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市場・トレンド情報

米国の日本コンテンツビジネスレポート(2012年第1四半期)

2012年3月
分野:コンテンツ(その他)

日本コンテンツの放映状況

<テレビアニメ>
2012年3月現在、表(1)の通り、米国において日本TVアニメは計20本が放送されている。放送中の日本TVアニメはマス市場向けアニメが11本、コア市場向けアニメが9本という構成になっている。表内No 1から11は子供及び一般視聴者向けのアニメであり、何れも玩具やゲーム等の2次利用が大々的に展開されるキャラクターフランチャイズプロパティである。他方、表内No 12から 20は全てCartoon Network土曜深夜のAdult Swim枠で放送中のアニメで、コアファン向けにDVDやフィギュアを販売する映像パブリッシングモデルで成り立っている。放送アニメの総数としては、Nicktoonsにて1月から「Dragonball GT」、2月から「Monsuno」が放送開始された為、前四半期に比べ2本増となっている。
本四半期の一番の特徴は、2012年2月25日からNickToonsにおいて新作アニメ「Monsuno」の放送が開始されたことである。「Monsuno」は、電通エンターテイメントUSAが米国中堅玩具会社のJAKKS Pacific、欧州最大手の番組配給会社/Freemantle Media Enterpriseと国際共同製作した、6~11歳の男児をターゲットにしたアクションアドベンチャーである。日本企業が関った新規アニメのマス向け放送は、2010年に放送が開始された「Beyblade」続編を除くと、2008年の「Bakugan」以来実に4年ぶりの放送となる。「Monsuno」と「Bakugan」は何れも国際共同製作作品であり、日本企業単独での米国進出が如何に難しいかが見て取れる。

表(1)米国で放送されている日本TVアニメ(2012年3月現在)
No チャンネル 運営企業 タイトル 放送枠 米国放送開始年
1 Cartoon Network Turner Broadcasting System Pokemon 平日8:00、土8:30、日8:30 1999年
2 Bakugan 月7:00 2008年
3 Beyblade:Metal Fusion 平日7:30、土8:00、日8:00 2010年
4 Nick Toons Viacom International Dragonball Z Kai 平日11:00、14:00、日12:00、15:00 1998年
5 Dragonball GT 平日17:00、20:00、土9:00、13:00、日5:00、9:00、13:00 2005年
6 Monsuno 土11:30、14:30、日6:30 2012年
7 Disney XD The Walt Disney Company Naruto 水20:30 2005年
8 CW4Kids 4 Kids Entertainment Sonic X 土8:00、8:30 2003年
9 Dragonball Z Kai 土10:00、10:30 1998年
10 Yu-Gi-Oh! 土9:30、11:30 2001年
11 Yu-Gi-Oh! Zexal 土9:00 2001年
12 Cartoon Network (Adult Swim) Turner Broadcasting System Bleach 土0:00、4:00 2006年
13 Fullmetal Alchemist 土0:30、4:30 2004年
14 Durarara!! 土1:00、5:00 2011年
15 Kekkaishi 土1:30 2010年
16 FLCL 土2:00 2006年
17 Cowboy Bebop 土2:30 2001年
18 Big O 土3:00 2001年
19 Ghost in the shell 土3:30 2004年
20 InuYasha 土5:30 2002年

※放送開始年は当該チャンネルでの開始年ではなく他チャンネルを含む米国史上のTVシリーズ放送開始年
(出所:Wowmax Media調べ)

<映画>
米国映画情報サイトのBoxoffice Mojoによれば2011年11月から2012年3月までに米国内で商業公開された日本映画は下表2タイトルのみである。アニメ作品の公開が多い中、北野武監督の「Outrage」が久しぶりの実写映画公開となったが興行収入は振るわなかった。一方、スタジオジブリの「The Secret World of Arrietty」(借りぐらしのアリエッティ)が2月17日に公開されたばかりだが、初週$6,446,395、2週目累計$15,081,959と大変好調である。2週目にして既に2002年公開され日本アニメ歴代6位の「Spirited Away」(千と千尋の神隠し)興行収入を超え、このペースで行くと日本アニメ歴代5位、スタジオジブリ作品歴代1位の「Ponyo」(崖の上のポニョ)の興行収入$15,090,399を超える見込みである。好調の要因としては、長い時間をかけて米国においてジブリのブランドが高まったことや、配給会社であるディズニーが公開館数を増やしていることが挙げられるが、一番の要因はファミリー層に分かりやすい作品であることが考えられる。
これまでのジブリの作品はターゲットこそファミリーではあるものの、内容は子供にとってはやや難解なものもあったが、今回は原作「床下の小人たち」を基にした童話のようなシンプルな設定となっており、歴代ジブリ作品の中で最も親が子供を映画館に連れていきやすい作品である。実際、公開2日目で満席となったCentury City AMC Theaterの客層は、コアファンというよりは子供連れの家族が中心であった。公開館数もジブリ作品では歴代最大規模となっている。

表(2)2011年に米国公開された日本映画(2011年11月から2012年3月)
No タイトル 興行収入 公開日 公開期間 公開館数 配給会社
1 Outrage $44,745 12/2/2011 9週間 7 Magnolia
2 The Secret World of Arrietty $15,081,959 2/17/2012 2週目 1,522 Buena Vista

(出所:Box Office Mojo)

最新情報、業界動向

<アニメ>

  • Media Blastersが「バクマン」DVDをリリース(2011年6月28日、29日)
    北米のアニメ流通企業であるMedia Blastersは、日本のアニメ「バクマン」の第1と第2シーズンのライセンスを獲得し、Media Blasters傘下のAnimeWorksブランドを通じて11月に最初の7エピソードを収めたDVDセット(英語字幕のみ)をリリースすることを発表した。「バクマン」は週刊少年ジャンプで連載されている漫画を原作にしたアニメシリーズで、大ヒットシリーズ「Death Note」を手がけた作家の新作ということで業界からの注目も集めていた。これまで集英社系列のアニメタイトルの殆どはVIZ Mediaが北米ライセンスを獲得することが多かったため、今回のMedia Blastersによるライセンス獲得のニュースは驚きをもって迎えられた。
  • ニコニコ動画、北米でサービス開始(2011年6月30日、7月1日)
    日本の人気動画サイトであるニコニコ動画は、2011年の夏から日本の最新アニメ6タイトルを始めとするサービスを北米で開始した。サービス開始と同時に視聴できるアニメタイトルは「快盗天使ツインエンジェル 〜キュンキュン☆ときめきパラダイス!!〜」、「いつか天魔の黒ウサギ」、「ダンタリアンの書架」、「R-15」の4タイトルであり、日本での放送後1日以内に配信する。そして「Blood C」と「うたの☆プリンスさまっ♪ マジLOVE1000%」の2タイトルを日本での放送終了直後からストリーミング配信する。動画が配信される地域は北米だけでなく英国、オーストラリア、ニュージーランド、そして南アフリカ等である。
    ニコニコ動画はまず7月に開催されるアニメエキスポでストリーミングライブイベントを開催し、続くサンディエゴ・コミコンの期間では、北米のアニメ流通企業であるFUNimationのブース内で北米向けにストリーミングライブイベントを開催する。
  • Aniplexが「俺の妹がこんなに可愛いわけがない」「魔法少女まどか★マギカ」をリリース(2011年7月1日、29日)
    北米でアニメ流通を展開するAniplex of Americaは7月に相次いで人気タイトルのライセンスを発表した。まず7月上旬に開催されるアニメエキスポの会場にて、人気アニメ「魔法少女まどか★マギカ 」と人気漫画原作のアニメ「青の祓魔師」の北米ライセンスを発表する。「青の祓魔師」については最初のDVDが2011年10月にリリースされ、その後は2012年1月、4月、7月と3カ月ごとに新作をリリースする予定である。「魔法少女まどか★マギカ 」については、北米でのリリース時期は未定であるが、7月下旬に開催されたOtakonにて、Aniplexが「魔法少女まどか★マギカ 」の英語吹き替え版の制作に着手していることも発表されている。近年アニメ市場が低迷する中、北米版では英語字幕のみでリリースされることが多いが、「魔法少女まどか★マギカ 」に関しては、英語吹き替え版のリリースが予定されており、北米での人気の高さを物語っている。またOtakonの会場では、人気アニメ「俺の妹がこんなに可愛いわけがない」の英語字幕版のみの全12エピソードを収録したDVDボックスのリリースも発表された。昨今日本の人気アニメの多くがFUNimationやVIZ Mediaからリリースされている中、相次いで人気タイトルをリリースするAniplex of Americaの北米での存在感が強まっている。
  • Sentai Film Worksが「ロウきゅーぶ!」「神様のメモ帳」を配信(2011年7月22日)
    北米のアニメ流通企業であるSentai Filmworksは、2011年7月27日からアニメ「ロウきゅーぶ!」を、31日からはアニメ「神様のメモ帳」をアニメサイトThe Anime Networkにてストリーミング配信を開始する。両タイトルともに、2012年以降に英語字幕つきの全12エピソード収録のDVDセットをリリースする。
  • Sentai Film Worksが「No.6」「コイセント」「アイス」をリリース(2011年8月3日、12日、15日)
    北米のアニメ流通企業であるSentai Filmworksは、最新アニメのライセンスを相次いで発表した。まずはアニメ「No. 6」を2012年にDVDでリリースする予定である。現在アニメ配信サイトCrunchyrollにて毎週金曜日に最新エピソードが配信されており、Sentai FilmworksもこれまでにiTunes、Hulu、Netflilx、Amazon、Zune AnimeNetwork、Playstation Network、そしてyoutubeなどでデジタル配信・販売を行ってきた実績があることから、「No. 6」も何らかのプラットフォームでデジタル配信される予定である。
    続いて8月11日に発表されたのは「コイセント」と「ノラゲキ!」の2本の短編SFアニメーションで、両タイトルともに日本のサンライズによって制作された。Sentai Filmworksは、これら2タイトルを英語字幕・吹き替えの両バージョンを用意し、1本づつでのデジタル配信と両タイトルセットのDVD、ブルーレイ版のリリースを予定している。
    そして8月15日に発表されたのは、オリジナル長編アニメ「アイス」である。「アイス」を担当するのは「Last Exile」などでのメカニックデザインで知られる小林誠氏で、北米の数都市での映画祭で上映された後に、2008年に日本で劇場公開されている。「アイス」は2011年11月に、Sentai Filmworksから様々なプラットフォームからデジタル配信・販売され、それと同時にDVD版もリリースされる予定である。
  • Sentai Film Worksが「ローゼンメイデン」「ペルソナ4」「境界線上のホライゾン」を配信(2011年9月2日、14日、26日、27日、28日)
    北米のアニメ流通企業であるSentai Filmworksは、最新・旧作アニメのライセンスを発表した。まず9月2日に発表されたのは、アニメ「ローゼンメイデン」シリーズである。2004年の第1シーズン12エピソード、2005年の第2シーズン12エピソード、そして2006年のOVAの2エピソードなど、アニメ化されたエピソード全てがその対象である。「ローゼンメイデン」シリーズは2007年にGeneonから北米リリースされていた。Geneonが北米から撤退してからは2008年にFUNimationがライセンスを引き継いだが、OVA版「Ouverture」などはその後も北米リリースされることはなかった。そして今回それら「ローゼンメイデン」のライセンス全てがSentai Filmworksに譲渡されることになった。今後Sentai Filmworksは、これら「ローゼンメイデン」シリーズを幾つかのデジタルフォーマットで配信する予定があり、また全シリーズを収録したDVDボックスを2011年のクリスマスシーズンにリリースする予定である。
    続いてSentai Filmworksから14日に発表されたのはアニメ「よくわかる現代魔法」で、こちらは英語字幕付きで2011年の12月にリリースが予定されている。ライトノベル原作のアニメシリーズで、日本では2009年に放送された後、北米でも動画配信大手のクランチロールから同日ストリーミング配信されていた。
    また日本で秋から放送される新作アニメタイトルも、幾つか発表された。まず28日に発表されたタイトルは、10月1日から日本でも放送開始される新作アニメ「境界線上のホライゾン」であった。最新エピソードについては、Anime Networkのサイト上で10月4日から火曜日にストリーミング配信される予定である。DVD版は2012年以降にリリースされる予定である。日本では12月22日から英語字幕付きのブルーレイ版がリリースされる予定である。すでに英語字幕がついているため、北米でのリリースも、英訳する手間が省ける分スムーズに進むと思われる。
    他にも日本で10月6日から放送開始される「ペルソナ4」も発表された。「ペルソナ4」はデジタル配信も予定されており、DVDやブルーレイ版などは2012年にリリース予定となっている。同名の人気ビデオゲームを元にアニメ化された「ペルソナ4」では、ゲーム版の主要声優陣がそのままアニメ版の声優陣を務めることになっている。そして10月1日から日本で放送されるアニメ「真剣で私に恋しなさい!!」も同じスケジュールで北米リリース予定となっている。
  • Sentai Film Worksが「神のみぞ知るセカイ」「それでも町は廻っている」のライセンス取得(2011年9月30日)
    北米のアニメ流通企業Sentai Filmworksは、2011年9月30日から10月2日にかけてジョージア州アトランタで開催されたAnime Weekend Atlantaの席で、新作アニメのライセンス発表を行った。発表されたのは、アニメ映画「トワノクオン」、TVアニメ「神のみぞ知るセカイ」、「それでも町は廻っている」等のタイトルである。
    6部構成の劇場版アニメ映画として製作されている「トワノクオン」は、第1作目が6月18日に日本の主要5都市で劇場公開され、続いて2作目が7月16日、3作目が8月13日、4作目が9月10日、5作目は11月5日に公開されている。「トワノクオン」シリーズは「機動戦士ガンダム・第08MS小隊」シリーズで知られる飯田馬之介氏が監督を務めていたが、2010年末に肺がんにより他界した後は、アニメスタジオBONESの森武氏が監督を務めている。
    人気漫画をもとにしたアニメ「神のみぞ知るセカイ」は、2010年に第1シーズンが製作され続いて2011年にも続編アニメシリーズが製作された。現時点ではSentai Filmworksが第1シーズン、第2シーズンの両方のライセンスを獲得したのかはっきりしていないが、両シリーズともクランチロールが北米でストリーミング配信を行っていた。同じく発表されたアニメ「アキカン!」は、2009年に日本で放送された全12エピソードのアニメシリーズとなっている。そして最後に発表された「それでも町は廻っている」は、2010年に日本で放送されたコメディアニメである。どのタイトルも具体的な配給方針やDVDなどのリリース時期についての詳細は未定。
  • Sentai Film Worksが「ブレイクブレイド」「ファイ・ブレイン 神のパズル」のライセンス取得(2011年10月10日、17日、24日、27日)
    北米のアニメ流通企業であるSentai Filmworksは、10月も数多くの新規のアニメライセンスを発表した。最初に発表されたのは全6タイトルの劇場版アニメ「ブレイク ブレイド」シリーズである。日本では2010年にリリースされたタイトルで、米国ではこれまでに原作マンガがCMXより3巻までリリースされていた。米国ではAnime Networkサイトにて10月から配信サービスが開始され、2012年にSentai FilmworksよりDVDとブルーレイの両方がリリースされる。
    また日本で10月から放送されたばかりの新作アニメ「ましろ色シンフォニー -The color of lovers-」のライセンス獲得も発表された。こちらはデジタル配信の日程は近日中に発表される予定で、英語字幕つきのDVD版は2012年にリリース予定である。
    そして10月最後に発表されたのは、日本でも同月から放送中のアニメ「ファイ・ブレイン 神のパズル」である。サンライズ制作の全25エピソードのアニメシリーズで、デジタル配信版については近日中にAnime Networkサイトで配信が開始される予定である。DVD版のリリース時期については未定。
  • FUNimationとニコニコ動画の提携(2011年10月14日)
    北米のアニメ流通大手であるFUNimationは、日本の動画サービス大手のニコニコ動画と北米でのアニメ配信サービスなどで提携することを発表した。今後FUNimationは、ニコニコ動画と合同出資した新会社Funicoで配信用アニメのライセンスを管理し、アニメのネット配信をニコニコ動画の米国支社のサ−ビスであるNico Nico Dougaを通じて行う。DVDやブルーレイ版などの販売はFUNimationが手懸けることになる。北米アニメ流通最大手のFUNimation と日本の動画サービス最大手であるニコニコ動画が提携することにより、アニメ配信サービスなどで先行するクランチロールはもちろんのこと、Netflix やHulu等他のプラットフォームにとっても競争相手が誕生したことになる。
    北米のアニメファンも、もしニコニコ動画の米国サービスがHD高画像動画にも対応できるようになればサービスの人気が高まり、日本でのアニメ放送と同時に米国でも配信が可能になるのではと期待を寄せている。ニコニコ動画にとっても、米国でのアニメ配信サービスを皮切りに有料会員サービスの加入増加が期待されている。10月の提携ラインナップには、「C3」、「未来日記」、「ギルティクラウン」、「僕は友達が少ない」、「ラストエグザイル-銀翼のファム-」、「マケン姫っ!」、「灼眼のシャナⅢ(Final)」」の7作品が挙がっている。
  • Sentai Film Worksが「Aチャンネル」「アンゴ」のライセンス取得(2011年11月6日)
    北米のアニメ流通企業であるSentai Filmworksは、11月の新規ライセンスタイトルを発表した。11月に発表されたのは「Aチャンネル」と「アンゴ」の2タイトルであった。「Aチャンネル」は4人の女子高生の日常を題材にした4コマ漫画が原作のアニメシリーズである。日本では2011年4月から6月にかけて放送され、その後はオリジナルビデオアニメシリーズの計画も持ち上がっている。「アンゴ」は主人公二人が様々な謎を解決していく近未来ミステリーサスペンスであり、1950年代に日本で活躍した作家/坂口安吾の小説を原案としている。
  • Sentai Film Worksが「火垂るの墓」「モーレツ宇宙海賊」のライセンス取得(2011年12月1日、29日)
    北米のアニメ流通企業であるSentai Filmworksは、1988年の名作アニメ「火垂るの墓」の北米ライセンスを獲得したと発表した。スタジオジブリの高畑勲監督が作家/野坂昭如氏の短編小説を元に制作したアニメ「火垂るの墓」は今でも傑作アニメとの呼び名も高い。この映画には高畑監督を始め当時スタジオジブリに所属していたアニメーターが多数制作に加わっていたが、製作・出資は原作の出版元である新潮社であった。そのため他のジブリ作品の北米ライセンスを保有していたディズニーも、これまで「火垂るの墓」のライセンスだけは獲得出来なかった。
    「火垂るの墓」の北米展開実績として、これまでCentral Park Mediaからリリースされたあとに2009年にはADVから再リリースされた。しかし両社ともに倒産してしまい、その後「火垂るの墓」は今回のSentai Filmworksの発表までライセンスが未定の状態であった。Sentai Filmworksは今年の冬にまずデジタル配信を開始し、2012年にDVD版の再リリースを予定している。
    一方、12月29日に発表されたアニメシリーズ「モーレツ宇宙海賊」は、日本でも2012年1月から放送開始される新作アニメで、動画配信サイトCrunchyrollから、日本での放送終了後、北米を始めとして英国、アイルランド、南アフリカ、オーストラリア、ニュージーランドの他に北欧諸国などでもストリーミング配信される予定である。DVDやブルーレイのリリース時期は2012年2月以降に発表される。
  • Aniplexが「Fate/Zero」ブルーレイ版を北米リリース(2011年12月1日)
    米国アニプレックスは現在日本で放送されている人気アニメ「Fate/Zero」のブルーレイ版の北米リリース予定日を発表した。今回発表されたのは最初の13エピソードが収録されたブルーレイボックスで、北米では日本と同じ3月7日にリリースされることになった。北米版には英語字幕と英訳された付属ファンブックはつくが、英語吹き替え版は未収録となっている。日米版ともに未公開シーン、オリジナル・サウンドトラックCD、ドラマCDなどが収録される予定。価格については小売価格が$498、前売り予約価格が$369となっており、日本とほぼ同じ価格設定である。これまで北米でリリースされていた他タイトルのブルーレイBOX版に比べてはるかに高額となっており、いち早くブルーレイ版を入手したいコアファン向けの商品と見られる。またニコニコ動画やCrunchyrollを通じて米国を含めた世界各国でストリーミング配信されている。
  • Sentai Film Worksが「魔法遣いに大切なこと」「妖狐×僕SS」「ゼロの使い魔F」「もっとTo LOVEる-とらぶる-」「アナザー」「パパのいうことを聞きなさい!」のライセンス取得(2012年1月4日、6日、10日、11日、16日)
    北米のアニメ流通企業であるSentai Film Worksは、1月に入って大量の新作・旧作アニメのライセンスを発表した。まず発表されたのは2003年にGeneonからリリースされた「魔法遣いに大切なこと」で、早ければ2012年の春には全12エピソードをDVDボックスとして再リリースされる見込みである。
    続いて発表されたのは新作アニメ「妖狐×僕SS」で、日本では今年の1月から放送開始されたばかりの タイトルである。北米においてもストリーミング配信とDVD、ブルーレイのリリースが予定されている。
    更に人気アニメシリーズ「ゼロの使い魔」の第4シーズンで最終シーズンとなる「ゼロの使い魔F」のライセンスが発表された。日本では1月7日から放送開始されており、同社は年末までに北米でDVDをリリースする予定である。尚、動画配信についてはCrunchyrollが権利を取得した。
    また2010年放送の「もっとTo LOVEる-とらぶる-」についてもライセンスが発表された。本作は2009年に放送されたアニメの続編であり、Sentai Film Worksは前作の北米販売も行っている。本作は2012年春に英語字幕付きのDVDがリリースされる予定。
    最後に現在日本でも放送中の「アナザー」「パパのいうことを聞きなさい!」の2作品につき、北米ライセンス獲得の発表があった。本2作のストリーミング配信はCrunchyrollが行っており、Sentai Film WorksはDVD、ブルーレイを年末までにリリースする予定である。
  • FUNimationが「僕は友達が少ない」「ハイスクールDハイ」のライセンス取得(2012年1月28日)
    北米のアニメ流通企業のFUNimationは、新作アニメ「僕は友達が少ない」と「ハイスクールDスク」の北米ライセンスを獲得したことを発表した。ライセンス契約にはテレビ放映権、DVD・ブルーレイ販売権、グッズ販売、携帯・ストリーミング配信権等が含まれている。
    「僕は友達が少ない」は日本では2011年10月から12月にかけて放送された。この動画配信については、北米では既にFUNimationとニコニコ動画がストリーミング配信を2011年10月から行っていた。今後FUNimationはDVDとブルーレイのリリースを予定しており、英語字幕版だけでなく英語吹き替え版の制作も準備中だとしている。
    人気ライトノベルを原作にした「ハイスクールD人気」は、日本では1月6日から放送開始したばかりの新作タイトルである。FUNimationは1月23日からスリーミング配信を行い、その後DVDとブルーレイをリリースする予定である。

<映画>

  • 「NOIR」をStarz Entertainmentが実写アクションドラマにリメイク(2011年6月18日)
    米国のケーブルテレビネットワークであるStarz Entertainmentは、2001年に放送された日本のTVアニメシリーズ「NOIR」を実写アクションドラマとしてリメイクすると発表した。発表によると、映画「スパイダーマン」シリーズなどで知られるサム・ライミ氏や、Starzのプロデューサーであるロバート・タパート氏の二人が、プロデューサーとして昨年より企画を用意していた。
    オリジナルのアニメシリーズでは、二人の女性主人公がコンビを組んで数々のミッションを達成するうちに、お互いの過去や二人の関係の真実を明らかにしていくというストーリーになっている。アニメ版は、北米で2009年に閉鎖したADVよりすでにリリースされており、ADVの閉鎖後はFUNimationがライセンスを引き継いでいる。
  • 実写映画版「アフロサムライ」、IndominaとGONZOが制作に着手(2011年7月21日)
    GONZOがアニメを制作し北米で大ヒットした「アフロサムライ」に関して、海外での実写映画化企画が本格的に動き出した。北米の映画会社IndominaグループがGONZOと共同プロデュースで実写版の制作に着手すると正式に発表した。実写版のプロデューサーには、アニメ版「アフロサムライ」でもプロデューサーと主人公の声優を担当した俳優のサミュエル・L・ジャクソン氏が起用される。今後は脚本家、映画監督、主演キャストを決定する予定である。その後は2012年よりドミニカ共和国にあるIndomina社のスタジオで撮影を開始する予定。
  • 「ボルトロン」劇場実写映画版、WEPが制作発表(2011年7月22日)
    サンディエゴで開催されたコミコンの会場にて、現在新アニメシリーズの制作も進んでいる「ボルトロン(Voltron)」劇場実写映画版の制作が発表された。World Events Productionsのエグゼクティブ・プロデューサー/Bob Koplar氏によると、WEP社は映画制作会社のRelativity Mediaと「ボルトロン」の実写映画化に向けて契約を交わしたとのこと。「ボルトロン」は1984年に米国でヒットしたアニメーションシリーズで、現在も根強いファンがいる。日本のロボットアニメ「百獣王ゴライオン」と「機甲艦隊ダイラガーXV」をベースに、内容はオリジナルストーリーとなっている。現在「ボルトロン」シリーズは、新アニメシリーズが放送されるなど米国でリバイバルブームを迎えている。
    今回発表されたRelativity Mediaは、2004年に設立された新鋭の映画制作会社で、2007年に公開された「3時10分、決断のとき」、2009年の「ゾンビーランド」、2010年の「ソーシャル・ネットワーク」、2011年夏の大作映画「Cowboys & Aliens」等も手がけるなど、近年めきめきと頭角を現している制作会社である。
  • 「子連れ狼」のハリウッド映画化企画が進行(2011年8月22日)
    ハリウッド業界誌であるHollywood Reporterによると、数々のTVドラマ化、映画化もされた70年代の人気漫画「子連れ狼」のハリウッド映画化企画が進行している。企画の発案者は、映画「ワイルド・スピード」シリーズで知られる台湾系アメリカ人監督のジャスティン・リン氏。まだ初期段階でキャストや公開日等の詳細は決まっていない。
    Hollywood Reporterによると、現在ジャスティン・リン監督はユニバーサル・スタジオと2年間契約を結んでいる。この契約によれば、ユニバーサル・スタジオはジャスティン・リン氏と彼の制作会社であるBarnstorm Picturesが企画・制作したタイトルを、どのスタジオよりも早く確認できることになっている。現在ジャスティン・リン氏が抱えている映画タイトルは、「ワイルド・スピード」第6作目、スパイ映画、また第2次世界大戦の日系アメリカ人部隊を題材にした歴史ドラマ等がある。
    過去には「ブラック・スワン」で知られるダーレン・アロノフスキー監督が「子連れ狼」の映画化に着手したこともあったが、2009年のMTVでのインタビューにおいて、日本サイドとのライセンス契約が困難で「子連れ狼」映画化の企画は頓挫したと発言している。米国では「子連れ狼」の漫画版は70年代にリリースされたものだが、現在でもDark Horse Comicsから発売されて人気を博している。
  • ハリウッドリメイク版「オールドボーイ」出演者決定(2011年8月30日)
    映画専門サイトDeadlineによると、日本漫画を原作にした韓国映画「オールドボーイ」のハリウッドリ メイク版に、コーエン兄弟の「ノーカントリー」や「トゥルー・グリット」で知られ、アカデミー助演男優賞にもノミネート経験のある実力派俳優のジョシュ・ブローリンが出演することが決定した。ハリウッド版「オールドボーイ」はLionsgate子会社のMandate Picturesにより制作され、「マルコムX」で知られるスパイク・リーが監督することになっている。2008年にはDreamworks製作による、スティーブン・スピルバーグ監督、ウィル・スミス主演でのリメイク計画も発表されていたが、これに関しては、原作である日本の漫画を元に直接制作することが後になって発表された。
  • Gkidsがスタジオジブリ13作品の劇場配給権を取得(2011年9月12日)
    ニューヨーク国際映画祭の主催者として知られるGkidsは、北米におけるスタジオジブリの劇場映画13タイトルの劇場配給権を獲得したと発表した。今回の契約に含まれるのは劇場配給のみで、DVD等のホームビデオ販売権は引き続きディズニーが保有する形になる。
    ハリウッド業界誌のVarietyによると、今回のGkidsとスタジオジブリの契約に含まれているのは、1984年の「風の谷のナウシカ」から2002年の「猫の恩返し」までの13タイトルである。Gkidsは今後予定されているニューヨーク映画祭にて、「天空の城ラピュタ」25周年記念、「千と千尋の神隠し」10周年記念として、それぞれを劇場特別公開する予定である。また今後もGkidsは、スタジオジブリの名作タイトルを北米主要都市の劇場で限定公開する予定である。その中にはこれまで北米で公開されなかった1991年の「おもひでぽろぽろ」等も含まれており、ファンの集客が見込まれる。
  • ハリウッド映画版「AKIRA」、Warner Brosが制作(2011年11月3日)
    ハリウッド業界紙のVarietyによると、長年噂されていたアニメ「AKIRA」のハリウッド映画化について、大手スタジオWarner Brosが制作を進めることを正式決定したとのこと。製作プロデューサーのプレゼンテーションにWarnerの重役も納得し、制作費9000万ドルのブロックバスター映画として製作されることになったとのことである。今回実写版「AKIRA」の監督に指名されたのは、近年「Orphan」や「アンノウン」などのスリラー・サスペンス映画で評価の高い、スペイン出身のジャウム・コレット=セラ監督である。また主演キャストの1人については、「トロン: レガシー」の主役で好演したギャレット・ヘドランド氏が内定している。もう一人の主役となる金田役には、若手俳優のエズラ・ミラーやアルデン・エーレンライクなどの名前が挙がっている。また大佐役には、ゲリー・オールドマンや渡辺謙、ミヤコ役には、ヘレナ・ボナム=カーターなどの名前が挙がっているが、実際に交渉まで進んでいるのは主演のヘドランドだけである。

(ロサンゼルス事務所)

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