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加工食品の現地輸入規則および留意点:韓国向け輸出

質問

韓国向けに加工食品を輸出する際の現地輸入規則と留意点について教えてください。

回答

韓国で加工食品を輸入する際は、食品衛生法、食品公典、食品添加物公典、食品等の表示基準等の規則に従わなければなりません。主な統轄機関は、食品医薬品安全処(Ministry of Food and Drug Safety: MFDS)です。規則や留意点については以下のとおりです。

I. 輸入規則

  1. 輸出入業は自由化されており、韓国で加工食品を輸入するにあたってライセンスは不要です。
  2. 輸入食品安全管理特別法

    輸入食品の安全性を確保すべく、多様な政策手段を体系的に一つに統合し、かつ輸出国現地の安全管理を強化した「輸入食品安全管理特別法」が2015年2月3日に制定され、2016年2月4日に施行されました。例えば「輸入前段階」では、韓国に食品を輸出するすべての海外製造業所に対して海外製造業所の登録が義務づけられたほか、現地実態調査規定が強化されました(海外製造業所登録は2016年8月4日から完全実施。インターネットによる登録も可能)。

    詳細は、文末の参考情報・資料のリンクを参照ください。

  3. 輸入手続き
    食品の輸入者は事前に商品の成分等の詳細をMFDSに届け、当該食品が適正・安全に製造されており輸入可能であるという「輸入食品等の事前確認登録」を行います。また加工食品の輸入通関前に、関税庁に輸入届出を行い、MFDSに「食品等輸入販売業営業届出」を提出します。書類審査・貨物検査の結果、MFDSから「輸入届出済証」が交付されます。
    初めて輸入する場合は、食品衛生法によるMFDSの精密検査を受けなければなりません。精密検査を受けるためには、製造工程や成分表などを韓国語で表記し、食品の種類別にMFDSに申告しなければなりません。精密検査には数日から数週間を要します。
    以下の場合には、精密検査が免除され、輸入申告時に書類検査のみで通関が可能となります。
    1. 韓国の食品衛生法に適合していることが検証された食品であること
    2. 既存の通関例がある同一会社の同一製品であること
  4. 貿易業固有番号の取得
    対外貿易法や同管理規定により、輸入者は知識経済部へ貿易業固有番号を任意に申請します。これは、強制ではありませんが、輸入実績認定や貿易金融限度額決定の基準として使われます。継続的な輸出入をしようとする場合は取得したほうが有利といえます。 貿易固有番号は知識経済部から委託を受けた韓国貿易協会が発給します。
  5. 検疫

    植物検疫の対象は、種苗類、穀類、果物・野菜類、嗜好油料類、香辛料、きのこ類および加工品で、動植物検疫所(Animal and Plant Quarantine Agency: QIA)が検疫を担当します。これらのものは日本から輸出の際にも、植物防疫所において輸出検疫を行い、植物検疫証明書を取得しておく必要があります。

    畜産物については、我が国でのBSEの発生により2001年9月から日本産牛肉などの反芻動物由来の肉などは輸入が禁止されています。鶏肉などの家禽類などについても原則輸入が禁止されていますが、一定の加熱などの処理がされていれば、輸入停止措置から除外される場合があります。詳細につきましては、輸入者を通して韓国の動植物検疫所(Animal and Plant Quarantine Agency)にご確認ください。

    切断、加熱、熟成、乾燥または塩蔵した水産動植物の単純加工品は、水産物検査の受検物対象で、動植物検疫所が検査を担当します。

II. ラベル表示規制

  1. MFDS告示の「食品等の表示基準」によって、輸入食品は次の事項をラベルまたは補助ラベルに記載しなければなりません。ハングル表示が原則ですが、漢字や外国語を併記することができます。
    1. 製品名
    2. 食品の類型
    3. 原産地(国)
    4. 業者氏名および住所(輸入業者名と所在地、製造業者名)
    5. 製造年月日:弁当、砂糖、アルコール飲料、塩など特定の品目については、製造年月日の表示が義務付けられています。
    6. 賞味期限
    7. 内容量
    8. 原材料名および含量(含量は原材料を製品名または製品名の一部として使用する場合に限ります。)
    9. 成分名および含量(含量は成分表示をしようとする食品および成分名を製品名または製品名の一部として使用する場合に限ります。)
    10. 栄養成分〔熱量、炭水化物(糖類)、タンパク質、飽和脂肪酸、トランス脂肪酸、コレステロール、およびナトリウム〕
    11. その他細部表示基準で定める事項
  2. 表示事項は、消費者に販売する最少販売単位別容器、包装に表示します。
  3. 輸入品を含む食品のラベル表示対象となる製品には、消費者の安全のための注意事項、例えば「開封後は冷蔵保管し、早めにお召し上がりください。」などと表示をします。
  4. アレルギー誘発成分(卵類、牛乳、そば、ピーナッツ、大豆、小麦、鯖、蟹、海老、豚肉、桃、トマト)を使用する製品とそうでない製品を同じ製造施設で生産する場合、混入の可能性があるという内容の表示が必要です。
  5. 流通期限は製品の製造日から消費者に販売が許容される期限を意味します。
  6. 細部表示とは、例えば「油揚げ処理製品」、「糖アルコール類の種類・含有量」の表示や注意・警告事項の表示です。表示場所や文字の大きさ等も、MFDS告示で規定されています。

III. 食品添加物規則

食品添加物の使用は、「食品添加物公典(Food Additive Code)」に従います。ただし、基準および規格が告示された化学合成品のうち、使用基準が設定された品目の基準が国際基準と異なり、基準適用上問題となる場合は、暫定的に国際食品規格委員会(CODEX)規定の使用基準を準用することができます。

  1. 認可食品添加物は、食品添加物リストから、また使用限度量は、食品添加物加工基準から確認できます。
  2. 許可された食品添加物以外の添加物は使用禁止されており、アカネ色素のように、以前は使用が認められていたが、現在は使用が禁止されている物質もありますので、「食品添加物公典」等で確認が必要です。
  3. 一般に、食品の使用原材料や添加物の食品別基準は、「食品衛生法」に基づきMFDSの長の定める「食品公典」「食品添加物公典」に規定されます。

2011年4月、MFDSは、国際水準の食品添加物に関する基準規格体系の確立を目指す為に、食品添加物の規格基準を全面改定すると発表しました。この中でMFDSは、成分規格および使用基準の分離による条文体系の改善、使用対象となっている類型の食品公典との統一等を行いました。

IV. 食品包装規則

食品の包装には、「器具および容器・包装の基準および規格(Standards and Specifications for Food Utensils, Containers and Packages)」が適用されます。この中では、加工食品の包装に多く使用されているフィルム、シートなどの合成樹脂材についての定義や材質基準が規定されています。さらに、環境問題への対応として、「資源の節約およびリサイクル促進に関する法律」(環境部所管)の規定により、容器・包装材に合成樹脂材等を使用する場合には、リサイクル(回収)の義務があります。輸入金額(CIF基準)が年間3億ウォン以上の業者には「生産者責任再活用制度」(=拡大生産者責任)が適用されます。また、「食品等の表示基準(細部表示基準を含む)」を一部改正する告示(2007年1月)により、児童等の情緒育成の妨げになる形状を有する菓子の製造・販売や包装類の表示が禁止されています。

V. 残留農薬の規則

農産物に残留している農薬について、「食品の基準および規格(Pesticides MRLs in Food)」に定めています。残留許容基準を定めない場合は、次の基準を順次適用します。

  1. 当該農産物についてのCODEX基準
  2. 「食品の基準及び規格」のうち、農産物の残留農薬許容基準の中の当該農産物と、「農産物の分類」で定めた同一大分類群に属する農産物の最低基準
  3. 「食品の基準及び規格」のうち、農産物の残留農薬許容基準の最低農薬基準

VI. 輸入関税・内国諸税

  1. 輸入関税
    加工食品の関税率は品目によって異なりますので、当該品目ごとに関税率を確認する必要があります。
    最新の関税率は世界各国の関税率(World Tariff)でご確認ください。
  2. 内国諸税
    付加価値税(VAT): 10%
    輸入業者は貨物の輸入通関の際に、関税および付加価値税(VAT)を納付しなければなりません。

VII. その他

2011年3月11日に発生した原子力発電所事故により、韓国へ輸出される日本産食品は生産地や種類により輸入制限を受けることがあります。以下の参考資料・情報にあるウェブサイトにて最新情報を確認し、必要な手続きを行ってください。

関係機関

関係法令

食品医薬品安全処(Ministry of food and drug safety: MFDS):
食品関連の法令(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます

参考資料・情報

ジェトロ:
調査レポート「韓国の食品市場について(平成19年度食品産業国際化可能性調査)」(2008年2月)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
加工食品の輸入制度(韓国)(2013年12月)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
世界各国の関税率(World Tariff)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
韓国 食品添加物の基準および規格(仮訳)(2017年8月発行)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
農林水産省:
原発事故に伴う各国・地域の輸入規制外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
水産庁:
韓国向けに輸出される水産物に関する水産庁による証明書の発行について(原発事故関連)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
植物防疫所:
諸外国に植物等を輸出する場合の検疫条件一覧(早見表)PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(182KB)
最新の検疫情報(韓国)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
動物検疫所:
日本からの動物及び畜産物の輸入停止を通知・発表している国・地域外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
日本から輸出される食肉の受入状況一覧PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(40KB)

調査時点:2016/12

記事番号: A-080910

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