貨物の船積前検査:コンゴ民主共和国向け輸出
コンゴ民主共和国向け貨物の船積前検査の手続きについて教えてください。
コンゴ民主共和国(旧ザイール)向け輸出貨物については、同国の法令により、船積前検査が義務付けられています。検査の目的は、輸入品の品質、数量、輸出価格の妥当性、通関分類等のチェックで、不適合品が輸入されるのを予防するためです。船積前検査を受けずに貨物を出荷すると、現地での輸入通関ができませんので十分ご注意ください。
I. 船積前検査対象貨物
FOB価格で2,500米ドル以上の貨物は船積前検査が必要です。分割で船積みされる場合も、注文額の総合計額が2,500米ドル以上となる場合は船積前検査が必要になります。
II. 船積前検査除外品目
新聞・定期刊行物、個人の引越し荷物、商業サンプル、寄贈品、車両登録より6カ月以上経過した中古車・二輪車・トラック・農業用トラクターなどは検査の対象から除外されています。詳細は文末の指定検査機関にお問い合わせください。
III. 船積前検査の手続き、検査方法その他
- 輸入者が、現地のビューローベリタス(BIVAC コンゴ)事務所に申請すると、データがビューローベリタス(BV)上海事務所あてに送信され、検査申請書が輸出者にメールまたはファックスで通知されます。検査通知が遅れている場合や検査を急ぐ場合には、輸入者から検査管理番号を入手してビューローベリタスジャパン株式会社(BVJ)大阪事務所にお問い合わせください。
- 検査の案内を受領したら、輸出者は検査申請書に必要事項を記載し、インボイス、パッキングリスト、カタログ、仕様書等を添付してBVJ大阪事務所にメールまたはファックスで検査依頼をします。検査員が決まると検査員から連絡が入り、検査場所の担当者と詳しい打ち合わせをします。
- 検査は、工場または空港・港の倉庫など輸出者が指定した場所で、原則として全ての貨物を検査します。
- 貨物出荷後、BV上海事務所に最終インボイス等をメールで送るとBV上海事務所で検査証明書のドラフトが作成され、BIVAC コンゴに送信されます。
なお、L/C決済上最終書類にエンドース(裏書)が必要な場合、BVJ大阪事務所に最終インボイス等を送付すると、裏面に署名済セキュリティラベルが貼付されてきますので、船積書類と一緒に買取り銀行へ提出します。輸入者には通常、BIVAC コンゴから通関上必要な証明書が発行されます。
IV. 特記事項
検査費用は輸入者が負担します。
なお、コンゴ民主共和国向けの全ての海上貨物に対して、平成シッピングエージェンシーズ株式会社発行のカーゴ・トラッキング・ノート(Cargo Tracking Note: 略称F.E.R.I)の取得が義務付けられていますので、詳細は文末の同社へお問い合わせください。
関係機関
指定検査機関(日本での問い合わせ先)
ビューローベリタスジャパン株式会社(TEL 06-6205-5558):
政府指定検査・国際貿易検査紹介ページ
コンゴ民主共和国のデータシート(88KB)
平成シッピングエージェンシー株式会社(TEL 03-5476-5710)
(問い合わせ・申請先メール:lgt@hship.co.jp)
調査時点:2016/12
記事番号: A-001166
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