茶の輸入規制、輸入手続き
品目の定義
本ページで定義する茶のHSコード
- 0902.10
- :緑茶(発酵していないもので、正味重量が3キログラム以下の直接包装にしたものに限る)
- 0902.20
- :その他の緑茶(発酵していないものに限る)
関連リンク
- 根拠法等
-
規則(EEC)No 2658/87(英語)
※関連リンクに示したEU法のリンクは、すべて制定時の条文へのリンクとなっています。最新の条文を確認するには、ページ左側の「Document information」を選択し、「Relationship between documents」の「All consolidated versions」の中から最新時点のものを選択してください。 - その他参考情報
- 財務省貿易統計
- ジェトロレポート「EUにおける新しい公的管理・植物衛生・動物衛生制度に関する調査(2021年3月)」
EUの輸入規制
1. 輸入禁止(停止)、制限品目(放射性物質規制等)
調査時点:2022年10月
なし
また、本項目に関して、主要加盟国(ドイツ、フランス、イタリア、オランダ)において、EU規制に上乗せで課される独自規制は確認されていません。
※本項以降では、EU規制に加え、主要EU加盟国がEU規制に上乗せで定めている独自規制についても言及していますが、これは、ジェトロで把握できた範囲において言及しているものであり、各国の独自規制を網羅しているものではありません。また、各項目で明示的な言及がない国については、記載できる情報がないということであり、独自規制が存在しないということではありません。
2. 施設登録、輸出事業者登録、輸出に必要な書類等(輸出者側で必要な手続き)
調査時点:2022年10月
EU規制において、緑茶(以下、茶と称する)の輸入に際してライセンスなどの要件は定められていません。
なお、有機JASを取得した茶をEUで有機食品として流通させる場合、EUに認定された日本または第三国の有機登録認定機関が発行する検査証明書の取得が必要となります。詳細は「食品関連の規制」の「7. その他」の項を参照してください。
また、本項目に関して、主要加盟国(ドイツ、フランス、イタリア、オランダ)において、EU規制に上乗せで課される独自規制は確認されていません。
3. 動植物検疫の有無
調査時点:2022年10月
EUに日本から茶を輸出する場合、特別な検疫上の措置は求められません。植物検疫証明書の取得も不要です。
また、本項目に関して、主要加盟国(ドイツ、フランス、イタリア、オランダ)において、EU規制に上乗せで課される独自規制は確認されていません。
関連リンク
- 関係省庁
- 欧州委員会 保健衛生・食の安全総局(英語)
- 植物防疫所
- 根拠法等
-
指令2000/29/EC(英語)
※関連リンクに示したEU法のリンクは、すべて制定時の条文へのリンクとなっています。最新の条文を確認するには、ページ左側の「Document information」を選択し、「Relationship between documents」の「All consolidated versions」の中から最新時点のものを選択してください。 - その他参考情報
- 植物防疫所 輸入規則等詳細情報 欧州連合(EU)
EUの食品関連の規制
1. 食品規格
調査時点:2022年10月
EUでは、EU市場に上市されるすべての製品に対して同水準の品質を保証するという観点から、消費者に新鮮な状態で供給される農産物や水産物を中心に取引規格(marketing standard)が定められています。農産物については、欧州議会・理事会規則(EU)No 1308/2013により、青果物を中心にいくつかの製品・セクターの取引規格が定められていますが、茶に関する規格は定められていません。
ただし、EU域外から輸入される食品については、欧州議会・理事会規則(EC)No 178/2002に基づきEU規制が求める衛生基準などとの同等性(輸出国と特定の合意がある場合はその合意事項)を満たす必要があります(同規則Article 11)。
EUの食品輸入事業者は、輸入した食品がEUの食品衛生要件を満たしていないと判断した場合、即時に製品を市場から回収する手続きをとり、加盟国の所管当局に通知する義務があります(欧州議会・理事会規則(EC)No 178/2002 Article 19)。また、同規則では、食品がヒトの健康や環境に甚大なリスクをもたらす可能性があると判断された場合、EUが当該食品の上市停止などの緊急措置をとることが認められています(同規則Article 53)。
EUの食品の食品衛生要件に関しては、欧州議会・理事会規則 (EC) No 852/2004 (一般食品衛生規則)と欧州議会・理事会規則 (EC) No 853/2004 (動物由来食品衛生規則)で規定されています。
その他、販売名称に関する規制が各加盟国法で規定されている場合があります。
例えばフランスにおいては、コーヒー、チコリ、茶の商品販売の不正防止に関する「1932年10月7日付デクレ」において、茶の名称に関して規定されています。
「チャノキ(Thea chinensis, 学名 : Camellia sinensis)」の葉や茎からなる製品で、良好な状態で、適切に調理、乾燥、圧延したもの以外に「茶」の名称で販売されることは禁止されています。
次の事項については禁止されていません。
- 前述の「茶」と違う品質の茶を混ぜること
- 発酵、焙煎、攪拌、圧延、ふるい分けなど茶に必要とされる調製や操作
- 前述のふるい分けによる残留物を含有するサプリメントの調製
- 茶への藍とターメリック(ウコン)による着色、石膏またはタルクによる艶出し
- カフェイン / テイン(théine)の抽出
なお、カフェインレスの茶(thé déthéiné)の販売名称に関しては、カフェイン (テイン)が除去されたもので、カフェインの含有量が1g / Kgを超えないものを指し、カフェインの除去により茶の有用な成分が奪われてはならないと規定されています。
茶の原料とは違う原料を思わせる表示のパッケージで販売することは禁止されています。ただし、原料の違う茶のブレンドを「thé(茶)」 「thé mélangé(ブレンド茶)」と表示でき、比率などのラベル表示に関して規定があります。
その他、薬用の茶のラベル表示に関しても規定があります。
ドイツにおける茶、その類似品、これらの調製品や抽出エキスに関する販売名称や定義に関するガイダンスがドイツ連邦食糧・農業省より公表されています。フレーバーティーに関する製造方法やカフェインの最低含有量、フルーツジュースとの区別なども規定されているため注意が必要です。
その他、オランダ、イタリアにおける茶の販売に関する法令は、関連リンクで確認することができます。
その他、「食品関連の規制」の「6.ラベル表示」の項で記載しているとおり、
カフェインの含有量が150mg/リットルを超える飲料(希釈または抽出して飲む飲料を含む)の場合には、「高カフェイン含有。子供、妊婦、授乳中の女性にはお奨めしません(High caffeine content. Not recommended for children or pregnant or breast-feeding women)」と商品名と同一視野内に記載したうえで、続けてカフェイン含有量(mg/100ml)をカッコ書きで表記する必要があります。
関連リンク
- 根拠法等
- 規則 (EU) No 1308/2013(英語)
- 規則(EC)No 178/2002(英語)
- 規則 (EC) No 852/2004 (英語)
- 規則 (EC) No 853/2004 (英語)
-
規則(EU)No 2017/625 (英語)
※関連リンクに示したEU法のリンクは、全て制定時の条文へのリンクとなっています。最新の条文を確認するには、ページ左側の「Document information」を選択し、「Relationship between documents」の「All consolidated versions」の中から最新時点のものを選択してください。 -
1932年10月7日付デクレ (フランス語)
※関連リンクに示した仏国内法のリンクは、全て制定時の条文へのリンクとなっています。最新の条文を確認するには、Version à la dateを「Aujourd'hui(本日)」を選択し、最新時点のものをご確認ください。 - オランダ政府 食品の調理・処理に関する法令に関するデクレ (オランダ語)
- イタリア衛生省 1987年7月20日付デクレ N°390 (イタリア語)
- 関係省庁
- ドイツ連邦食糧・農業省「茶、その類似品、これらの調整品や抽出エキスに関する原則のガイダンス」(ドイツ語)
- その他参考情報
- 欧州委員会 農業・農村開発局 Marketing Standard(Fruits and vegetables)(英語)
2. 残留農薬および動物用医薬品
調査時点:2022年10月
EUでは、使用可能な農薬についてポジティブリスト制を採用しており、食品の種類ごとに、許容される残留農薬の上限値(Maximum Residue Limit:MRL)が規定されています(欧州議会・理事会規則(EC)No 396/2005)。MRLは、当該食品1キログラムあたりに許容される農薬量(mg/kg)として示され、MRLが設定されていない農薬と食品の組み合わせに対しては、一律0.01mg/kgの上限値が適用されます。
例えば、茶の農薬に使用されるジノテフラン(Dinotefuran)やトルフェンピラド(Tolfenpyrad)に関してはMRLの上限が設定されていないため、0.01mg/kgが適用されます。
一般的に、茶の栽培に際して散布される農薬(殺虫剤・殺菌剤・除草剤など)については、EUではMRLが日本より低く設定されていることが多いため、留意が必要です。次の表は、茶の栽培によく使用される一部の農薬の、日本とEUでのMRLを比較したものです。
その他の約200点の農薬の詳細については、農林水産省のウェブサイトを確認してください。諸外国における茶の残留農薬基準を比較した資料が掲載されており、日本とEUのMRLを比較することが可能です。
すべての食品に対するMRLは、「EU農薬データベース」で検索が可能です。データベースは科学的評価に基づき更新されるため、随時確認する必要があります。データベースは、関連リンクの「EU農薬データベース(英語)」を参照してください。またデータベースの使用方法については、関連リンクのジェトロ調査レポート「EUにおける残留農薬に関する規制(2015年2月)」を参照してください。
英語名 | 農薬名 | EUのMRLs | 日本のMRLs |
---|---|---|---|
(mg/kg) | (mg/kg) | ||
Chlorfenapyr | クロルフェナピル | 50 | 40 |
Chlorantraniliprole (DPX E-2Y45) (F) | クロラントラニリプロール | 0.02* | 50 |
Clothianidin | クロチアニジン | 0.7 | 50 |
Cyantraniliprole | シアントラニリプロール | 0.05* | 30 |
Cyflumetofen | シフルメトフェン | 0.01 | 40 |
Difenoconazole | ジフェノコナゾール | 0.05* | 15 |
Dinotefuran | ジノテフラン | 0.01* | 25 |
Ethiprole | エチプロール | 0.01 | 10 |
Etoxazole | エトキサゾール | 15 | 15 |
Fenbuconazole | フェンブコナゾール | 0.05* | 30 |
Fenpropathrin | フェンプロパトリン | 2 | 25 |
Flonicamid (sum of flonicamid, TFNA and TFNG expressed as flonicamid) (R) | フロニカミド | 0.1* | 30 |
Flubendiamide (F) | フルベンジアミド | 50.00* | 50 |
Flufenoxuron (F) | フルフェノクスロン | 15 | 15 |
Imidacloprid | イミダクロプリド | 0.05* | 10 |
Lufenuron (any ratio of constituent isomers) (F) | ルフェヌロン | 0.05* | 10 |
Methoxyfenozide (F) | メトキシフェノジド | 0.05* | 40 |
Spiromesifen | スピロメシフェン | 50.00 | 30 |
Tebuconazole (R) | テブコナゾール | 0.05* | 80 |
Thiacloprid | チアクロプリド | 10 | 25 |
Thiamethoxam | チアメトキサム | 20 | 20 |
Tolfenpyrad | トルフェンピラド | 0.01* | 30 |
なお、表に記載されているフルベンジアミド(Flufenoxuron)に関して、EUでは規則(EU) 2021/1864により、2022年5月14日以降、残留農薬のMRLが日本と同一の50 mg/Kgに引き上げられました。
なお、EU域内では2018年から、一部のネオニコチノイド系殺虫剤 (イミダクロプリド、クロチアニジン、チアメトキサム) の屋外での使用が禁止されています(EUでは、2023年からスルホキサフロルの屋外使用も禁止)。これに伴い、クロチアニジン(0.70 mg/kg → 0.05 mg/kg ) およびチアメトキサム(20 mg/kg → 0.05 mg/kg )のMRLを引き下げる法案がEUで提案されているため留意してください。
関連リンク
- 関係省庁
- 欧州食品安全機関(EFSA)(英語)
- 根拠法等
-
規則(EC)No 396/2005(英語)
※関連リンクに示したEU法のリンクは、すべて制定時の条文へのリンクとなっています。最新の条文を確認するには、ページ左側の「Document information」を選択し、「Relationship between documents」の「All consolidated versions」の中から最新時点のものを選択してください。 - 商品法残留農薬規則(オランダ語)
- その他参考情報
- EU農薬データベース(英語)
- 農林水産省 諸外国における残留農薬基準値に関する情報
- ジェトロ EUにおける残留農薬に関する規制(2015年2月)
3. 重金属および汚染物質
調査時点:2022年10月
EUでは、欧州委員会規則(EC)No 1881/2006で食品カテゴリーごとに含まれる汚染物質の上限値を規定しています。ここでの「汚染物質」とは、意図的に食品に添加されたものではなく、食品の生産(作物管理、畜産、獣医療における作業を含む)、製造、加工、調理、処理、包装、梱包、輸送および保管などのプロセスまたは生育環境に由来して、食品中に存在する物質をいいます(欧州理事会規則 (EEC) No 315/93 Article 1(1))。
茶の場合、過塩素酸塩の上限値が規定されています。その他、乳児・幼児用の穀物を主原料とした加工食品、乳児向けの医療用栄養食品に関しては、別途メラミンなどの上限値が定められているため注意が必要です。
なお、EUでは2022年7月1日より、新規則(EU) 2020/2040により天然の毒性を持つピロリジジンアルカロイド(pyrrolizidine alkaloids)の上限値が適用されています。
物質名 | 上限値 | 対象品目 |
---|---|---|
ピロリジジンアルカロイド | 150 mg/kg | 乳幼児向けを除く乾燥した茶(Camellia sinensis)およびフレーバーティ |
75 mg/kg | 乳幼児・子供向け乾燥した茶、フレーバーティ、薬草から煎じたもの | |
1 mg/kg | 乳幼児・子供向け液体の茶、フレーバーティ、薬草から煎じたもの | |
メラミン | 2.5mg/kg | 乳児用調製粉乳および乳児用栄養補給調製食品を除くすべての食品 |
過塩素酸塩 | 0.75mg/kg |
茶(Camellia sinensis) ドライフルーツや植物を煎じたもの |
その他、各加盟国の独自規制や推奨(勧告)が公表されることもあるため、注意が必要です。
関連リンク
- 根拠法等
- 規則(EC)No 1881/2006(英語)
- 規則(EEC)No315/93(英語)
- 規則(EU) 2020/685 (英語)
- 規則(EU) 2020/2040 (英語)
-
食品中の汚染物質に関する規則(ドイツ語)
※関連リンクに示したEU法のリンクは、すべて制定時の条文へのリンクとなっています。最新の条文を確認するには、ページ左側の「Document information」を選択し、「Relationship between documents」の「All consolidated versions」の中から最新時点のものを選択してください。
4. 食品添加物
調査時点:2022年10月
EU では、着色剤や保存料、酸化防止剤、その他乳化剤・安定剤などの食品添加物と、食品香料および食品酵素を区別し、これらを合わせて「食品改良剤(Food Improvement Agents)」)と総称しています。食品改良剤については、ポジティブリスト形式での規制が課されており、認可を得た食品改良剤のみが使用を認められています。食品添加物および食品香料のポジティブリストについては、欧州委員会のウェブサイトで検索が可能です。食品酵素のポジティブリストについては、調査時点では完成していないため、ポジティブリスト形式での使用規制は適用されていません。
食品改良剤 | 根拠法 | 定義 |
---|---|---|
食品添加物 |
規則(EC)No 1333/2008 |
それ自体は通常は食品として消費されず、栄養価の有無を問わずに食品の典型的な原材料としては通常は使用されない物質で、食品の製造、加工、調理、処理、包装、輸送、保存の段階において技術的な効果(防腐、酸化防止、色の定着など)を意図的に追加することにより、その物質やその副産物が直接的・間接的に食品の構成要素となるか、なることが十分に予想される物質。E番号で表示される。 ただし、次は食品添加物として使用されない場合本規則の適用外である。
|
食品香料 |
規則(EC)No 1334/2008 |
それ自体は食品として消費されず、香りや風味を添えるか、もしくは変えるために食品に添加される製品。香料物質、香料調整品、熱処理香料、スモーク香料、香味料前駆体、その他香料およびこれらの複合物からなる。 ”flavouring”、具体的な名称または香料の概要で表示。天然(Natural)の記載については同規則第16条の条件を満たす必要がある。 |
食品酵素 |
規則(EC)No 1332/2008 |
植物、動物、微生物、または植物、動物、微生物に由来する製品から得られる製品で、微生物の発酵によって得られる製品も含む。 同規則で定められている食品酵素の名称または販売概要で表示。 |
なお、規則(EC)No 1333/2008(ANNEX I)に掲載される「添加物」とみなされる27項目は次の表のとおりですが、ラベルに表示する際には項目での一括表示ではなく、E番号で表示する必要があります。例えば、日本では、「pH調整剤」と一括表示が許可されていますが、EU においては、「E 500」(炭酸ナトリウム)E 336(酒石酸カリウム)と表示する必要があります。
甘味料(sweeteners) | 食品に甘味を与える(単糖類、二糖類除く) |
---|---|
着色剤(colours) | 食品を着色する、またはその色調を回復させる |
防腐剤(preservatives) | 食品を微生物による品質の劣化から守り、保存期間を長くする |
抗酸化剤 (antioxidants) | 酸化による品質の劣化を防ぎ食品の保存期間を長くする |
キャリア・担体(carriers) | 甘味料、香料、栄養素などを溶解、希釈、分散させることで、その取り扱いを容易にする |
酸味料 (acids) | 食品の酸味を増強・添加させる |
pH 調整剤(acidity regulators) | pH を調整する |
凝結防止剤 (anti-caking agents) | 食品の構成要素同士の接着を防ぐ |
消泡剤(anti-foaming agents) | 泡立つのを防ぐ、または減らす |
増量剤 (bulking agents) | 食品の栄養価に大きく寄与することなく、食品のかさを増やす |
乳化剤 (emulsifiers) | 食品中で乳化を均一にする、またはその状態を保つ |
乳化塩(emulsifying salts) | タンパク質の構造を変えて脂肪の分離を防ぐ |
固化剤(firming agents) | 組織の形状を保護または強化する |
化学調味料(flavour enhancers) | 食品にある風味や香りを増強する |
発泡剤(foaming agents) | 食品中で気泡を均一に分散させる、またはその状態を維持する |
ゲル化剤(gelling agents) | ゲル化し、食品に食感を与える |
光沢剤(glazing agents) | 食品の外皮に使用し、食品に光沢を与える、またはその表面を保護する |
保湿剤 (humectants) | 食品周囲の乾燥による影響で、食品自体が乾燥するのを防ぐ |
加工でん粉(modified starches) | 物理的または酵素で加工し、アルカリ処理、酸処理、漂白処理などをしたでん粉 |
充填剤 (packaging gases) | 食品を酸化や損傷から守るために食品の容器に注入する気体 |
噴射剤 (propellants) | 食品を容器の外に出すために食品の容器に注入する気体 |
膨張剤(raising agents) | 気体を発生させパンの生地やころもを膨らませる |
隔離剤 (sequestrants) | キレート作用により、食品の色調、香り、食感を安定化させる |
安定剤(stabilisers) | 食品の構成要素の分散状態を均一に保ち物理化学的状態を維持する |
増粘剤(thickeners) | 食品の粘度を増加させる |
小麦粉処理剤(flour treatment agents) | 小麦粉や生地に加え、焼き上がった食品の品質や色調を改善する |
コントラスト増強剤(contrast enhancers) | 果物・野菜の表面の一部を脱色することで色を際立たせる |
EUでは「漂白剤」「炭化剤」「保色剤」が食品添加物として分類に含まれていない一方で、「酸味料」「加工でん粉」「コントラスト増強剤」が食品添加物とされています。
さらに、欧州議会・理事会規則(EC)No 1333/2008によると、食品添加物には「使用可能な食品カテゴリー」および「許容含有量(定められていない食品添加物もある)」が定められているため、食品添加物が「14.1.5コーヒー、茶、果物抽出物等」の食品カテゴリーに対して使用可能かどうかについても確認する必要があります。基本的には、フレーバーを付加した茶葉、茶の抽出エキス(液体)あるいは調理済み(インスタント)飲料に対して使用が認められている食品添加物がほとんどで、茶葉そのものに使用できる添加物はないため、注意が必要です。
食品添加物、食品香料のポジティブリストは、欧州委員会のウェブサイトで検索が可能です。データベースは科学的評価に基づき更新されるため、随時確認する必要があります。データベースは、関連リンクを参照してください。
- 食品に添加できるビタミンおよびミネラル成分
- 食品に添加できるビタミンおよびミネラル成分に関しては、規則(EC)No 1925/2006(ANNEX II)に記載されており、同規則には添加の条件や添加が禁止されている食品についても規定されています。なお、ビタミンやマグネシウムに使用できる表現やお茶などの健康改善を示唆する表示の禁止などに関しては、「食品関連の規制」の「6. ラベル表示」の項を確認してください。
-
なお、国によって独自規制が課されることに留意が必要です。
例えば、加工助剤に関しては、食品添加物とされておらず、各加盟国法で定められている場合があります。例えば、フランスにおいては加工助剤に関して、「特定の食品の製造における加工助剤の使用に関する2006年10月19日付アレテ」で規定されており、食品加工助剤として使用できる酵素のポジティブリストや抽出溶媒などについて定められています。
関連リンク
- 関係省庁
- 欧州委員会 保健衛生・食の安全総局 (英語)
- 欧州食品安全機関(EFSA)(英語)
- 根拠法等
- 規則(EC) 1331/2008(英語)
- 規則(EC)No 1333/2008(英語)
- 規則(EC) 1332/2008(英語)
- 規則(EC) 1334/2008(英語)
- 規則(EC) 1925/2006(英語)
-
規則(EU) 2019/649(英語)
※関連リンクに示したEU法のリンクは、全て制定時の条文へのリンクとなっています。最新の条文を確認するには、ページ左側の「Document information」を選択し、「Relationship between documents」の「All consolidated versions」の中から最新時点のものを選択してください。 - 特定の食品の製造における加工助剤の使用に関する2006年10月19日付アレテ(フランス語)
- その他参考情報
- 欧州委員会 食品改良材について(英語)
- 欧州委員会 食品添加物データベース(英語)
- 欧州委員会 食品香料データベース(英語)
- ジェトロ EUにおける食品添加物に関する規制(2014年3月)
- ジェトロ 食品添加物規制調査 EU(2016年2月)
- ジェトロ EUにおける食品香料食品酵素に対する規制動向(2017年3月)
5. 食品包装(食品容器の品質または基準)
調査時点:2022年10月
EUでは、食品用の容器・包装をはじめ、調理器具や食品製造機械、食品輸送用のコンテナなど、食品と接触することが意図されている、または、通常の使用条件において食品と接触することが合理的に予見されるあらゆる素材・製品を「食品接触素材(FCM:Food Contact Material)」と呼んでいます。規則(EC)No 1935/2004により、すべての食品接触素材は、健康被害を引き起こしてはならない、食品成分に許容できない変化を引き起こしてはならない、食品の味・香り・食感などを劣化させてはならない旨が定められています。
また、規則(EC) 2023/2006において、食品接触素材の製造工程における適正製造規範(Good Manufacturing Practice:GMP)がそれぞれ定められています。
前述の一般原則を規定する規則に加え、特定の食品接触素材について、個別の規則が定められており、定められた条件に準拠していることを示す適合宣言書の添付が求められています。プラスチックの適合宣言書には、規則(EU)No 10/2011のANNEX IVの情報を記載する必要があります。
なお、食品接触を意図する「再生プラスチック」に関して、旧規則(EC) No 282/2008が廃止され、別途2022年10月10日から、新規則 (EU) 2022/1616が施行されています。リサイクル業者、または、再生プラスチックが含まれるプラスチック加工製造業者向けは本規則ANNEX IIIに規定される「適合宣言書」の提出が求められます。
食品接触素材 | 規則・指令 | 主な内容 |
---|---|---|
プラスチック・熱可塑性エラストマ-(TPE) | 規則(EU)No 10/2011 | ポジティブリスト形式での使用規制がなされており、同規則ANNEX Iのリストに掲載されている物質を原料として製造されたプラスチックのみが、食品接触素材として使用可能となっています。このリストは科学的評価に基づき更新されるため、随時確認する必要があります。 |
アクティブ・インテリジェント素材 〔鮮度保持などの目的で食品から物質を吸収する素材(吸湿材など)、容器内に物質を放出する素材(防腐剤を放出する鮮度保持材など)、食品の状態を監視する素材(温度変化に反応する素材など)〕 |
規則(EC)No 450/2009 | 食品と誤認されるおそれがある場合には、3mm以上のフォントサイズで‘DO NOT EAT’と表記する必要があります。なお、調査時点では、ポジティブリストは制定されていません。 |
再生プラスチック | 規則(EU) 2022/1616 | 同規則に従って「認可を受けたリサイクル工程」から得られた物質を原料として製造された再生プラスチックのみが、食品接触素材として使用可能で、「認定されたリサイクル工程」を使用する域外の事業者はEU加盟国に通知、登録が必要でした。新規則ではこれに加え、「新規技術を用いたリサイクル」、リサイクルスキーム(システム)、および除染設備に関してもEUへの通知・登録が必要となっています。 |
セラミック | 指令84/500/EEC | カドミウムと鉛の検出上限値が規定されています。 |
再生セルロースフィルム | 指令2007/42/EC | ポジティブリスト形式での使用規制がなされており、同規則ANNEX IIのリストに掲載されている物質を原料として製造された再生セルロースのみが、食品接触素材として使用可能となっています。 |
BPA(ビスフェノールA) | 規則(EU) 2018/213 | 乳幼児向け食品に接触することが意図された包装材の原料への使用が禁止されています。 |
エポキシ樹脂 | 規則1895/2005/EC | エポキシ誘導体の定義と使用が制限されています。 |
ゴム | 指令93/11/EEC | ゴムからのN-ニトロソアミンおよびN-ニトロソ化が可能な物質の溶出について定められています。 |
また、EUレベルでの法規制に加えて、EU加盟国は独自規制を導入することが可能となっているため、注意が必要です。
例えば、フランスでは、国内法(デクレ・アレテ)により、ゴム、シリコンゴム(ポリマー)、イオン放射線処理、金属・合金 (ステンレススチール、アルミニウム) に関する独自規制が定められており、適用される基準値や添加できる物質のポジティブリストなどが規定されています。
また、食品の包装と保管、着色に関する1912年6月28日付アレテにより、一部の製造・醸造を除き、飲食品に直接、銅、亜鉛、亜鉛メッキが触れることは禁止されており、食品に接触する重金属(ヒ素、鉛、スズ)、紙・ボール紙、ニス・コーティング剤、人口着色料などについても独自規定が設けられています。
その他、ガラス・グラスセラミックなどに含有する重金属量(カドミニウム、鉛、クローム)の上限値や禁止の有無を定めた規定、製造に使用できる素材(木材など)の規定や洗浄剤それぞれの該当規定を確認する必要があります 。
また、法令No 2012-1442に基づき、食品に接触するすべての包装容器などについてビスフェノールAの使用が禁止されています。日本では缶の裏側にビスフェノールAが使用されていることが多いため、留意が必要です。
EU規則 |
フランス 国内法 |
独自規制 | |
---|---|---|---|
プラスチック・熱可塑性エラストマ-(TPE) | 規則(EU) 10/2011 | - | - |
アクティブ・インテリジェント素材 | 規則(EC) No 450/2009 | - | - |
再生プラスチック | 規則 (EU) 2022/1616 | - | - |
セラミック | 指令84/500/EEC | 1985年11月7日付アレテ | カドミウムと鉛の検出上限値が規定 |
再生セルロースフィルム | 指令2007/42/EC | 1993年11月4日付アレテ | ポジティブリスト形式で使用規制 |
BPA(ビスフェノールA) | 規則(EU) 2018/213 | 法令2010年6月30日付 2010-729 | EUでは、乳幼児向け食品に接触することが意図された包装材の原料への禁止。フランスではすべての食品接触材に使用禁止 |
エポキシ樹脂 | 規則1895/2005/EC | - | - |
木材 | - | 1945年11月15日付アレテ | フランスとヨーロッパで伝統的に使用されてきた木材や食品に接触可能な木材の他、合金、ワニス・コーティング他材料を規定 |
ゴム | 指令93/11/EEC | 2020年8月5日付アレテ | 家庭用品 (圧力鍋、ジャー、キャップのシール、手袋、乳幼児の哺乳瓶、おしゃぶりなど) または食品産業の機器 (ホース、コンベア ベルト、バルブ、ガスケット、手袋など) |
イオン放射線処理 | - | 1986年8月12日付アレテ | - |
金属・合金 (ステンレススチール、アルミニウム) | - |
1976年1月13日付アレテ 1987年8月27日付アレテ 1912年6月28日付アレテ |
食品に接触するステンレス材 アルミニウム・アルミニウム合板 スズ・スズめっき |
シリコンエラストマー | - | 1992年11月25日付アレテ | - |
- プラスチック製ティーバックの禁止
- フランスの国内法である「廃棄物削減および循環経済に関する法律」により、2022年1月1日以降、非生分解性プラスチック製ティーバックは禁止されています。
- その他、木箱やパレットなど木製の梱包に関する規制は本ポータルサイトの「花き」を確認してください。
関連リンク
- 関係省庁
- 欧州委員会
- 根拠法等
- 規則(EC)No 1935/2004(英語)
- 規則(EC)No 2023/2006(英語)
- 規則(EC)No 1895/2005(英語)
- 指令(EEC) 84/500(英語)
- 規則(EU)No 10/2011(英語)
- 規則 (EU) 2022/1616 (英語)
- 規則(EU) 2020/1245(英語)
- 指令(EC)No 2007/42(英語)
- 規則(EC)No 450/2009(英語)
- 規則 (EU) No 2016/2031(英語)
- 規則(EU) 2019/787 (英語)
-
EU指令 2011/91/EU (英語)
※関連リンクに示したEU法のリンクは、全て制定時の条文へのリンクとなっています。最新の条文を確認するには、ページ左側の「Document information」を選択し、「Relationship between documents」の「All consolidated versions」の中から最新時点のものを選択してください。 - 委任規則 (EU) 2019/2125 (英語)
- 規則(EU) 2018/213(英語)
-
指令93/11/EEC(英語)
※関連リンクに示したEU法のリンクは、全て制定時の条文へのリンクとなっています。最新の条文を確認するには、ページ左側の「Document information」を選択し、「Relationship between documents」の「All consolidated versions」の中から最新時点のものを選択してください。 -
2007年5月10日付 デクレNo 2007-766 (フランス語)
※ 関連リンクに示した仏国内法のリンクは、すべて制定時の条文へのリンクとなっています。最新の条文を確認するには、Version à la date du で最新の日付を入力してください。 - 2008年12月30日付 デクレNo 2008-1469 (フランス語)
- 1994年11月9日付飲食品に接触するゴム製品・素材に関するアレテ (フランス語)
- 1992年11月25日付飲食品に接触するシリコンゴム製品・素材に関するアレテ (フランス語)
- 1986年8月12日付飲食品に接触する製品・素材へのイオン放射線処理に関するアレテ (フランス語)
- 1976年1月13日付食品に接触するステンレス製品・素材に関するアレテ (フランス語)(375KB)
- 1987年8月27日付飲食品に接触するアルミニウムまたはアルミニウム合金製品・素材に関するアレテ (フランス語)
- 1985年11月7日付アレテ飲食品に接触するセラミック製品から抽出可能なカドミニウムや鉛の上限値に関するアレテ (フランス語)
- 1999年9月8日付アレテ (フランス語)
- 1912年6月28日付食品の包装と保管、着色に関するアレテ (フランス語)
- フランス法令No 2012-1442(フランス語)
- EU加盟国の食品接触素材に対する独自規制に関するレポート(英語)
- フランス国立計測試験研究所(LNE)(フランス語)
- 欧州委員会 食品接触材 (英語)
- EU加盟国の食品接触素材に関するガイダンス(EU加盟国言語)
- ジェトロ「食品輸出にかかる食品接触材規則と留意点:欧州」(貿易・投資相談Q&A)
- ジェトロ「海外向け食品の包装制度調査(EU、TPP、米国、中国、韓国、台湾、インド、タイ、インドネシア、GCC、メルコスール)」(2020年3月)
6. ラベル表示
調査時点:2022年10月
食品のラベル表示は、欧州議会・理事会規則(EU)No 1169/2011で規定されています。同規制はEU域内で流通する食品全般(最終消費者向けおよび調理施設(レストラン、食堂など)向けの輸入食品を含む)に適用され、輸入食品にも適用されます。EU 市場で流通し消費者に販売される時点から、輸入者もしくは販売者に表示の義務が課されます。アレルギー物質や栄養素の表示など、日本よりも義務表示の対象が広い項目もあるため、注意が必要です。
茶を輸出する場合、同規則Article 9およびEU指令2011/91/EUに基づき次の項目を表示する義務があります。なお、消費者を惑わせる表示や医学的効能を宣伝する表示が禁止されているほか、オンライン販売などの手法により遠隔地から販売する事業者にも同様の規定が適用されます。
項目 | 補足説明 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
食品の名称 |
食品の名称は、次の優先順位で記載する必要があります。
|
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原材料リスト |
単一原材料、食品の名称同一(茶など)の場合は不要。
食品添加物を添加した場合、原則として、すべての原材料(食品添加物や酵素を含む。)を重量順に表示する必要があります。ただし、食品に占める割合が2%未満の原材料については、重量順と異なるかたちで列挙することも可能です。なお、複合原材料についても、名称・総重量を記載したうえで、その後に原材料リストを記載する必要があります。食品添加物および食品香料は、そのカテゴリー(酸化防止剤、防腐剤、着色料など)ごとに物質名またはE番号を表示する必要があります。 |
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アレルギー物質 |
表示が義務付けられているアレルギー物質は、次のとおりです。
原材料リストの標記を太字などで強調することにより表記することが可能です。 |
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特定原材料の分量 |
次の場合には、原材料の分量を表示する必要があります。
|
||||||||||||||||||||||||||||||||||||
正味量 |
重量単位で「kg(キログラム)」または「g(グラム)」で表示します。 文字の大きさは重量に応じ、次のとおり表示する必要があります。
また、容量誤差の許容範囲(容器に記載された公称重量と実質重量の誤差)については、指令76/211/EEC により、次のとおり規定されています。
表示されている正味量が関連するEU規制に準拠していることを示すため、eマークを正味量の横に表示することが可能です。
○g |
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賞味期限または消費期限 | 事前包装されている食品に関して、微生物学の視点からみて傷みやすく、短期間で危険となりうる食品の場合、日本と同様に、賞味期限(the date of minimum durability)に代えて「消費」期限(the 'use by' date)を表示する必要があります。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
特殊な保存条件や使用条件 | 当該食品が特別な保存条件や使用条件を必要とする場合には、表示する必要があります。また、開封後の食品の適切な保存または使用を可能にするために、必要に応じて保存条件や消費期限を表示することができます。例:「冷暗所で保管」 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
(食品情報について責任を負う)食品事業者の名称または商号、および所在地 |
食品を当該名称または商号で販売している食品事業者(EU域内事業者でない場合は、EUへの輸入者)の名称または商号および所在地を表示する必要があります。 委託製造の場合、フランスでは« EMB »の後に5桁の登記番号を記載する必要があります。 |
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使用方法の指示 | 記載がなければ適切な使用が困難な場合に記載する必要があります。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
栄養表示 |
何も加えていない茶、栄養価に影響を与えないフレーバーを加えただけの茶については、栄養表示義務の対象外ですが、それ以外の茶には栄養表示義務が課されます。 その場合、次の項目について、100gまたは100mlあたりの栄養素を表示する必要があります。これに加えて、一食あたりの栄養素を表示することも可能です。栄養表示はスペース上で可能であれば表形式で記載し、難しい場合は列記しなければなりません。
栄養表示は原則として、当該食品が販売されている状態の栄養素を記載することが必要ですが、調理後の栄養素を表示することが適切な場合で、調理方法(茶の場合は抽出方法が該当します)について詳細な記載がある場合には、調理後の状態の栄養素を記載することも可能です。 |
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製造ロット番号 (EU指令2011/91/EU) |
EU域内で流通する包装済み食品は、製造ロット番号を表示する必要があります。明確な表示(LOTなど)の場合を除き、「L」の文字に続けてロット番号を表示する必要があります。 |
なお、米国において表示義務のあるトランス脂肪酸、コレステロールについては、EU規制では表示してはならないことになっているため、米国輸出用の栄養表示をそのまま記載することはできません。
- 緑茶や茶に関連しうる追加表示義務
-
規則(EU)No 1169/2011 (ANNEX III)に基づき、次のような追加表示義務があります。
- 密閉した包装容器内の空気を除去し、窒素などその他のガスを充てんしたガス充てん包装がなされた食品については、「packaged in a protective atmosphere」と表示する必要があります。
- (食品添加物として認可された)甘味料を含む場合は「with sweetener(s)」、砂糖と甘味料の両方を添加した場合は「with sugar(s) and sweetener(s)」と食品名に添える必要があります。特にアスパルテームを含む場合で、原材料リストにはアスパルテームのE番号(添加物番号)のみを記載している場合には、「contains aspartame(a source of phenylalanine)」とラベルに記載する必要があります。
- ポリオールを10%超で添加した場合は、「excessive consumption may produce laxative effects」(摂り過ぎるとおなかがゆるくなることがある)の旨を記載する必要があります。
- 甘草(カンゾウ・リコリス)あるいはグリチルリチン酸などの甘草抽出物を含む場合は、濃度により「contains liquorice – people suffering from hypertension should avoid excessive consumption」(甘草が含まれています-高血圧の方は過剰摂取を避けてください)などと記載する必要があります。
- カフェインの含有量が150mg/リットルを超える飲料(希釈または抽出して飲む飲料を含む)の場合には、「高カフェイン含有。子供、妊婦、授乳中の女性にはお奨めしません(High caffeine content. Not recommended for children or pregnant or breast-feeding women)」と商品名と同一視野内に記載したうえで、続けてカフェイン含有量(mg/100ml)をカッコ書きで表記する必要があります。
- フィトステロール類、フィトスタノール類を含む場合には、食品名と同一視野内に「with added plant sterols」などの記載をしたうえで、原材料リストに添加量の表示義務があるほか、摂取対象者などに関する記載義務があります。
その他、委員会実施規則(EU)2018/775の規定により、最終製品の原産地と、最終製品に含まれる主原料(最終製品の50%以上を占める原材料または製品の名称から消費者が通常想起する原材料)の原産地が異なる(例えば、最終製品の「ミートパイ」と主原料の「ミート」の原産地が異なる)場合には、当該主原料の原産地を記載するか、「(〇○:主原料)は(××:最終製品の原産地)に由来しない」(○○ do/does not originate from ××)と記載する必要があります。また、最終製品の原産地が表記されていなくても、原産地を想起させる国旗などがパッケージに表示されている場合は、本規制の対象となります。
食品のラベルに使用される言語は、EUの公用語であれば複数の記載も可能ですが、当該製品を販売する国の公用語を必ず使用する必要があります(欧州議会・理事会規則(EU)No 1169/2011 Article 15)。
また、ラベル表示に使用する文字の大きさについても、同規則において次のとおり指定されています。
- 包装面の最大面積が80cm2以上の場合、「x」の文字の高さ(図中の6)は1.2mm以上
- 包装面の最大面積が80cm2未満の場合、「x」の文字の高さは0.9mm以上
その他、各加盟国内法の茶のラベル表示については「食品関連の規制」の「1. 食品規格」の項も確認してください。
- グルテンフリー食品
- 実施規則(EU) 828/2014により、グルテン含有量が20mg/kg以下である場合には「gluten-free」の表示が可能です。その際には、「gluten-free」の表示とともに「suitable for people intolerance to gluten(グルテン不耐症のヒト向け)」または「suitable for coeliacs(セリアック病患者向け)」の文言を付すことも可能です。
- 遺伝子組換え食品
- 規則(EC)No 1829/2003により、認可を受けた遺伝子組換え作物のみがEU域内での流通・販売を認められており、遺伝子組換え作物を含む食品を流通させる場合には遺伝子組換え作物を使用している旨の表示が義務付けられています。遺伝子組換え食品を含む場合、原材料リストの当該原材料の直後に「genetically modified(遺伝子組換え)」または「produced from genetically modified (name of ingredient)(遺伝子組換え(原材料名)から作られた)」という言葉を括弧書きで表示しなければなりません。原材料がカテゴリー名で表示されている場合は、原材料リストに「contains genetically modified (name of organism)(遺伝子組換え(生物名)を含む)」または「contains (name of ingredient) produced from genetically modified (name of organism)(遺伝子組換え(生物名)から製造された(原材料名)を含む)」という文言を表示しなければなりません。これらの表示は、少なくとも原材料リストと同じ大きさのフォントで印刷されていることを条件に、原材料リストの脚注に記載することができます
- 新規食品
- 規則(EU) 2015/2283により、EU内で新規食品を市場に出すための規則が定められています。原材料として新規食品を使用する場合には、新規食品の認可リストを確立する実施規則(EU) 2017/2470に規定される新規食品の特定の表示要件に従う必要があります。
- 栄養・健康に関する強調表示
-
規則(EC) 1924/2006により、栄養・健康に関する強調表示(例:「DHA は正常な血圧の維持に寄与します」「脂肪分 0%」)に関する規制が定められています。食品ラベル上に記載可能な強調表示はポジティブリスト形式(EU リスト)で定められており、強調表示が可能な栄養素など・記載可能な表現・強調表示を行うために含まれるべき栄養素などの基準が詳細に定められているため、強調表示を行う場合には、注意が必要です。
例えば、治療・治癒をうたう表示(例:「風邪の時に利用できる」「にきびを治癒する」)、ポジティブリストに掲載されていない表示(例「コロナに打ち勝つ」「お茶は消化を助ける」)、許可された表示の意味を変える表現(例:ポジティブリストで表示が許可されている「ビタミンCは正常な免疫系機能の維持に寄与する」との表現ではなく「ビタミンCは免疫力を増加させる」との記載)、「一般的」な強調表現(例:「スーパーフルーツ」「デトックス」、製品の組成と異なる栄養強調表示は禁止されます。
その他、お茶由来のポリフェノールの健康強調表示において「Polyphenols contained in this product ensure antioxidant action(この製品に含まれるポリフェノールは、抗酸化作用を保証します)」や「contains antioxidant/s(抗酸化物質を含みます)」ならびに、お茶由来のフラボノイドの強調表示において「Exceptionally strong organic antioxidant.(非常に強力な抗酸化物質)」や「Flavonoids, especially catechins from green tea, reduce the absorption of carbohydrates(・・・)Reduces visceral fat(フラボノイド、特に緑茶由来のカテキンは炭水化物の吸収を減らし(・・・)内臓脂肪を減らします)」などの表示は認められていません。ポジティブリストに関しては欧州委員会のポータルサイト「(データ)リスト登録」で必ず確認してください。
また、栄養強調表示において、「Low sugars(低糖)」「Sugars-free(無糖)」などと表示する場合、本規則で定義される基準を遵守する必要があります。
その他、特定の母集団向け(例:50代以上の女性向け)強調表示については、維持規則(EU) No 1228/2014で定められています。その他、ビタミンやマグネシウムに使用できる表現など詳細についてはジェトロレポート「健康食品関連規制調査(EU)2017年3月」を確認してください。
- 容器包装のリサイクルなどに関する表示
-
食品の接触を意図する再生プラスチックに関しては2022年10月10日から新規則 (EU) 2022/1616 が適用されており、旧規則(EC) 282/2008が廃止されています。リサイクルに用いられる廃材の収集から、汚染物の除去、リサイクル工程など新規則への準拠が求められます。また、EU域外の包装容器製造業者であっても、EUに上市される再生プラスチックには同規則が適用され、旧規則から要求されていた「認定された(EUの)リサイクル工程を使用する(域外の)事業者」の登録に加え、「汚染物を除去するリサイクル業者(除染設備)や新規技術を用いたリサイクル、サイクルスキーム(システム)」に関してもEUのリストへの登録が必要となります。
リサイクルか否かを問わず、EU向け食品接触材の「適合宣言(書)」の発行が不可能な供給業者の食品包装では、EUでの食品流通は難しいことに留意が必要です。なお、EUレベルでは、環境を配慮する目的で、包装および包装廃棄物の管理に関する国内措置(システム)を整備するEU指令94/62/CEの枠組みの中で、2014年から、使用されている包装容器が「PRO EUROPE」のリサイクルシステムに組み込まれていることを証明するロゴ 「グリーンドット(Green Dot.)(独: Der grüne Punkt、仏: Le Point vert)」が導入されています。 これらのリサイクルシステムは各加盟国の団体組織により管理されています。
フランスにおいては、エコ・オーガニズムCITEO(旧Eco-Emballage/Ecofolioただしガラス瓶はAdelphe)により運営されており、92年以降本システムを利用している包装容器に「Point vert」の表示が義務化されていましたが、2017年に義務的表示が廃止となりました(エコ・オーガニズムとは、拡大責任者責任の枠組みの中で、国の許可を得て、リサイクルや廃棄物の管理を行う非営利企業です)。さらに、消費者に「リサイクル可能な容器であると誤認させている」という理由で、2021年1月以降表示が禁止となる予定でしたが、調査時点では、協議中です。他方で、一部のEU加盟国(スペイン、キプロス)では表示が義務化されています。PRO EUROPEに参加していることを証明する(Green Dot.)(独 :グリューネ・プンクト, 仏 : Point vert)
なお調査時点で、飲料用ガラス瓶は「トリマン(Triman)」ロゴの表示対象外ですが、2015年からフランス国内市場で流通する家庭向け製品の「リサイクル可能でゴミの分別の対象である包装容器」には「トリマン(Triman)」ロゴの表示が、製造業者、輸入業者または流通業者に義務付けられています。多くの場合、ゴミの分別方法の説明を「Info-tri」(CITEO)というイラストで補完しています。
(左)トリマンロゴとInfo-tri (CITEO)マーク
なお、フランスでは、国内法である「廃棄物削減および循環経済に関する法律」により、2022年1月1日以降リサイクル可能か否かに関係なく家庭消費向け包装容器(飲料用ガラス瓶は除く)にはトリマンロゴとフランスで統一したゴミの分別方法のロゴ(「Info-tri」に代わるもの)の表示が義務付けられています。
EU加盟国(仕向け地)により、表示する「リサイクル可能な包装容器」あるいは「リサイクルシステム採用」はロゴが変わってきますので、留意してください。
関連リンク
- 関係省庁
- 欧州委員会 貿易総局(英語)
- 欧州委員会 保健衛生・食の安全総局(英語)
- 欧州食品安全機関(EFSA)(英語)
- 根拠法等
- 商品法包装数量表示法令(オランダ語)
- 規則(EU)No 1169/2011(英語)
- 規則(EU)2018/775(英語)
- 規則(EU)No 828/2014(英語)
- 指令 2011/91/EU(英語)
- 規則 (EC) No 282/2008 (英語)
- 規則(EC)No 1935/2004(英語)
-
規則 (EC) 1924/2006 (英語)
※関連リンクに示したEU法のリンクは、すべて制定時の条文へのリンクとなっています。最新の条文を確認するには、ページ左側の「Document information」を選択し、「Relationship between documents」の「All consolidated versions」の中から最新時点のものを選択してください。 - 指令94/62/CE (英語)
- リサイクル可能な製品にかかる共通の記載に関する2014年12月23日付 デクレn° 2014-1577 (仏語)
- 廃棄物削減および循環経済に関する2020年2月10日付N°2020-15 (仏語)
- 規則(EC) 1829/2003(英語)
- 規則(EU) 2015/2283(英語)
- 実施規則(EU) 2017/2470(英語)
- 指令76/211/EEC(英語)
- その他参考情報
- フランス国務院の2021年3月15日付け決定(仏語)
- Pro Europe(英語)
- CITEO「Info tri」(フランス語)
- Food Labelling Information System (FLIS)(食品ラベル規則の検索ツール)(英語)
- 欧州委員会「Health and nutrition claims 検索ツール」(英語)
- ジェトロ EU向け食品ラベルの翻訳例(2020年12月)
- ジェトロ EUにおける食品ラベル表示に関する規制(2014年3月)
- ジェトロ 新食品ラベル表示規則(1169/2011)の適用に関する Q&A(仮訳)(2014年3月)(1.0MB)
- ジェトロ「健康食品関連規制調査(EU)2017年3月」
7. その他
調査時点:2022年10月
茶の最低カフェイン含有量やカフェインレスのお茶またはカフェインレスの茶抽出エキスの最大カフェイン許容量に関して各加盟国で規制されている場合があります。
茶の最低カフェイン含有量 | カフェインレスの茶最大カフェイン許容量 | カフェインレスの茶の抽出エキス最大カフェイン許容量 | |
---|---|---|---|
フランス | - | 1g / kg | - |
ドイツ |
1.5% /乾燥重量 |
0.4% /乾燥重量 | 1.2% /乾燥重量 |
イタリア | - | - | - |
オランダ | - | - | - |
その他、「食品関連の規制」の「1. 食品規格」の項の各加盟国内法も確認してください。
有機食品に関する規制
調査時点:2022年10月
EU域内で有機食品を第三国から輸入、販売するための要件およびそのラベル表示に関する規制は、新公的管理の規則(EU)2017/625に照らし合わせ、新規則(EU)2018/848が2022年1月1日から適用されています。これにより、旧有機生産規則の欧州理事会規則(EC)No 834/2007および規則(EC)No 1235/2008は廃止されました。
(ただし、規則(EC) No 889/2008の建物および設備の洗浄および消毒用製品にかかる規定に関しては2023年12月31日まで適用)
- 有機JAS製品の同等性を利用して、EUで有機食品として販売する場合
-
委任規則(EU) 2021/2325により、日本の有機JAS制度は、EUの有機制度との同等性を有するとみなされており、EU域内で「有機」として販売が可能な国のリスト(第三国リスト)に掲載されているため、同リストに掲載された有機登録認証機関 (Control bodies) が発行する検査証明書を添付することにより、有機食品としてEU加盟諸国に輸出することが可能です。
なお、「有機JAS」認証を取得した食品が無条件にEU域内で有機食品として販売できるわけではないこと、発行できる登録認証機関は、規則(EU) 2021/2325 ANNEX Iに記載される有機認証団体のみであり、すべての有機JAS登録認定機関が発行可能でない点にも留意が必要です。 - 輸出時には委任規則 (EU) 2021/2306に規定される当該検査証明書を、有機JAS食品に添付しなければなりません。なお、当該証明書は、2017年10月19日からTRACESシステムを用いて電子的に提出することが義務付けられており、証明書を発行する登録認定機関がTRACESに登録されている必要があります。
- また、茶に「organic」などの語句を表示してEU域内で販売する際には、有機JAS登録認定機関の認証機関コード番号もラベル表示(事前包装されていない場合は当該商品に言及したボードなど)に記載する必要があります。また、任意でEUの有機ロゴ(ユーロリーフ)の使用もできますが、日本から輸入した有機JAS認定食品の場合は「non-EU Agriculture」の表示もあわせて記載する必要があります。生産国が日本のみの場合は、「non-EU」を国名で代替・補足することも可能です。
-
図:EUの有機ロゴ(ユーロリーフ)
- 日本で有機JASを取得していても、EUの有機認証を取得していない商品の包装に「Organic」と印刷することは違反行為となり、輸入国でラベルを張り替える、あるいは「Organic」を塗りつぶすなどの措置が求められることにも注意が必要です。
- 日本の有機JAS制度はEUの有機制度との同等性が認められていますが、日本の有機JAS制度においては一部農薬(無機銅など)の使用が認められており、かつ残留農薬基準が日本よりEUのほうが低く設定されている場合があります。有機JAS農産物であっても、EUの有機生産規則の基準に準拠する必要があることに留意が必要です。(規則 (EU) 2018/848第24条および実施規則 (EU) 2021/1165)
- なお、委任規則 (EU) 2021/2306ならびに実施規則 (EU) 2021/2307に基づき、EU域内に有機食品を輸入・流通させるにあたり、EU側の輸入者と最初の荷受人はTRACESの登録をしている必要があり、TRACESのアカウント作成には有機登録認証機関による認定が含まれます。このため、輸出に際してはEU域内の相手方事業者がこれらの要件を満たす事業者であるかどうか確認を行うことも必要です。
- ただし、新規則 (EU) 2018/848 第48条には、有機の第三国との同等性の規則が失効することが規定されており、規則 (EU) 2020/1693ならびに規則(EU) 2021/2325によると、EU有機と日本の有機JASの同等性の有効期限は2026年12月31日までとなっています。有機JAS制度を利用したEUへの有機食品の輸出はこの日付以降できなくなる可能性があることに留意が必要です。
- 有機JAS製品の同等性を利用せずに、EUで有機食品として販売する場合
-
有機JAS対象外品目や「同等性」の対象外品目については、規則 (EU) 2018/848ならびに関連規則(例えば、実施規則 (EU) 2021/1165
規則(EC) No 1235/2008第10条にのっとり、EUに登録された有機認証団体(同規則ANNEX IVにリスト)に直接認定してもらうことで、EUで有機食品としての販売が可能です。ただし、リストに掲載されていても、実質的には認定が不可能なケースもあるため、詳細は有機認証団体に直接問い合わせてください。
関連リンク
- 関係省庁
- 欧州委員会 保健衛生・食の安全総局(英語)
- 欧州委員会農業農村開発総局(英語)
- 根拠法等
- 規則 (EC) No 889/2008(英語)
- 規則 (EU) 2017/625 (英語)
- 規則 (EU) 2018/848 (英語)
- 規則 (EU) 2020/1693(英語)
- 委任規則(EU) 2021/2325(英語)
- 委任規則 (EU) 2021/2306(英語)
- 規則 (EU) 2021/2307 (英語)
- 委任規則 (EU) 2021/1698 (英語)
- 委任規則 (EU) 2021/1342 (英語)
-
実施規則 (EU) 2021/1165 (英語)
※関連リンクに示したEU法のリンクは、全て制定時の条文へのリンクとなっています。最新の条文を確認するには、ページ左側の「Document information」を選択し、「Relationship between documents」の「All consolidated versions」の中から最新時点のものを選択してください。 - その他参考情報
- 農林水産省 有機食品の検査認証制度 【EU加盟国との輸出入について】
- 農林水産省 日本と EU の有機同等性について(令和4年 10 月 17 日版)(79KB)
- 農林水産省 有機登録認定機関一覧 (149KB)
- 欧州委員会農業農村開発総局 Import/Export: Trade in organic products(英語)
- 欧州委員会 TRACES(英語)
- ECOCERT「(フランスにおける)TRACESの使用ガイド (2020年11月)(フランス語)」
- ジェトロ 欧州における有機食品規制調査(201822年3月)
その他
調査時点:2022年10月
なし