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中古車の現地輸入規則および留意点:韓国向け輸出

質問

韓国へ中古車を輸出する際の現地での輸入規制および輸入手続きについて教えてください

回答

韓国での中古車の輸入は原則自由ですが、輸入者は輸入通関前までに輸入する中古車が自動車管理法(Automobile Management Act)にもとづく安全基準に適合することを自ら認証(「自己認証」)することが必要です。この自己認証制度(Self-Certification System)とは、自己認証をしようとする者が一定の安全基準に基づいて自主的に製作・販売できる制度であり、型式認承制度(Type-Approval System)とは異なるものです。
以下、HSコード第8702項と第8703項の中古車を日本から輸出した際の、韓国での輸入手続きの概要を、輸入通関前、通関時、そして通関後にわけて順を追って説明します。

I. 輸入通関前手続き

  1. 「製造・輸入者登録」と「自己認証」および「貿易業固有番号」
    1. 自己認証の手続きは、最初に国土交通部に「製造・輸入者登録」をおこない、「製作者登録番号」を取得します。
    2. その後に、交通安全公団の韓国自動車試験調査研究所(KATRI)へ技術検討申請書、自動車諸元表、車両外観図など必要書類を提出して、輸入中古車の自己認証の確認(Confirmation of Self-Certification)を受けます。 ただし、生産規模や安全および性能試験施設などについて国土交通部令が定める要件を満たさない製作者または輸入者は、自ら全てを行うことはできず、「性能試験代行者」の確認を受けてから、輸入中古車の自己認証をすることになります。 KATRIでは、自己認証に係る書類審査をおこない、技術検討確認書を発給します。
    3. 持続的な貿易を行おうとする者は、輸出入申告書等に記載する「貿易業固有番号」を、韓国貿易協会へ申請して取得します。その際、税務署が発行する事業者登録証原本1部が必要です。
  2. 自動車安全基準等
    自己確認にあたっての自動車安全基準に関する規則の主なものは次のとおりです。
    1. 車種、ハンドル位置と車齢については、特に基準はなし
    2. 車両寸法は、長さ13m、幅2.5m、高さ4mのいずれも超えてはならない
    3. 車両の総重量は、20トン(貨物自動車と特殊自動車は40トン)を超えてはならない
    4. 排出ガスは、一酸化炭素、炭化水素、窒素酸化物、煤煙について、大気環境保存法(Clean Air Conservation Act)、同法施行規則等の規定に基づく、排出許容基準値以下
    5. 騒音は、騒音・振動規制法、同法施行令等の規定に基づく

なお、排出ガスと騒音規制は車種ごとに異なり、年々厳しくなってきていますので、最新の基準値に基づくことに留意下さい。

II. 輸入通関手続き

  1. 通関書類は、通常の輸入通関に要するものとして、インボイス、税関用価格申告書、B/Lの写しまたはAWBの写し、ほかに必要に応じて、パッキングリスト、カタログや保険料明細書など税関が課税価格決定のために要する書類です。なお。インボイスには、車台番号、排気量、 製作年度を記入しておきます。
  2. 中古車の輸入通関用に、特に要する書類としては、「輸出抹消仮登録証明書」または、「輸出予定届出証明書」があります。いずれも、中古車輸出者が日本で輸出通関の際に、税関に提出して確認を要する書類であり、交付機関は国土交通省の運輸支局または自動車検査登録事務所です。なお、韓国向輸出で船積前検査(Pre-shipment Inspection)は、原則求められません。

III. 関税等輸入関連諸税(輸入時に掛かる諸税)

  1. 課税価格はFOB価格に運賃(F)と貨物海上保険料(I)を加えたいわゆる「CIF価格」です。
  2. HSコードの「号」(6桁)に、韓国の国内細分4桁を加えた10桁表示で、品目と関税率が特定されます。HSコード第87類の車両関係では、新車と中古車の細分や用途細分に国内細分の4桁が当てられています。
  3. 関税は協定税率(WTO)で、第8702項(バス)と8703項(乗用車)については、前者が10%、後者が8%と「項」(4桁)で決まり、新車と中古車は同一関税となっています。
  4. 消費税率は、1000cc を境にして分かれています。1000cc未満が0%で、1000cc超が5%です。
  5. 教育税は一律30%、 付加価値税率も一律10%です。
    したがって、1000cc以上の中古ガソリン乗用車 (韓国輸入統計品目番号 Nos. 8703.22-8000、8703.23-1020、8703.24.10.20と8703.23.90.20が該当) を一例に、掛かる諸税を計算すると以下のようになります。ここでは、わかり易いように、CIF価格を100とします。
  6. 関税額 = (CIF価格) × (関税率8%) = 8
  7. 消費税 = (CIF価格 + 関税額) × (消費税率5%) = 5.4
  8. 教育税 = (消費税) × (教育税率30%) = 1.62
  9. 付加価値税(VAT)=(CIF価格 + 関税 + 消費税 + 教育税)x(VAT税率 10%)=11.502
    以上の諸税を合計すると、26.522%となり、輸入時に納税することになります。

IV. 輸入通関後の手続き

  1. 輸入通関前にKATRIから技術検討確認書の発給を受けた輸入者は、輸入通関後にKATRIにて「安全基準検査」を受けます。さらに、環境(排出ガス・騒音認証)関連の試験については、以下に記したように、国立環境科学院・交通環境研究所で受けて「環境認証」を取得することが必要です。
  2. 「環境認証」の取得
    1. 輸入者は、輸入通関後、国立環境研究院(NIER)傘下の交通環境研究所へ自動車排出ガス認証申請書、騒音認証申請書、輸入中古車諸元関連書類等必要書類を揃えて「環境認証」を申請します。
    2. 郵便またはメールで試験日程通知書が送られてきたら、当該中古車を指定試験機関へもって行き、試験依頼書等必要書類に受験料を添えて、試験申請をします。
    3. 試験結果が適合となれば、受験日から5日以内に試験成績書と一緒に送られてくる「環境認定書」を取得することとなります。

    なお、中古車の排ガス基準は、「大気環境保存法」(Clean Air Conservation Act)と「大気環境保全法施行規則」に基づき、軽自動車、乗用自動車、貨物自動車の3種別に加えてエンジン排気量と車両総重量により分類された車種ごとに、一酸化炭素(%)、炭化水素(ppm)、窒素酸化物(ppm)、煤煙(%)の排出許容基準値が規定されており、騒音基準については「騒音・振動規制法施行規則」に、車種ごとに加速走行騒音、排気騒音、警笛騒音が規定されています。
    「環境認証」の取得は、輸入許可後の輸入者による韓国内での手続きであり、取得できない場合には、車両登録が出来ないことになります。このような事態において品質トラブルへ発展しないように、売買契約書において売り手と買い手の責任及び免責範囲を明確にしておくことが重要です。

  3. 車両登録
    ソウルでは区庁へ、地方では車両登録事業所へ、輸入申告済み証および所有権証明書類、排ガス・騒音認定書、車両登録申請書等必要書類を提出し登録申請をおこないます。登録翌日には、ナンバープレートを受領できます。

関係機関

参考資料・情報

KAIDA(Korea Automobile Importers and Distributors Association):
自己認証関係外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
国立環境研究院(NIER):
Transportation Pollution外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
The United Nations Economic Commission for Europe (UNECE):
Korea Motor Vehicle Safety Standards Enactment/Revision Procedure for Automobile Management Act and Self Certification System PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(224KB)

調査時点:2010年11月
最終更新:2017年9月

記事番号: A-001226

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