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市場・トレンド情報

展示会レポート:第14回ミラノウニカ

2012年3月
分野:ファッション

見本市名
第14回MilanoUnica (ミラノウニカ)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
会場
イタリア ミラノ フィエラ・ミラノ・シティ(ポルテッロ)
会期
2012年2月7日~9日
内容
2013年春夏シーズン 欧州テキスタイルの見本市
出展社数
440社 
来場者数
1万8千人
主催者
MilanoUnica
Viale Sarca,223 – 20126 Milano
Tel +39 02 66101105 Fax +39 02 66111335

2013年春夏 欧州テキスタイルのトレンド

(同展トレンド委員会コーディネーターのアンジェロ・ウズレンギ氏による)

  • 「バーチャルな世界による、現実世界の“有益なる”汚染」「ソフトとハードのコンビネーション」「ナチュラル資材と人工資材の連合」が、「ミラノウニカ」が打ち出した今シーズンの方向性。「社会から芸術、ファッションから文化、スポーツから学校。そういった異なるものの間に縦横無尽にアイデアを巡らせ、配合を計量しながら融合していくような創造性が、ポジティブで具体的な結果をもたらす戦略である」としている。
  • シーズンカラーのキーワードは、「ダイナミック」「デリケート」「エキゾチック」「明るい輝き」。フルーツのフレッシュなビタミンカラーや花のカラー(アプリコット、イエロー、ミモザ、ピンク、グリーンなど)、様々なブルーのトーン(濃紺から、インディゴ、青紫、うすい青紫まで)。グレーも出ているが、くすみのない明るいトーンのグレー。
  • 素材面での特徴は、エコフレンドリーで通気性の良い人工的・化学的繊維と伝統的な天然繊維(混紡されていない100%の素材を含む)の両方が提案されている点。春夏らしい軽さ、輝きのある素材も多い。プリントは、あらゆるデジタルプリントが提案されている。職人技が際立つような凝った素材で差別化を図っている。

「ミラノウニカ」2013年春夏シーズンの4つのテーマ

「ミラノウニカ」のトレンド・エリアの特色としてあげられた2013年春夏コレクションの4つのテーマは次のとおりである

  • アクティブ( Active )
    旅とスポーツへの情熱が日常性にエネルギーを吹き込む。
    バカンスの活力、都会のダイナミズム、軽快なスポーツへの欲求。実用的でユーズド感のある、珍しいタッチの素材。
    絵葉書のようなフォトプリント。マルチカラーストライプ。スペースダイしたテープヤーンによる、かごのようなモチーフ。魚、パーム、花のモチーフにスパンコール刺繍。バティック、イカット。透明ルーレックスを織り込んだガーゼ。プレッピースタイルのシャンブレー、ポプリン、ウォッシュしたシアーサッカー。麻やヘンプ混の毛羽立つ素材。裏からプリントしたカンバス地、小さな穴のパンチング。ネオプレーンのように見える素材。通気性の良いマイクロファイバージャージー。PVCフィルムによる色と透明感の表現。熱接着によるミラーコーティング。

  • ラングィッド (Languid) 物憂い
    ゆっくりとしたリズムが、時の経過をさらに好ましくする。ゆっくりとした、あいまいで、自由な感覚が、微妙な素材や柄で表現される。
    ジョーゼット、シフォン、幾層にも重ねたチュール。タイツの素材のようなジャージー。ウォッシュしたクレープ・デ・シン。マザーオブパールのテクスチャー。タイ・アンド・ダイ、水彩のようなディップ・ダイ。水滴を飛ばしたような染め。あいまいな輪郭のジャカード柄。点描のベースの上にプリント。ミラーのようなテクスチャー。シルク&モダールのピーチスキン。鹿革のような手触りのプレーンなジャージー。ネクタイ柄、東洋の柔和な図柄、着物柄。

  • シャープ ( Sharp )
    明確なパーソナリティを示すテーマ。カラーブロックのような色遣いによってそれはさらに明確になる。エネルギーあふれるリッチなナイトシーンの提案も。厚みのあるプリント、発泡プリントなどによる立体的な柄。架空の3Dが現実のものとなる。
    コンパクトなポプリン、ニットのようなテキスタイル。幅広いストライプ。マルチカラーのオプティカル柄。陶芸アートのように鮮やかな色のモチーフを全面にあしらう。エナメルのようなオーガンザ、ラッカーをかけたようなジャージー、ペンキを塗ったようなベール素材。シルバールーレックスを織り込んだカディ、タフタ。粉をかけたようなフロック加工による、断続的な輝き。半透明のベースに彫刻刀で彫ったようなオパール加工。黒や紺地に蛍光色を細かくニードルパンチ。厚みのあるプリント、発泡性プリント。光と影、輝きと艶消しのコントラストによるトロンプイユ。儀式に用いる仮面やゴシックなモチーフの柄。神話のモチーフのフロック加工、ステンシルの文字柄。

  • メルデッド ( Melded )
    伝統とエクスクルーシブをブレンド。独創性への欲求。独自の解釈。文化と歴史を独自に組み立てる。
    濡れたようなベール、シルク&ナイロンのガーゼ。大きな抽象柄の花の上に小花をプリント。ドリル、サンガッロレース、チュールレース。スカーフ柄のように配置されたエキゾチックフラワー。芝生の上にスパイラル型の蕾を配した3D。シャツ地特有のストライプやチェックを重ねたり交差させたり。タータン柄をアレンジした万華鏡のような柄。2色使いの幾何学柄のマイクロジャカード。端に並べてプリントされた幾何学化された小さな像や、スタンプ柄。抽象的オリエンタリズム。ゴールドカラーのメッキ。ウィットに富んだラテンアメリカ柄。フルーツ、海賊、ジグザグなど幼児向けの柄。フリンジやルーシュ刺繍。シックで洗練されたアフリカ。シルクや麻に筆で描かれたような民族画。

特に強調されたトレンドは以下の通り。

  • 今季は“デザイン”のシーズンといえるほど様々なデザインが施されている。たとえ無地に見えても、必ずデザイン的な要素が含まれている。
  • ドビー織りで表現した、シンプルで規則的な柄。
  • ミラーのようなコーティング。
  • プリントは巨大柄か極小柄の両極端。
  • 流れるような柔らかな風合いの素材。もしくはその対極の固さを持つ素材。
  • 花柄は抽象的に表現される。立体的なチュール刺繍の上から花畑をプリントしたり、花柄のデジタルプリントの上から幾何学模様をスクリーンプリントしたりと、具象的な花の表現とは異なる。
  • 表面効果や柄、素材自体の特徴により、まるで生きているような動きを感じさせるテキスタイル。
  • 構築的なクチュールを仕立てるのに適した、固い素材感。
  • ウエットスーツに使われるような“ネオプレーン”のような質感の素材。

その他 特記事項

  • 全体の来場者数は昨年2月の回と比較すると10%減少したが、外国人バイヤーの来場は7%増加した。特に増加したのは、フランス(+35%)、英国(+30%)、中国(+73%)、香港(+109%)、ロシア(+28%)。米国、ドイツからの来場者数は減少した。ミラノウニカのシルヴィオ・アルビーニ会長は、中国人バイヤー来場者数の増加について「中国のような大市場へのダイレクトなアプローチは正しかったと確認された。中国はアジア市場全体の窓口である。」としている。一方、イタリア人バイヤー数は15%減少した。この減少について「イタリアの大雪の影響で、交通網が遮断されたことが大きな要因だ。」としている。
  • 2012年3月28日~30日、「ミラノウニカ」を中国の上海で開催する。10月には北京で開催予定。「メッセ・フランクフルト」をパートナーに、「インターテキスタイル北京」内に「ミラノウニカ・チャイナ」パビリオンを設ける。出展企業数は約100社。
  • 2011年1月~10月のテキスタイル輸出に関して、貿易相手国の中で最も勢いがあるのはEU域外地域(+12.3%)で、テキスタイル総輸出高の48.5%を占めた。それに対し、EU域内市場への輸出の伸びは7.2%。EU域外の市場の中でも目覚ましい伸びを示した中国市場に向けた輸出は、前年同期比で、金額ベースで27.2%(総額1億5千8百万ユーロ)、数量ベースで21.8%増加した。イタリアから中国へのテキスタイル輸出の主軸は毛織物。中国は、香港と合わせると、イタリア製テキスタイルの輸出相手国として、ドイツに次ぐ世界第二位の市場に成長している。
  • 次回「第15回ミラノウニカ」は2012年9月11日~13日に開催。

(ミラノ事務所)