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駐在員事務所開設の際の注意点:ベトナム

ベトナムで駐在員事務所開設の際の注意点について教えてください。

日本で会社設立後1年以上が経過している日本企業は、駐在員事務所を設立することができます。ただし、業務内容は、本社との連絡業務、ベトナムでの案件の実施促進、ベトナム側パートナーと締結した契約の実施監督、ベトナムでの商品・サービス供給を目的とした市場調査等のために限られます。


I. 駐在員事務所設立手続き
1. 書類受理機関、許可証発給機関

  1. 省・市人民委員会の商工局または
  2. 工業団地・輸出加工区・ハイテク地区・経済特区管理委員会(以下「管理委員会」)


2. 必要書類
企業はまず、駐在員事務所を開設する省・市の人民委員会の商工局、または管理委員会に設立許可証発給申請書類を提出します。必要な申請書類は次のとおりです。

  1. 駐在員事務所設立許可証発給申請書
  2. 本社の履歴事項全部証明書(登記簿)
  3. 昨年度の監査済み決算報告書、または直近の納税証明書、または財務状況を証明するその他の書類
  4. 本社の会社定款(ハノイ市商工局への申請の場合は不要)
  5. 所長のパスポート
  6. 賃貸契約書或いは賃貸合意書

上記の書類に加え、地域によっては所長への任命状を追加提出するよう要求される場合があります。


また、日本語を含む外国語の書類はベトナムの法律に従い、公証およびベトナム語への翻訳が必要です。詳しくは貿易・投資相談Q&A「外国語書類の公証手続き:ベトナム」をご参照ください。

書類が不備なく提出されれば、所轄官庁は書類を受理してから15営業日以内に許可証を発給します。なお、ハノイ市商工局への申請の場合は7営業日です。


II. 設立許可証発給後の手続き
1. 駐在員事務所印の作成
駐在員事務所は、設立許可証発給後ただちに、所在地がある中央直轄市や省の公安社会秩序行政管理室に書類を提出し、事務所印作成手続きを取ります。申請の際には以下書類が必要です。

  1. 駐在員事務所設立許可証(原本および写し)
  2. 駐在員事務所長のパスポート(原本)

駐在員事務所長は、事務所印作成の書類提出および事務所印と印鑑登録証明書の受け取りを、公安で直接行わなければなりません。 国家公証人役場で公証された委任状を除き、一般的な委任状に基づいて受け取りを代行することはできません。


2. 設立公示
駐在員事務所は、設立許可証発給日より45日以内に、事務所名と住所、本社会社名・住所、駐在員事務所設立許可番号・発給日・期間、発行機関名、駐在員事務所の活動内容、駐在員事務所長の情報を含む設立公示を、新聞紙上または電子新聞において、3発行日連続で掲載しなければなりません。


3. 活動通知
設立許可証発給日より45日以内に、駐在員事務所は登録地において活動を開始したことを、許可証を発給した省・市の商工局、または管理委員会へ報告しなければなりません。

活動通知に必要な書類は次のとおりです(省や市によって異なる場合があります)。これらは全てベトナム語でなければなりません。

  1. 駐在員事務所活動通知(2部)
  2. 駐在員事務所設立許可証(写し)
  3. 駐在員事務所の活動公告に関する領収書、または公告掲載を証明する新聞(原本または写し)
  4. 公安により発行される印鑑登録証明書(写し)
  5. ベトナムにおいて活動を許可された銀行での駐在員事務所口座開設登録証(写し)
  6. 駐在員事務所長を指名する書類
  7. 駐在員事務所長および各従業員の労働契約書
  8. 駐在員事務所長(ベトナム人以外の場合)および各外国人従業員のパスポート、ビザ又は一時滞在許可書(写し)
  9. 駐在員事務所長(ベトナム人以外の場合)の履歴書
  10. 駐在員事務所長(ベトナム人の場合)および各ベトナム人従業員の所轄人民委員会の確認を受けた履歴書


III. 駐在員事務所の活動に関する留意点
1. 法人格と活動範囲
駐在員事務所はベトナムにおける法人格を有さないため、直接利益が発生するビジネスや投資活動を行うことはできません。その都度駐在員事務所長が委任を受ける場合を除き、契約の締結、企業への直接販売促進、広告展開はできません。また、駐在員事務所は他拠点として、ベトナム国内外の各省、都市に直轄の連絡事務所、支店を設立することもできません。


2. VAT(付加価値税)の控除無し
駐在員事務所は、事務所賃貸料、設備・装備の購入、光熱費、交通費等の商品・サービス購入に対しVATを控除することはできません。


3. 精算金の受け取り不可
駐在員事務所は収益の発生する活動が認められていないため、支出専用口座の開設しかできません。ベトナムにおけるビジネス契約は本社が直接結ぶことになり、その支払も本社へ直接行われる必要があります。


4. 活動期間
駐在員事務所の活動期間は5年を超えない範囲と定められています(延長可能)。 ただし、外国の法律で当該企業の活動期間が規定されている場合、駐在員事務所の活動期間は、会社登記簿、あるいはそれと同価値の証明書に記載された残存期間の範囲内となります。


5. 駐在員事務所長(駐在員事務所の代表者)

  1. ベトナムにおける外国企業の駐在員事務所の代表者は、ベトナムにおいて設立された会社の法的代表者(通常は代表取締役もしくは取締役)を同時に兼任することはできません。
  2. 労働許可証の取得を免除されます(労働改正法No.10/2012/QH13 第172条)。



関係法令
駐在員事務所と支店の設立と活動について規定した2006年7月25日付け布告No. 72/2006/ND-CP外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
2007年9月5日付け政令No.139/2007/ND-CP外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます



参考資料・情報
ジェトロ:
ベトナム会社・駐在員事務所設立マニュアル(2014年4月)



調査時点:2014/11

記事番号: A-120103

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