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報道等にみられる食に関するトレンド

食料価格が高騰 ‐ 消費者は地元産ブランド回帰・節約志向へ

2011年1月
分野:食品・農林水産物

アラブ首長国連邦は食料自給率が低く輸入依存度が高いため、小売では外国産ブランドが多く流通している。しかし、昨今の食料価格高騰を背景に、消費者による地元産ブランドへの回帰や節約志向の動きが高まっている。

食料価格の高騰でローカル産に注目

昨今の食料価格高騰により、市民生活の消費行動が変化している。アブダビ在住23年のスーダン出身の5人家族によると、同家族の1年前まで(2011年1月時点)の月額の食費は約3,000AED(約7万円)であったが、最近では月額にして約4,000AED(約9万円)程度が食費にかかっているとのことだ。同家族によると「アブダビでは、毎週何らかの食品が次第に値上がりし、今週は鶏肉が23%も値上がりした」とのこと。小麦、大豆、とうもろこし、パーム油など、多くの食品に使用され家畜の餌にもなる食料の値上がりの連鎖反応が起きている。アブダビの生活協同組合の店舗責任者によると、ここ数カ月の売れ筋商品は、外国産ブランドよりも2割から3割安い地元産や地元で梱包された低価格の商品であるとのことだ。特に地元産の牛乳や各種缶詰に人気が集まっている。

ドバイ大手のスーパーマーケットのスピニーズの責任者の見解では、食料価格高騰の背景として、異常気象に加えて投資家等の動きも要因の一つとなっているとし、同社の対策としては、「輸入する産地を変える」という措置をとることを挙げた。一方、国連食糧農業機関(FAO)は食料価格の高騰は世界の重要食糧生産国の災害による穀物などの食料生産の不足が原因であると指摘し、世界銀行のレポートでは投資家による投機活動がこの状態を悪化させているとしている。

政府関係機関も、食料の安全保障の観点から、食料の国産化・有機農業の推進に力を入れている。ファーマーズマーケットに農産物を出品している、ドバイで有機農場を経営している担当者にインタビューしたところ、今後も販売価格は変更することなく農産物を生産できる期間は安定的に供給していくとの回答であった。世界的な異常気象や投機筋の暗躍により、ローカル産の農産物が注目を浴びる環境が浮き彫りになってきている。

節約志向で、外食の頻度は月1回へ

食料価格の高騰への対策について、アブダビの主婦にインタビューした。アブダビで働く西欧人の主婦は、「これまでと同様にスピニーズで買い物をするだろうが、従来購入していた有機食品の量を減らすことで対応する」と語った。また、近隣のアラブ緒国からアブダビに移住してきた主婦は、「子供の成長のためには安全な有機栽培の食料にこだわり、その代わり毎週金曜日の外食の習慣を月1回か2カ月に1回にして節約する」と述べている。

このように家庭のみならず外食の消費スタイルが次第に変化してきており、消費者はより価格の安いスーパーで購入する、外食を減らすなど、食品の価格に敏感になってきているようだ。

2011年1月22日付け The National紙に掲載された食費節約の10のルールを下記に紹介する。これは、日本をはじめとする高級食材をアラブ諸国向けに輸出拡大したい国にとっては、意欲をそがれるルールである。UAEの一般消費市場では、世界の食料生産が安定するまでは、ローカル産農産物、冷凍食材、ノーブランド製品などの低価格商品人気が続きそうだ。

食料支出を減らす10のルール(2011年1月22日付け The National紙)
  1. その週の特売品に沿った献立を作ること。
  2. 販売店を比較し、特に高価なものについてはよく価格を比較すること。
  3. 地元産やノーブランドの製品を買うこと。ほとんどの場合は、ブランド名の違いだけで安い価格で売られている。
  4. 廃棄物を減らすためにも生鮮品より冷凍野菜を購入すること。
  5. 特売セールスの時に缶詰や保存食を購入し、ストックしておくこと。
  6. 衝動買いをしないように、週の献立を決めて貫くこと。
  7. 空腹で買い物に行かないこと。
  8. ベーカリーでは、傷物をディスカウントして安く売っているため、傷物セールの棚を見つけること。
  9. 商品棚の通路を抜けたところにある大きなワゴンや、プロモーション中の単体の棚、棚のよく目につく中段にある商品には気をつけること。そこには衝動買いしたくなる高い値段の商品が陳列されている。
  10. 購入する際には、商品に優先順位をつけて購入を諦める候補を念頭に置いておくこと。例えば、特定のオーガニック製品や高い肉を1切れ減らすなど。

※ 本記事中、1ディルハイム(AED)=22.83円(2010年12月1日) (出所:三菱UFJリサーチ&コンサルティング)

(ドバイ事務所)

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