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外国人就業規制・在留許可、現地人の雇用

最終更新日:2016年03月17日

外国人就業規制

39業種について外国人就業禁止。通常外国人1人の労働許可を取得するには、原則的にその会社の資本金の払込額が最低200万バーツ必要。


外国人がタイ国に入国・滞在する場合は、移民法に基づき、入国・滞在許可のビザが必要である。労働を目的としてタイに入国する場合は「ノン・イミグラントビザ」を取得して入国する必要があり、さらに労働許可の取得申請をその滞在期間に関係なく、入国後直ちにする必要がある。ただし、15日以内の緊急の仕事(会議、修理等)の場合には所定の通知を行うことにより労働が認められる。
しかし、外国人職業規制法(2008年より施行)により外国人が就業できない職種が39業種規定されている。

I. 禁止職種
以下の39業種については、その地域を問わず、外国人が商行為または収入を目的として就労することをタイの法律で禁じられている。

  1. 肉体労働
  2. 農業・畜産業・林業・漁業への従事(ただし、特殊技能業種、農業管理、海洋漁業船舶における単純肉体労働を除く)
  3. レンガ職人、大工その他の関連建設業者
  4. 木彫品製造
  5. 自動車などの運転や運搬具の操縦(ただし、国際線のパイロットを除く)
  6. 店員
  7. 競売業
  8. 会計業としての監査役務の提供(ただし、臨時的な内部監査を除く)
  9. 貴石類の切削や研磨
  10. 理容師、美容師
  11. 織物製造
  12. アシ、藤、麻、竹を原料とするマットやその他の製品の製造
  13. 手すき紙製造
  14. 漆器製造
  15. タイ特産楽器製造
  16. 黒象眼細工
  17. 金・銀その他の貴金属製品の製造
  18. 石工
  19. タイ特産玩具の製造
  20. マットレス、上掛け毛布類の製造
  21. 托鉢用鉢の製造
  22. 絹手工芸品の製造
  23. 仏像製造
  24. ナイフ製造
  25. 紙製・布製の傘製造
  26. 靴製造
  27. 帽子製造
  28. 仲介業、代理店業(ただし、国際貿易業務を除く)
  29. 建設、木工に関し、企画、計算、組織、分析、計画、検査、監督助言をする業務(ただし、特殊技能を必要とする業務を除く)
  30. 建設業における設計、図面引き、コスト計算、助言をする業務
  31. 服仕立業
  32. 陶磁器類の製造
  33. 手巻きタバコ
  34. 観光案内人および観光案内業
  35. 行商・露店業
  36. タイ字のタイプ
  37. 絹を手で紡ぐ業務
  38. 事務員、秘書
  39. 法律・訴訟に関する業務




II. 労働許可(ワークパーミット)
BOIの投資奨励を受けている企業、またはIEAT管轄の工業団地に事業所を所有している企業は比較的容易に労働許可を取得できる。一方、そうでない一般の企業は労働許可に関して次のような条件があるため、会社設立にあたり考慮が必要である。日タイ経済連携協定により労働許可の取得基準が一部緩和された。
なお、許可なくしてタイに入国または滞在している外国人は、暫定的にタイで滞在している間に、一般労働者、家政婦業または漁船の機械工として労働するための許可を申請することができる(一般労働者および家政婦業については2015年8月4日官報掲載および施行の法改正、漁船の機械工については2015年11月19日官報掲載および施行の法改正に基づく)。

1. 一般企業の労働許可
(1) 外国人労働者を雇用しようとする企業がワークパーミットを取得するためには、外国人労働者1人に対して最低200万バーツの払込済資本金の登録を行う必要がある。ただし、この規定はBOIによる投資奨励を受けた企業には適用されない。ワークパーミットは200万バーツの払込資本金ごとに外国人労働者1人に対して発行される。なお、次の条件が満たされない限り、ワークパーミットを受領できる外国人の数は10人までとなる。
a. 雇用主が前年度に納めた収入税が最低300万バーツあること。
b. 雇用主が輸出業を営み、前年度に最低3,000万バーツ相当の外貨をタイにもたらしていること。
c. 雇用主が観光業を営んでおり、前年度に最低5,000人の外国人観光客をタイに呼び寄せていること。
d. 雇用主が最低100人のタイ人を雇用していること。

最低200万バーツの払込済資本金を持つ外国企業の雇用主の下で働く外国人が以下に該当する場合は、上記のワークパーミット受領可能な外国人の人数制限基準は適用されない。
a. タイ人が使えない、または使えるタイ人が非常に限られている技術を使える外国人であること。ただし、期限までに少なくとも2人のタイ人に技術の移転を行うものとする。

b. 時間制限のあるプロジェクトを達成するための専門技術を持つ外国人であること。

c. 一時的な契約でエンターテインメント・ビジネスに従事する外国人であること。

労働許可が一旦発行されると、その外国人はノン・イミグラントビザを1年間延長できる。同ビザは、同外国人が働く企業のタイ人労働者4人に対して1人分支給される。

(2) 貿易業務を行う外国法人の駐在員事務所で働く外国人で、本社が販売する商品の推奨を販売代理店や顧客に対して行うか、本社の新商品またはサービスに関する広報を行うか、本社に対してタイ国内のビジネス動向を報告する場合、ワークパーミットは2人以内で許可される。本社のためにタイ国内で商品やサービスを購入する相手を探すか、または本社のためにタイ製品の質的・量的管理の職務に携わる外国人は、最大5人まで当該職務についてのワークパーミット支給が許可される。

ただし、駐在員事務所が本社のためにタイで商品やサービスの調達を行い、かつその本社が前年度に1億バーツ以上の商品やサービスをタイの業者に発注している場合には、この基準は適用されない。

労働許可が一旦発行されると、その外国人はノン・イミグラントビザを1年間延長できる。同ビザは、同外国人が働く企業のタイ人労働者1人に対して1人分支給される。

(3) 外国の法律に基づいて設立された多国籍企業で、タイに設置した地域事務所で働く外国人には最大5人までワークパーミットの支給が許可される。ただし、その外国人が本社の代理としてサービスの提供に従事する、例えば、その地方に立地する支社やグループ会社に対する事業上の調整・監督、コンサルタント・人材開発訓練サービス、財務管理、マーケティング管理、販売促進計画、製品開発、(本社からの支払いは別として)収入獲得手段ではない研究開発、およびその事務所が立地する国でどんな個人や法人に対しても販売や貿易事業を行う権限を持たないことが条件である。ただし、前年度に1,000万バーツを超える経費をタイで使った場合は、その事務所は上記の基準を免除される。

労働許可が一旦発行されると、その外国人はノン・イミグラントビザを1年間延長できる。同ビザは、同外国人が働く企業のタイ人労働者1人に対して1人分支給される。

(4) 特にサービス業に対して、ワークパーミットを要求する外国人が取締役である場合、取締役の中にタイ人が含まれていることがしばしば要求される。

(5) タイ法に基づいて設立され、国内外立地を問わずその関連会社または支店に対する管理もしくは技術的サービスまたはサポートサービスの提供を行う国際統括本部(International Headquarters)の外国人労働者については、ワークパーミットは最大10人分支給される。

(6) タイ法に基づいて設立され、国外の法人に対し、商品、原材料、部品を購入・販売、または貿易に関連するサービスの提供を行う国際貿易拠点(International Trading Center)の外国人労働者については、ワークパーミットは最大10人分支給される。

ただし、上記(5)の国際統括本部または(6)の国際貿易拠点の年間納税額が300万バーツ以上の場合には、必要に応じワークパーミットの最大支給数を増加させることが可能。


2. BOI投資奨励に基づくワークパーミット
通常、BOIの奨励企業は税制面と非税制面の両方で特典を受けられる。非税制面では、企業は普通、BOIが適切であると見なす期間と人数だけ、海外国籍者または外国人をタイに入国させることが許可される。BOIの奨励に基づくワークパーミットの申請手続きは次のとおりである。

(1) 雇用主である企業は、予め、会社における外国人達の役職をBOIに申請する(その外国人がタイに入国する時でもよい)。

(2) 外国人はタイに入国した際に、自分が働く役職をワンストップ・サービスに報告する。下記の(3)において、ワークパーミットの発行を待つ間、ワンストップ・サービスは彼らに一時的な労働許可を与える。

(3) BOIが(1)の申請を認可すれば、企業は外国人のためにワークパーミットの申請を行う。

工業団地に立地する企業が雇用主としてワークパーミットを申請する時は、上記BOIの奨励に基づく申請と非常に似たものとなる。

在留許可

外国人が労働目的でタイに入国し、その後でワークパーミットを申請する場合、まずノン・イミグラントビザを申請する必要がある(移民法)。入国時に90日間の滞在許可が与えられ、ワークパーミット取得後、滞在許可の延長ができる。BOIの投資奨励企業であれば、ワークパーミットの取得は比較的容易にできる。


1. 入国ビザは8つの種類に分かれる。
(1) トランジットビザ(Transit Visa):乗継渡航者を対象に30日間の滞在許可
(2) 観光ビザ(Tourist Visa):観光旅行者を対象に60日間の滞在許可
(3) 非移民ビザ(Non-Immigrant Visa):公用・私用(民間)滞在者に90日間の滞在許可
(4) 公用ビザ(Government Official Visa):公用任務者を対象に90日間の滞在許可
(5) 外交ビザ(Diplomatic Visa):外交官等を対象に90日間の滞在許可
(6) 移民ビザ(Immigrant Visa):永住目的
(7) 移民枠外の特例移民ビザ(Non-Quata Immigrant Visa):タイ政府等の特例・規定外の移民格付に基づき居住許可を申請した外国人
(8) 非公式外交・公用ビザ(Courtesy Visa):特別優遇査証

この中で通常タイでの長期滞在や仕事を考えている外国人は、入国前に(3)の非移民ビザ(Non-Immigrant Visa)を取得しなければならない。この非移民ビザにはカテゴリーが10タイプあるが、タイでの労働が目的である場合「カテゴリーB」となり、その他の目的および労働する外国人の家族に対しては「カテゴリO」となる。

2. 具体的なビザ取得、労働許可、延長の流れは次のとおりである。
(1) 在外タイ大使館または領事館にて非移民ビザBを取得
(2) 入国審査で90日間の滞在許可を取得
(3) 滞在許可期限内に労働許可申請を行う
(4) 通常、90日間の滞在許可期間内に労働許可がおりる。この労働許可の期限は滞在許可の期限と同日
(5) ビザと労働許可の期限内に、まずビザの延長申請をし、入国日より1年間の滞在許可を取得
(6) ビザの延長許可後に、労働許可も延長申請をし、ビザの期限と連動して延長される
(7) さらに滞在をする場合は、滞在許可期間内に同手続きを行い更新を繰り返していく

3. 非移民ビザの申請に必要な書類は、申請書1通、英文経歴書1通、タイ側からの英文招聘状(Invitation Letter)1通、日本側からの英文推薦状(Recommendation Letter)1通、パスポート(残存期間6カ月以上)、写真2枚、航空券または予約確認書(片道可)、家族同伴・呼び寄せの場合は戸籍謄本1通が必要である。ただし、必要書類は各国のタイ大使館により多少の差があるため、ビザの申請をする前に、その国のタイ大使館に問い合わせて必要な書類を確認することが望ましい。

4. 労働許可申請については、一般では労働省にて行い、必要な書類は、パスポート、写真3枚、雇用・職歴証明、卒業証明書(英文)、健康診断書(タイの医師によるもの)、会社登記証書一式、納税者登記証、工場操業許可証(製造業の場合)、会社業務説明書(会社案内等)、会社組織図および従業員数、最近の監査済み財務諸表(新会社は不要)、申請者の役職・職務内容説明、会社所在地を示す地図、申請者の予定給料、申請者の日本およびタイでの住所、会社の他の社員の労働許可証コピー、その他雇用局が必要とする要求書類である。

ただし、BOIから投資奨励を受けている企業やIEATの工業団地に立地している企業の場合は、BOIやIEATを通じて申請し、提出書類は異なり、比較的容易に労働許可の取得・延長手続きができる。


在留許可延長に関する改正(2014年6月30日付タイ警察告示、同年8月29日発効)
外国人で在留許可を持つものが1年以下の期間延長を申請する際は次の要件を満たさなければならない。

(1) 外国人はノンイミグラントビザを保持していた者でなければならない。
(2) 外国人は所定の最低所得を得なければならない(日本人の場合は1カ月当たり5万バーツ以上)。
(3) 外国人を雇用する企業は、最低200万バーツ以上の払込資本金を持たなければならない。
(4) 当該企業は会計年度末に直近2年間の財務状況を記載する決算書を提出しなければならない。決算書は公認の監査人、もしくは税監査人の監査を受けたもので、実態のある、健全な財務状況を示すものでなければならない。
(5) 外国人の雇用が当該企業にとって欠かせないものでなければならない。
(6) 外国人1人に対して4人のタイ人が雇用されていなければならない。
(7) 以下の企業は上記の(3)、(4)、(5)の条件を満たさなくても良い。また、外国人とタイ人雇用数の比率については、(6)に定める比率の条件を満たさなくてもよく、外国人1人についてタイ人1人の雇用でよい。
a. 国際貿易ビジネス(駐在員事務所)
b. 地域事務所
c. 外国企業の支店

現地人の雇用義務

入国管理局は、雇用主である企業に、外国人1人のビザ延長資格を得るために、最低4人のタイ人を雇用することを求めている。

その他

特になし

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