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食品の現地輸入規則および留意点:マレーシア向け輸出

質問

マレーシアへ食品を輸出したい。現地での食品輸入規制の概要について教えてください。

回答

マレーシアでは関税法に基づき輸入が制限されています。

I. 食品の輸入規制

  1. 輸入禁止品目(全15品目)(輸入令 表1)
    食品類では、ピラニア、亀の卵およびフィリピンやインドネシア産のカカオポッド、ランブータン、ロンガン、ナムナムなどがあります。
  2. 輸入ライセンスを必要とする品目(輸入令 表2)
    コメおよび未精米のコメ、米粉・米糠、ライスバーミセリ、砂糖、サッカリン、サッカリン塩などの輸入は、農務省や貿易産業省の輸入ライセンスが必要です。
  3. 保護措置のため輸入ライセンスを要する品目(輸入令 表3)
    再結合もしくは還元したフレーバーミルクを含むいかなる種類の液状ミルク、再結合もしくは還元したフレーバーミルクを含むいかなる種類の殺菌済み液体フレーバーミルク、コーヒー(ローストされていないもの)、丸キャベツ、穀粉などは国内製造業者を保護する観点から保健省の輸入ライセンスが必要ですが、その発給が停止になる場合もあります。
  4. 輸入方法や移動などに条件が付される品目(輸入令 表4 第I部)
    野菜や果実などの動植物は検疫上の危険物質として、管轄官庁の指導の下に輸入されなければなりません。
    1. 肉類・同加工食品
      マレーシア獣医局より輸入許可を取得する必要があります。なお、2014年11月現在、肉類・肉の加工品を日本から輸入することはできません。
    2. 水産物
      水産開発局からライセンスを取得する必要があります。
    3. その他(特別目的食品)

      以下食品については保健省の認可を取得する必要があります。また、輸出国もしくは原産国において衛生証明書の取得が必要です。

      乳幼児用粉ミルク、チーズ、ピーナッツ、バター、食品添加物、ミネラルウォーター、飲料水、蜂蜜

      このほか、保健省のFood Regulation 1985には、食品添加物、残留農薬、重金属などについて規定があります。

II. マレーシアへの輸入や国内販売時の表示規制

マレーシアで販売される食品は、食品法、食品規則の規定に従った表示を行わなければなりません。その他2011年取引表示法、2011年価格管理・反不正所得法、1980年価格管理令など食品に限らないラベル表示の規制があり、これら3つの法律に違反する表示がされていれば輸入が禁止される場合もあります。また、「ハラール」と表示しておきながら、ノン・ハラールであることが判明した場合は、取引表示法の違反となります。

  1. 1980年価格管理(製造者、輸入者、卸売業者による表示)令
    製造者、輸入者、生産者および卸売業者は包装された商品について適切なラベル、マークをつけなければならないとされています。義務付けられている表示は、商品に関する適切な名称、最低重量・数量・容量・容積、製造者・輸入者・生産者・卸売業者の情報、原産国(輸入商品の場合)、その他商品特有の情報です。
  2. 1983年食品法(Food Act 1983)
    食品については、食品法の食品規則により表示すべき事項の詳細、食品添加物、栄養補給剤、残渣物に関する規則が定められており、輸入される食品はこの規則を遵守しなければなりません。食品規則パートIVに規定されている食品ラベルに関する主な表示事項は、以下のとおりです。
    • 品名
    • ミックスかブレンドかの別
    • ビーフ、豚、これらの由来品、油脂、アルコール含有の明記
    • 単品でない食品についての水以外の内容物の詳細、食品添加物、栄養補助剤、内容物重量
    • 植物油、油脂の一般名称の明記
    • 食品添加物の種類
    • 液状の食品の最小重量
    • 製造者・梱包者の名前、事業所住所
    • 製造、梱包、代理店の権利所有者
    • 輸入者の名前、事業所住所
    • 製造国
    • バイオ技術から得られた遺伝子組換動物由来食品については、その由来の動物名「gene derived from (動物の一般名称)」
    • 遺伝子組換作物を使用している場合は、その作物名 「genetically modified (作物名等)」
    • 有機食品 – マレーシア標準(Malaysian Standard)MS1529に準じた食品のみに「organic」、「biological」、「ecological」、「biodynamic」またはこれらに類似したラベル表示が可能
    • 栄養成分表示 - カロリー、脂肪、たんぱく質、炭水化物等の表示
  3. 2011年取引表示法(Trade Description Act)
    商品の特質、製法、成分構成、第三者による検査結果、製造地、製造日や製造者情報などの項目を規定しています。

III. ハラール認証と表示

イスラム教を国教とするマレーシアでは、国民の約66%がイスラム教徒のため、大部分の食品はイスラム教の戒律に違反しないものであることが求められています。輸入品も国産品と同様にすべて分析検査され、合格すればイスラム教の戒律を満たしていることを表す「ハラール」の認定が与えられ、認定マークを食品の外装に表示して販売することができます。販売中の食品もイスラム教徒消費者協会が常にモニタリング監視しており、疑わしい食品は行政機関にその食品の分析検査を要求できるシステムです。

  1. 認証機関の限定とハラール表示の厳格化
    最近、「ハラール」と表示しながら実際はハラールではない成分が含まれていたという事例が増加したため、政府はハラール表示令〔Trade Descriptions(Certification and Marketing Halal) Order 2011〕を厳格化しています。具体的には、イスラム開発庁(JAKIM)と州のイスラム教評議会、またはJAKIMにより認定された機関が認定した場合に限り、国内で販売する商品に「ハラール」を表示することができます。また、海外のハラール認証機関が認定した食品、物品の輸入業者、製造業者は、当該食品・物品にその認証機関の名称を記載しなければなりません。日本では、日本ムスリム協会と日本ハラール協会が認定機関です。
  2. イスラム教徒向けの輸出・販売
    豚肉、豚油脂、ゼラチン(豚由来)、アルコール(保存料)、調味用みりん、料理酒などを含有した食品を避け、まず輸入者宛に輸出予定食品の先行サンプルを送付し、関係機関に輸出食品の分析検査を依頼し、事前に安全を確認すると共に、ハラール認定を取得してから本格的な輸出に取組むことが重要です。

IV. 原発事故に伴う規制

2013年3月1日に、放射線規制は解除されています。

関係機関

マレーシア国際貿易産業省(Ministry of International Trade and Industry)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
マレーシア関税局(Royal Malaysian Customs)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
マレーシア保健省(Ministry of Health)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
在日マレーシア大使館外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
日本ムスリム協会(在日ハラール認定機関)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
NPO法人日本ハラール協会外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます

参考資料・情報

マレーシア保健省:
Food Act 1983外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
Food Regulation 1985外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
食品添加物 Part V
残留農薬 41 Pesticide Residue
重金属 38 Metal contaminant

HALAL MALAYSIA:外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
マレーシア海外ハラール認定機関(List of Approved Islamic Bodies)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます

ジェトロ:
マレーシア貿易管理制度(管轄官庁、輸入品目規制、輸入関連法など)
加工食品輸入制度
東日本大震災の国際ビジネスへの影響

農林水産省:
原発事故に伴う各国・地域の輸入規制外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます

国税庁:
マレーシアに輸出する酒類に関する証明書の発行についてPDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(57KB)

調査時点:2015/1

記事番号: A-010119

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