結果を通知します。非該当認定の場合は、輸入が許可されます。該当認定の場合は、異議申立期間(2カ月)を経過し、輸入者による自発的処理がなされない場合、税関が没収し、処分します。

B. 著作権等について輸入差止申立てが受理されている場合の認定手続き
輸入差止申立てが受理されている貨物が発見され、「認定手続」が開始されているが、輸入者が侵害の該否を争わない場合には、権利者および輸入者からの証拠・意見の提出は不要です。税関長が侵害の該否を認定します(関税法施行令第62条の16)。
輸入者から争う旨の申出がない場合は、輸入差止申立書等により、税関長が侵害の該否を認定し、該当認定の場合は「認定通知書」を権利者に、「認定(没収)通知書」を輸入者に通知します。異議申立期間(2カ月)を経過し、輸入者による自発的処理がなされない場合、税関が没収し、処分します。
輸入者が争う意思がある旨を申し出た場合は、輸入者および権利者に「証拠・意見提出期限通知書」が送付され、上記a.と同様に処理されます。


2. 著作権法
税関検査で知的財産侵害物品が発見されなかったとしても、著作権等は国内でも保護されます(同法ならびに国際的に万国著作権条約など)。著作権は創作から著作者の死後50年間、法人その他の団体が著作名義を有する著作物は公表後50年間、映画関係は70年間にわたって保護されます。とくに、映画の著作物輸入の場合は頒布権の観点からも海外著作権者の許諾が必要です。


参考資料・情報
税関:
税関による知的財産侵害物品の取締り
認定手続きについて
税関知財担当窓口
ジェトロ:
知的財産関連機関・団体


調査時点:2013/10

記事番号: M-010570

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