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市場・トレンド情報

Citelの日本アニメ等のストリーミングサイト「GENZAI」

2013年2月
分野:アニメ

フランスで、日本アニメ等のビデオ・DVDの編集・販売等を行う「Citel」社が2012年7月、違法コピー対策を念頭に、新たに日本アニメ等の有料ストリーミングサイト「GENZAI」を創設した。同社によると「GENZAI」は、知名度は低いが可能性のある作品をフランス市場へ紹介する際の入り口となり得る。

話数の多いアニメの配信が特徴

写真1:「Citel」を含む「Media Participations」グループのオフィス外観

1986年設立の「Citel」は、コミック・書籍・ゲーム・DVDの出版を行う企業グループ「Media Participations」の傘下にあり、家族向け・児童向けのビデオ・DVD販売を行ってきた。同社は「アステリクス」、「タンタン」等のバンデシネ(フランス・ベルギーのコミック)や絵本「ババール」を元とするアニメや、テレビシリーズで知られている。2008年からは、家庭向けの映画や文化・歴史的テレビドラマも扱っている。

日本アニメに関しては、同社は2006年に日本アニメ専用のレーベル「 Kana Home Video外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます 」を創設して「NARUTO-ナルト-」、「ONE PIECE」、「DEATH NOTE」等の人気作品のDVDを出版し、フランスにおける少年アニメの普及に貢献してきた。更に、「NARUTO-ナルト-」、等のキャラクターを使用し、フィギュア、ゲームのアクセサリー、衣類、文具、カレンダー等の商品化に関る権利も取り扱っている。

同社が2012年7月、パリ郊外で開催される最大規模のジャパン・カルチャー展「Japan Expo」の開催時期に合わせて、日本アニメの有料ストリーミング配信サイト「 GENZAI外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます 」を創設した。

「GENZAI」は、ロゴに「Live from Japan」と銘打ち、多少の時差はあるが日本のテレビ局における放映とほぼ同時に、仏語の字幕を付したアニメを、視聴者との有料契約(月額4.99ユーロで見放題)によりストリーミング配信している。主なターゲットは若年層(15~35歳)である。

フランスでは他にも、日本での放映から間をおかずにアニメを配信するストリーミングサイトが2つある。比較的話数が少ないアニメシリーズを有料契約で配信する「 KZ PLAY外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます 」と、有料配信と広告収入による無料配信を行う「 WAKANIM外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます 」である。「GENZAI」は、話数の多いアニメシリーズ4作品(「NARUTO-ナルト-疾風伝」、「Hunter×Hunter」、「FAIRY TAIL」、「宇宙兄弟」)を中心に配信する点が特徴だ。配信中の日本アニメは、 「GENZAI」ウェブサイト外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます で確認できる。

写真2:「Citel」 ド トリアック編集兼開発部長(右)

同ストリーミング配信事業の責任者である「Citel」のブノワ ド トリアック編集兼開発部長に聞いた。

違法コピーを防止

ストリーミング配信サイト「GENZAI」は、日本のテレビ局での放映とフランスにおけるそれとの時間差が、最新話を即座に視聴したいファンによる著作権侵害行為を多発させてきたことから、ファンを最新話を直ちに安価で視聴できる合法サイトへと導き、違法コピーを防止する目的で創設された。違法コピーが一度出回ってしまうとフランスのテレビ局はテレビ放映権の購入に踏み切りにくいが、これを防止できればフランスのテレビ局での日本アニメの放映へもつながる可能性があり、日本側ビジネス関係者の利益も保護することになる。

さらに「Citel」は技術面でも違法コピー対策に取り組む。同社はパートナーである日本のテレビ局の薦めもあり、ストリーミング配信で6年の経験がある米国の「Crunchyroll」社のセキュリティが強固なプラットフォームを活用している。日本でのテレビ放映とほぼ同時にストリーミング配信をするには、日本においても未公開の最新話のデータを、仏語字幕を付す目的で放映日の3日前に受けとる必要がある。この元データの流出防止が大変重要であるため、データは「Crunchyroll」のサーバーを通じて受け取っている。更に、同サーバーを経由して契約者へ配信することにより、違法コピーを防止している。なお、米国においてフランスよりもストリーミング配信技術が進んでおり盛んであるのは、米国ではフランスほど頻繁にテレビ局で日本アニメが放映されないためだ。

試金石としても活用可

「Citel」では日本の作品に関して、特に少年・青年向けのアニメシリーズ、若年層向けの実写(歴史物を除く)やアニメの映画、ドラマシリーズにも関心を寄せている。

児童・若年層向け作品を多く扱っていることもあり、暴力表現は過多でなければ含まれていてもよいが、性的な表現を含むものは避ける等、一般に受け入れられる作品を選択している。

更に、アニメーション作品の権利獲得にあたっては、DVD出版、ストリーミング配信等の全ての権利をとりまとめて一括で交渉することもあれば、まずは「GENZAI」での配信のみを行い反響を見た上で更なる展開を検討することもある。「GENZAI」の間口は比較的広いため、知名度は低いが可能性のある作品等を、フランス市場へ紹介する際の入り口として活用し得る。ド トリアック部長は、ストリーミング配信、最も影響力のあるテレビでの放映、DVDの出版等といった複数の発信媒体を通じて、日本アニメをフランスへ一層定着させていくことが重要であると考えている。

(パリ事務所)

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