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日本食品の輸入動向

日本食品の輸入拡大は飲料で顕著 ‐ ドバイでの日本食品の強みはノンアルコール飲料

2011年2月
分野:食品・農林水産物

2010年のドバイにおける食品等の輸入(暫定値)は、前年比で輸入額12.7%、輸入量1.8%の伸びがみられ、輸入額、輸入量ともに2008年の水準にまで回復している。

2010年の日本からアラブ首長国連邦への輸入については、輸入総額の約75%を清涼飲料水が占めており、前年比で36.4%の伸びがみられるなど、飲料の輸入が好調となっている。

また、ドバイに世界から輸入される飲料(アルコール飲料を含む)全体でみると、フランスの20.0%に次いで、日本が19.5%のシェアを占め、2009年の16.7%(フランスに次いで同じく2位)より2.8ポイントの伸びがみられる。しかし、ノンアルコール飲料だけでみると、日本が首位で36.7%のシェア(2009年は32.3%)を占め、2位のフランスの10.0%(2009年は11.9%)を大きく引き離している。一方、アルコール飲料ではフランスが首位で41.9%のシェアを占め、英国、オーストラリア、オランダが続き、日本は23位で0.5%のシェアにとどまっている。このように、日本はノンアルコール飲料の分野で強みを発揮し、ドバイのシェアを維持・拡大している。

ノンアルコール飲料のシェア拡大、魚介類・野菜類は不調

2010年(1月~12月)のドバイ税関の貿易統計(暫定値)によると、HSコードの02から24類までの合計値でみると、2010年は前年比で輸入額12.7%、輸入量1.8%のそれぞれ伸びがみられるなど、全体的にみると2009年に引き続き食品等の貿易は回復基調にあり、輸入額および輸入量ともに世界金融危機以前の2008年の水準にまで戻りはじめている。同じく同貿易統計で日本との貿易をみると2010年は前年比で輸入額38.6%、輸入量56.0%のそれぞれ大幅な伸張を見せており、国別輸入額シェアも2010年は0.6%(34位)と前年の0.4%(37位)から伸びており、輸入額では2008年を上回っている。

これらの伸びに寄与したのは飲料で、日本税関の統計によると前年比で輸入額36.4%、輸入量46.2%の伸びがみられる。また、上位20位の中で伸び率が最も大きいカテゴリーとして米菓等の菓子類があり、菓子パンやケーキ、米菓などが前年比で115.1%の伸びがみられる。その一方で、日本食の代名詞となっているすし関連の食材をみると、近隣国、東南アジア、北欧およびオセアニアなどの競合国からの輸出が伸びていることから、とびこ(キャビアおよびその代用物)は前年比で21.8%の減少、冷凍魚のフィレ(その他の魚の冷凍フィレ等)は同19.3%の減少など、高価格で冷凍製品の日本産魚介類のシェアが続落しているなど、構成品目に変化が現れている(表1)。

表1:2009年および2010年に日本からUAEへ輸出された食品等の上位20位(2010年金額ベース)

表1を拡大する
出所:貿易統計(日本税関)

欧米・近隣諸国の寡占市場と台頭する中国

ドバイは貿易の中継地であり、世界中からここに輸入された食料のうち、約4分の1は近隣中東諸国を中心にアフリカにも再輸出されている。その中東の貿易の中心ドバイへの食の輸入全体に占める日本の位置についてHSコード別にそれぞれみると、先に述べたとおりノンアルコール飲料の分野で2位を占めるほかは軒並みそれぞれの分野で1%以下のシェアを占めるにとどまる(表2,3)。

その他の食品類について各国のシェアをみると、肉類のブラジル、動物性油脂類のマレーシア、肉調製品類のタイなど、ハラル処理が関連するものを除くと、その主要な部分を原料系は近隣諸国から、加工食品系は欧米・オセアニアから輸入されているという特徴が見えてくる。しかも上位1カ国で穀物ではインドの62.1%、ヘナなどの植物製品もインドから52.5%、採油用の種子はカナダから45.8%、各種の調整食品は米国から41.2%など、寡占状況が顕著であり、世界の40~96カ国から輸入する各品目の上位3カ国に至っては、HSコード02類から24類までの全23品目分類中、5割以上を占めるのは11とほぼ半分、3割以上では21とほぼすべての品目分類が含まれるなど、各国の強みを活かした分野に特化した寡占市場構造となっている。

このような寡占市場の中で、中国産が低価格でありながら徐々に品質レベルを上げており、レストランシェフの中では「高価格な日本産野菜類や魚介類等から切り替えている」との声も聞かれるなど、着実に市場での地位を上げてきている。食品等の輸入全体でみると、2010年は8位で4.1%を占め、前年の7位、3.5%より総合順位は落ちたものの、そのシェアを着実に伸ばしている。特に野菜類や野菜・果実・ナットなどの調製食品では首位を占め、採油用種子においても2位とその地位とシェアを伸ばしている。これら主要品目分類を含む10位以内に9、20位以内に17、前年は同じくそれぞれ10、17とその地位をほぼ確保しつつシェアを高めている。

表2:2010年ドバイ税関(直接輸入)の食品等の各国からの輸入状況

表2を拡大する
出所:ドバイ貿易統計(ドバイ税関)暫定値

表3:2009年ドバイ税関(直接輸入)の食品等の各国からの輸入状況

表3を拡大する
出所:ドバイ貿易統計(ドバイ税関)

新たな主力品目選定により日本産市場のシェア獲得を

2010年の日本産食料の輸入額は、2009年に大きく落ち込んだため、前年と比べてその伸びは大きく、2008年の水準を上回るまで回復したものの、ほぼ日本の強みである飲料の増加に依るところが大きい。その他の品目はレストラン需要の主力商品であった魚介類や野菜類がその金額シェアを対前年でそれぞれ4割、5割以上失っており、日本食インポーターへのインタビューにおいても飲料に続く日本ならではの次の主力品目となる食品品目群がいまだ見えていない状況にある。

ドバイのような寡占市場においてはシェアを獲得するためには品目を定めて集中的にホテルレストランや消費者に味と価格競争力のある商品をアピールすることが重要で、これらの可能性のある品目として、2月末に開催された中東最大の食の展示会「Gulfood2011」において日本食品企業11社が出品した、日本産こしひかり、うどん等の麺類、魚介類缶詰等水産加工品、各種果物、みそやしょうゆなどの調味料、その他の加工食品等がある。この中から日本食のインポーターやホテルレストランのシェフなどが連携し、競争力のある日本産食品の新たなトレンドを作り出すことにより、飲料に続いてシェアを着実に伸ばしていくことが期待される。

(ドバイ事務所)

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