外資に関する奨励

最終更新日:2016年11月10日

奨励業種

2014年投資法第16条にて奨励投資分野を規定(新素材、新エネルギー、ハイテク分野、バイオテクノロジー、IT技術、教育、医療、医薬品など)。


関連法
1996年:ベトナム外国投資法
1998年:内国投資奨励法
2000年:ベトナム外国投資法の一部条項の修正および補足に関する改正法
2005年:国会は1996年のベトナム外国投資法と1998年の国内投資奨励法と2000年のベトナム外国投資法の一部条項の修正および補足に関する改正法を統一させ、2005年11月29日に投資法が通過(2006年7月1日より施行)
2014年:2005年投資法の代わりとなるベトナムにおける投資活動およびベトナム国外の海外投資活動に関する投資法が2014年11月に国会を通過(2015年7月1日より施行)。

2014年投資法も、2005年投資法と同様に外国資本による投資、国内資本による投資にかかわらず、「奨励投資分野」および「奨励投資地域に進出する企業」に対し優遇措置が付与されることとなる。


奨励投資分野
2014年投資法の第16条第1項に基づき、奨励投資分野は以下のとおり規定されている。

  1. ハイテク活動、ハイテク補助工業製品、研究開発活動
  2. 新素材、新エネルギー、クリーンエネルギー、再生エネルギーの生産、付加価値が30%以上認められる製品、省エネルギー製品の生産
  3. 電子製品、重機、農業機械、自動車、自動車部品の生産、造船
  4. 繊維、皮革分野および当条項c号に規定される各製品のための補助工業製品の生産
  5. 情報技術、ソフトウェア、デジタルコンテンツ製品の生産 
  6. [1]農産物、林産物、水産物の養殖、加工、[2]森林の植栽および保護、[3]製塩、[4]海産物の採捕および漁業のための物流サービス、[5]植物、動物の種、生物工学技術(バイオテクノロジー)製品の生産
  7. 廃棄物の収集、処理、リサイクルまたは再利用 
  8. [1]インフラストラクチャー構造物の開発および運営、管理に関する投資、[2]各都市における公共旅客運送手段の開発 
  9. 幼児教育、普通教育、職業教育 
  10. [1]診察、治療、[2]医薬品、医薬品の原料、主要薬、必需薬、社会病の予防、治療薬、ワクチン、医療用薬剤、薬草薬、漢方薬の生産、[3]各種新薬を生産するための製剤技術、生物工学技術の科学研究
  11. [1]障害者または専門家のための訓練、体操、体育競技施設の投資、[2]文化遺産の保護および活用
  12. [1]枯葉剤の患者治療センター、老人ホーム、メンタルケアセンター、[2]高齢者、障害者、孤児、身寄りのない放浪児の養護センター 
  13. 人民信用基金、小規模金融機関等


なお、奨励投資分野に関する詳細は、2015年11月12日付政令118/2015/ND-CPの補足資料の附属書 Iに記載されており、特別奨励投資分野と奨励投資分野に区分されている。 
詳細は別添のとおり。 
「各種規制(条件付経営投資分野リスト、投資優遇分野リスト)」PDFファイル(599KB)


奨励投資地域
2014年投資法の第16条第2項に基づき、奨励投資地域は次のとおり規定されている。
1. 経済・社会的に困難な状況にある地域、経済・社会的に特別に困難な状況にある地域
2. 工業団地、輸出加工区、ハイテクパーク、経済区

2015年11月12日付の2014年投資法の一部の詳細規定および実施案内である政令118/2015/ND-CPの附属書 IIには、奨励投資地域の目録が明記されている。


奨励措置の適用形式
2014年投資法に基づき、奨励投資措置の適用形式は次のとおりである。
・期限付または投資プロジェクトの実施期間全部について通常の税率より低い法人所得税率の適用、法人所得税の減免
・固定資産を設置するための輸入商品、投資プロジェクトを実施するための原材料・部品に対する輸入税の免除
・土地賃貸料、土地使用料、土地使用税の減免 

上記の奨励投資措置を享受することができる対象者は次のとおりである。

  1. 奨励投資分野の投資プロジェクト 
  2. 奨励投資地域における投資プロジェクト(注)
  3. 6兆ドン以上の資本規模の投資プロジェクトは、投資登録証明書の発給を受けた日、投資登録証明書を申請する必要のないプロジェクトの場合は、投資方針の決定日から3年以内に少なくとも6兆ドンを出資するもの(注)
  4. 農村地帯において500人以上の労働者(パートタイム労働者および12カ月以下の契約書期間を有する労働者を除く)を雇用するプロジェクト(注)
  5. ハイテク企業、科学技術企業および科学技術組織

    注:鉱業、特別消費税法の規定により特別消費税の対象となる製品、サービスの生産、優遇税制が適用されない自動車生産の投資プロジェクトは除く


奨励投資措置は、新規投資プロジェクトおよび拡大投資プロジェクトに対し適用される。奨励投資措置の種類ごとの具体的な優遇の程度は、税および土地に関する法令の規定に従う。

法律の改正に伴い優遇措置が変更になった場合、改正法が投資家により有利な優遇措置を規定している場合は改正法が、現行法の方が有利な場合には現行法が、それぞれ適用され、少なくとも現時点で受けている優遇措置はそのまま受けられる。ただし、国防、安全、環境などの理由で改正法において優遇措置が剥奪される場合は、改正法施行日から3年以内に書面で請求した場合に限り、救済措置が受けられる(2014年投資法第13条)。

各種優遇措置

法人税の優遇、輸入関税免除、付加価値税免除など


法人税の優遇
法人税の優遇は、奨励分野および奨励地域(政令18/2015/ND-CP)における新規投資または拡張投資(通達78/2014/TT-BTC)について適用される。

  1. 奨励分野における優遇
    奨励分野からの所得に加え、奨励分野の製品から生じる廃棄物やスクラップの売却(処分)からの所得や奨励分野の損益に直接関連する為替換算差額も優遇の対象となる。
    奨励分野の詳細は、前述の「奨励業種 奨励投資分野」を参照。

  2. 奨励地域における優遇
    当該事業から生じるすべての所得が優遇の対象となる。
    奨励地域の詳細は、前述の「奨励業種 奨励投資地域」を参照。

  3. 新規投資
    新規投資の主な条件は次のとおり。
    ・2014年1月以降に企業が設立され投資許可証が発行されていること。
    ・設立済み企業の場合、既存の事業から独立しており、2014年以降に新たに投資許可証を取得していること。

  4. 拡張投資
    拡張投資の主な条件は次のとおり。
    ・投資額:奨励分野における200億VND以上、奨励地域における100億VND以上の固定資産を取得すること。
    ・固定資産比率:従前の固定資産額の20%以上の固定資産を取得すること。
    ・生産能力比率:従前の生産能力の20%以上の固定資産を取得すること。


優遇税率、減免税の内容は「税制 法人税」の優遇税制を参照。


科学・技術企業を対象とした優遇

  1. 科学・技術企業の概要
    政府発行の政令80/2007/ND-CPおよび当該政令の一部を修正した政令96/2010/ND-CPにより、科学・技術企業の定義、設立手続き、優遇の内容が定められている。

  2. 優遇の内容
    ・法人税の優遇
    総売上に占める科学・技術分野の売上が、初年度は30%、次年度は50%、3年度目以降は70%を超えていることを条件に、法人税法においてハイテク分野、科学技術研究開発分野での新規企業に適用される優遇を受けることができる。
    ・土地・建物登録税の免除
    ・科学技術開発を支援する基金等からの保証の付与
    ・国有設備・施設の優先的利用
    ・輸出加工区・経済区・工業団地における優遇価格による土地および設備の貸与
    ・土地賃貸料の免除、土地利用税の免除

なお、投資法やその他の法令により、科学・技術企業に対し上記優遇よりも有利な法令が施行された場合、より有利な優遇の適用が可能となる。


環境保護事業を対象とした優遇
政府発行2015年2月14日付政令19/2015/ND-CPおよび財務省発行2015年12月31日付通達212/2015/TT-BTCにより、環境保護事業は一定の条件のもと、法人税の優遇を受けることができる。

  1. 優遇税率
    対象事業における新規投資は、10%の優遇税率を15年間受けることができる。
    大規模プロジェクト、先端技術分野など、一定の条件を満たす場合、優遇税率は30年まで延長可能となる。

  2. 減免税
    対象事業における新規投資は、4年間の免税、9年間の50%減税を受けることができる。
    減税期間は、対象事業から課税所得が生じた年から開始される。ただし、最初に収入が生じた年から3年間課税所得が生じない場合、収入が生じた後、4年目から減免税が開始される。

  3. 対象事業
    対象事業の一覧は別添を参照。
    環境保護事業一覧PDFファイル(127KB) 



輸入関税の優遇
2006年7月1日以前に施行されていた外国投資法に基づき、外資系企業については固定資産、および国内で製造されていない特定の物品の輸入については、輸入関税は免除されていた。2006年7月1日から施行された投資法および2005年12月31日付輸出入関税法においては、一部の固定資産および特定の物品に対する輸入関税の免除は、「外国投資企業」に限定的に適用されるものではなく、内外の投資にかかわらず、政府が決める輸入税の優遇を受けられる投資業種に対し適用されることとなった。


付加価値税の優遇
1997年付加価値税法、1997年付加価値税法の一部条項の修正および補足に関する2003年法および2005年法に取って代わり、付加価値税法13/2008/QH12が2008年6月3日に国会を通過し、2009年1月1日より施行されている。
以前の規定に基づき、技術ラインの一部となる機材・設備または特殊搬送手段、もしくは国内において生産されていない建設資材で、かつ企業の固定資産を形成する輸入物品については、付加価値税が免税となったが、2009年からは普通の企業の固定資産を形成する輸入物品に対して付加価値税の課税対象となった(税率は10%)。
一方、外国企業との商品生産加工契約に沿って、輸出向けの商品を生産加工するための輸入原料は、付加価値税が免税となっている。


土地賃貸料の優遇
政府発行2014年5月15日付土地賃貸料に関する政令46/2014/ND-CPに基づき、経済的に特別困難な地域における投資奨励分野に該当する投資案件については、土地賃貸料が免除される。


非農地使用税
国会発行2010年6月17日付の非農地使用税法48/2010/QH12に基づき、課税非農地面積に平米単価および税率を乗じた金額により、非農地使用税が課税される。一定の用件に基づき課税の減免の規定も定められている。

  1. 免税対象
    ・特別奨励分野に属する投資案件
    ・経済的に特別困難な地域における投資案件
    ・経済的に困難な地域における投資奨励分野に該当する投資案件
    ・傷病兵の従業員が全従業員数の50%超を占める企業

  2. 50%減税対象
    ・投資奨励分野に属する投資案件
    ・経済的に困難な地域における投資案件
    ・傷病兵の従業員が全従業員数の20%以上50%以下を占める企業

  3. 減免規定の適用
    納税者の保有する同じ区画の土地に対して、免税と減税のそれぞれが適用可能である場合、免税規定が適用される。また、同時に2つ以上の減税規定を適用可能である場合は、免除規定が適用される。また、納税者が、複数の免税と減税の対象となる投資プロジェクトを有する場合、各投資プロジェクトごとに優遇が適用される。


なお、特別奨励分野や経済的に特別困難な地域などは、政府発行2015年11月12日付政令118/2015/ND-CPの附属書1と2に規定されている。


裾野産業の発展を目的とした優遇
対象となる分野や製品の新規・拡張製造プロジェクトは、裾野産業の発展を目的とした優遇の適用が可能である。

主な関連法令
政令111/2015/ND-CP:裾野産業発展に関する政策および優遇に関する実施ガイダンス
通達55/2015/TT-BTC:法人税の優遇適用手続きおよび当局による検査についての施行ガイドライン
通達21/2016/TT-BTC:付加価値税の優遇および法人税の優遇開始時期に関する施行ガイドライン
通達01/2016TT-NHNN:信用付与および借入に関する施行ガイドライン

  1. 対象となる裾野産業製品
    対象となる主な裾野産業製品は、下表のとおり。
    産業 内容
    繊維・縫製産業 生地、縫糸、縫製附属・副資材等
    皮革・履物産業 靴用皮革、靴用接着剤、装飾副資材等
    電子産業 樹脂部品、ゴム部品、機械・電子部品、ガラス部品などの電子製品部品、電話の充電器、電線・ケーブル、LED電球
    自動車製造組立産業 エンジンおよびエンジン部品、ランプ、クラクション、各種メーターなど照明および信号システム。ブレーキシステム等
    機械製造産業 金型、治具、工作機械・溶接機械の部品および附属品、工業用鋼等
    ハイテク産業向け裾野産業製品 各種金型、各種設備開発用の各種電子部品・超小型電子回路、各種高品質樹脂部品等

  1. 新規・拡張製造プロジェクト
    裾野産業における新規・拡張投資の定義は次のとおり。
    ・初めての投資あるいは既存の事業から独立して行われる投資
    ・既存の事業の拡張において、規模拡張、生産性向上、技術革新により、製造能力を20%以上向上させる新規設備や新規製造工程への投資

  2. 証明書の発行
    優遇を受けるための証明書を発行する当局は次のとおり。
    ・プロジェクトが行われる省の管轄当局、中小企業の場合は商工局
    ・その他の場合は商工局

  3. 法人税の優遇
    各種税法の一部の修正・補足となる法71/2014/QH13により、以下の条件に当てはまる場合、10%の優遇税率を15年間適用できる。
    ・ハイテク法(法21/2008/QH12)に規定されているハイテク裾野産業製品
    ・縫製品、革製品、履物、電子、自動車組立および機械製造産業の裾野製品であり、2015年1月1日までベトナム国内では製造不可能であった、あるいはベトナム国内で製造可能で、EUの技術基準または同等基準を満たすもの

  4. その他の優遇
    ・固定資産の輸入税免除
    ・ベトナムドン建て短期借入金におけるベトナム国家銀行が各時期に制定する下限金利の適用
    ・付加価値税申告時期の月次・四半期あるいは年次からの選択
    ・中小企業に対する土地のリース料の減免、一定の条件のもと投資資本の最大70%までの借入に対する信用の付与
    ・対象製品に関する高い効果が見込まれる研究開発への一部経費支援
    ・対象製品の試験生産への最大50%までの経費支援

その他

特になし

関連情報

ご相談・お問い合わせ

現地日系企業の皆様

最寄りのジェトロ事務所にご連絡ください。

マイリスト マイリスト一覧を開く マイリストに追加する

閉じる

マイリスト
マイリスト機能を使ってみませんか?
ジェトロ・ウェブサイトのお好きなページをブックマークできる機能です。
ブックマークするにはお好きなページで+ボタンを押してください。