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加工食品の現地輸入規則および留意点:ベトナム向け輸出

質問

ベトナム向けに加工食品を輸出する際の現地輸入規則について教えてください。

回答

ベトナム企業と外資企業とでは根拠法令が異なり、ベトナム企業の場合は特別な規制の対象品目を除き、特段の輸入許可申請を行うことなく食品を輸入できます。外資企業の場合は活動許可書(計画投資局からの投資ライセンス)にベトナムのWTO加盟以降「輸入・流通業務」の追加手続きがなされていることが条件となります(外資企業の商品売買活動に関する政令No. 23/2007/ND-CPの施行細則通達:No. 09/2007/TT-BTM)。

I. 食品輸入に関する規制

  1. 輸入許可

    以前は輸入前に輸入許可証の取得が必要な品目が規定されていましたが、2012年9月以降、商工省からの指示により適用が停止されています。

  2. 輸入検疫が必要な品目

    保健省により、輸入検疫が必要な13種の商品群が規定されています(衛生および安全性の検査が義務付けられるHSコード別輸入食品に関する決定:No. 818/QD-BYT)。

    1. 肉/魚の調製品
    2. 動物性/植物性の油脂
    3. ミルク、乳製品
    4. 砂糖、砂糖菓子
    5. カカオ、カカオ調製品
    6. 穀物、穀粉、でん粉、ミルクからの調製品、ベーカリー製品
    7. コーヒー、茶、コショウ
    8. 野菜/果物の調製品
    9. 調味料
    10. 飲料、アルコール飲料、食酢
    11. 食品包装材
    12. 機能性食品、健康補助食品
    13. 食品添加物
  3. 製造施設の登録と証明書にかかわる手続き

    水産物を含む動物由来の食品をベトナム国内へ輸出するに当たり、輸出者はまず加工を行った施設を対ベトナム輸出取扱施設として日本の都道府県知事等に登録申請します。申請が受理された後、厚生労働省医薬食品局経由で、当該情報はベトナム政府に通知されます。ベトナムでの登録が完了すると、ベトナムへの輸入が認められることとなります。施設の登録についての詳細は、水産物、鳥肉、牛肉・豚肉についてそれぞれ文末の参考資料をご確認ください。
    また、ベトナムでの輸入通関の際に日本で発行された衛生証明書が必要となります[ベトナム農林水産物品質管理局(NAFIQAD)通達No. 25/2010/TT-BNNPTNT (2010年4月8日公布)および通達No. 1794/QD-BNN-QLCL(2010年6月24日公布)]。衛生証明書は食品加工を行った上記登録施設を管轄する衛生検査所または保健所に発行申請をし、取得します。

  4. 輸入検疫手続き

    輸入検疫の登録は本船到着の5日前までに行う必要があります。

    1. 検査手順

      検査は、以下の順番で行います。

      1. 検査機関(保健省、公共医療衛生院)に必要書類を商品到着の5日前までに提出
      2. 検査機関による書類審査後、検査方法および検査日程を通知
      3. 検査(規格、包装、ラベル表示、数量、状態など)、サンプル分析による基礎基準(TCCS)/ベトナム基準(TCVN)との比較結果の通知
    2. 申請必要書類

      検疫検査登録書(※1)を除き、事前に公証人による認証を受ける必要があります。

      1. 検疫検査登録書(※1)
      2. B/Lの写し
      3. パッキングリストの写し
      4. インボイスの写し
      5. 契約書の写し
      6. 基礎基準TCCS(食品安全衛生局押印済みのもの)の写し

        ※TCCSは保健省決定No. 23/2007/QD-BYTに従い、輸入事業者が独自に設定できる。

    なお、アルコール、ビール、清涼飲料水、乳製品、植物油、粉製品、澱粉製品、菓子・パン・ジャムおよびこれらの包装材を含む輸入製品については、輸入食品の食品安全の検査に関する商工省通達NO. 28/2013/TT-BCTの適用を受けます。これらの食品をベトナムに輸入する際には食品安全検査の申請を行う必要があります。詳しくは文末の「ベトナムにおける加工食品の輸入制度」をご参照ください。

  5. 自由販売証明書(Certificate of Free Sale: CFS)
    保健省が管轄する機能性食品、微量栄養素補助食品、補助食品(supplementary food)、食品添加物、飲用水およびミネラルウォーターに対しては輸出国で発行された自由販売証明書の提出が要求されます[政府決定No. 10/2010/QD-TTG(2010年2月10日発行)]。

II. 食品ラベル規則

基本的にベトナム語による表記が義務付けられています。必要なラベル項目は、以下のとおりです。
(全商品共通で必要な項目)

  1. 商品名
  2. 商品に対して責任を有する組織または個人の名称と住所
  3. 原産地 (食品の場合必要な項目)
  4. 内容量
  5. 製造年月日
  6. 賞味期限
  7. 原料品名
  8. 食品添加物および成分量
  9. 衛生安全性に関する情報または警告
  10. 使用方法や保管方法

また、遺伝子組換え食品や機能性食品に関する表示規則等も別途ありますのでご留意ください。

詳細は「商品表示に関する政令(No. 89/2006/ND-CP)」、「商品表示に関する施行細則通達(No. 9/2007/TT-BKHCN)」、「政令 No. 38/2012/ND-CP」の6章および(No. 34/2014/TTLT-BYT-BNNPTNT-BCT「表示ガイドライン」)に記載されていますので、文末資料をご参照ください。

III. 容器包装基準

容器素材(セラミック、ガラス、缶詰用合金など)から食品へ移行する重金属(鉛、カドミウムなど)の最大許容量(ML値)規定があり、同基準を満たす必要があります(食品中に含まれるワクチンや化学物質の最大許容量に関する決定(No. 46/2007/QD-BYT)4章)。
加えて、プラスチック容器については、以下のとおり多岐にわたる基準を満たす必要があります(プラスチックの食品包装に関する決定(No. 3339/2001/QD-BYT))。

  1. 共通基準(包装面積に対するML値)
  2. モノマーとイニシエーター基準
  3. 添加物基準、着色剤基準

    [食品包装に用いる原料の添加物基準はTCVN6514-8: 1999(AS2070-9: 1992E)で規定]

  4. ポリエチレンとポリプロピレン基準
  5. ポリエチレンテレフタル基準
  6. ポリビニルクロラール基準

IV. 食品添加物規則/残留農薬規制

保健省通達(No. 27/2012/TT-BYT) および(No. 08/2015/TT-BYT)に使用可能な食品添加物リスト、ML値が定められています。つまり、同ポジティブリストに記載のない食品添加物の使用、販売および輸出入は認められません。同リストに記載のない新成分の扱いは保健省の許可が必要です。
「食品中に含まれるワクチンや化学物質の最大許容量に関する決定(No. 46/2007/QD-BYT)」および(No. 24/2013/TT-BYT)では動物用医薬品(2章)、有毒菌類(3章)、重金属(5章)、微生物(6章)、農薬(8章)について最大許容量が規定されています。農薬については、残留が認められない、または残留許容量を超えることが認められない農薬名とそれぞれ対象となる食品、ADI値およびMRL値について定められていますが、基本的に同省令はCodex基準に基づいています。

関係機関

ベトナム農林水産物品質管理局(NAFIQAD)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます

関係法令

ベトナム食品局:
No. 818/QD-BYT外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます

ベトナム法務省:
No. 25/2010/TT-BNNPTNT外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
No. 23/2007/QD-BYT外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
No. 9/2007/TT-BKHCN外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます

農業農村開発省農林水産品質管理局:
No. 1794/QD-BNN-QLCL外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます

USDA:
No. 28/2013/TT-BCTPDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(454KB)
No. 34/2014/TTLT-BYT-BNNPTNT-BCTPDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(413KB)
No. 46/2007/QD-BYTPDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(686KB)
No. 27/2012/TT-BYTPDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(761KB)
No. 08/2015/TT-BYTPDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(315KB)
No. 24/2013/TT-BYTPDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(783KB)

DONG NAI CUSTOMS:
No. 89/2006/ND-CP外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます

FAOLEX:
政令No. 38/2012/ND-CP外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます

参考資料・情報

水産庁:
ベトナム向け輸出水産食品の取扱いについて外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
ベトナム向け輸出水産食品に係る製造施設の登録について外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます

厚生労働省:
対ベトナム輸出食肉取扱要領(牛・豚)PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(923KB)
対ベトナム輸出食鳥肉取扱要領PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(256KB)
自由販売証明書の発行について外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます

ジェトロ:
調査レポート
ベトナムにおける加工食品の輸入制度(2014年3月)
貿易・投資相談Q&A
アルコール飲料の現地輸入規則および留意点:ベトナム向け輸出
通商弘報
日本産の牛肉・豚肉が輸入可能に(ベトナム)(2014年4月)

調査時点:2014年11月
最終更新:2017年9月

記事番号: J-110302

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